高齢者におすすめのコンビニ食品|よく噛んで食べるコンビニ食品で脳を元気に!
自炊より手間なく、外食よりお手頃なコンビニ食品!
バランスの取れた食事が健康のために大切なことはわかっていても、毎食台所に立って自炊するのは大変なこと。かといって外食ばかりでは、出費もかさみ現実的ではない。そこで、便利なのがコンビニ食品。最近のコンビニは健康志向な総菜やレトルト食品なども充実している。
美容や健康の知識に富んだ専門家に、親世代にすすめたいコンビニフードを教えてもらうこの企画。今回は、タレントとしても活躍する料理研究家に、健康を維持するためにおすすめのコンビニ食品を聞いた。
食べすぎは、高齢者でなくても避けるべき食習慣。料理研究家の宮前真樹さんは、コンビニでもサンドイッチではなくおにぎりを選ぶという。その理由は食感。食べ応えがあり、咀嚼回数が増えるもののほうが少量でも満腹感が得やすく、またよく噛むことで脳が活性化されるという。
「コンビには、スーパーなどに比べて敷地が狭いので選び抜かれた商品が置かれています。特に最近のコンビニは次々と健康を意識した新商品が出てくるので、高齢者の方にもぜひ利用してほしいです。味の濃い揚げ物やスナックではなく、素材を生かしたものやだしの利いたもの、しっかり食感のあるものがおすすめ。おにぎりも雑穀などを使ったものがたくさん出ているので、白米ではなく雑穀やもち麦入りなどを選んで栄養的にも充実した食事をしましょう」(宮前さん・以下同)
『さばの塩焼 1切』(ローソン)
●骨取り済みで食べやすい
ノルウェー産の脂ののったさばに塩を振り、香ばしく焼き上げた1品。骨を気にせず食べられ、包材がトレーパックなので、皿に移さずにそのまま手軽に食べられる。283kcal。
「原材料名が、さばと食塩のみと、とてもシンプル。余計な調味料や添加物を使っていないところと、骨が抜いてあり食べやすいところが高齢者の方にも食べやすいと思います。魚を焼くのも手間なので、冷蔵庫に置いてあると便利。良質な脂を含んでいるさばは生活習慣病に気をつける世代にはおすすめです」
『NL 果実とナッツのヨーグルト 102g』(ローソン)
●カルシウムもたんぱく質も、鉄分も補給できる
生きて腸まで届き働くビフィズス菌HNO19を使った無糖のプレーンヨーグルトに、5種類のドライフルーツとアーモンドを添付。144kcal。鉄2.7㎎を摂れる。
「カルシウムとたんぱく質の補給にもなるヨーグルトは間食や朝ごはんにも最適です。無糖ヨーグルトに加えて食べるナッツとドライフルーツの食感も美味しく、しっかり満足感があります。ナッツとドライフルーツのビタミンやミネラルは肌や髪の毛のツヤの維持にも効果が期待できます」
『もち麦ごはん 150g』(セブンイレブン)
●健康効果が話題のもち麦入り
独自の低温製法で精米した「宮城県産つや姫」を使用し、もち麦を30%ブレンド。もちもちとした食感を味わえるもち麦ごはん。150g入りで201kcal。
「1食分ずつ保存できるご飯はとても便利。もち麦は食物繊維が豊富で、腸内環境を整えたり血糖値の急上昇を抑えたり、コレステロール値を下げたりと、たくさんの健康効果が期待できるので、気軽に食べられるよう家に置いておけば、保存食にもなります」
『半熟煮たまご 2個入』(セブンイレブン)
●毎日食べたい“完全栄養食”
コクと風味のよい卵を使った半熟煮たまご。黄身はとろっと半熟になるようボイルされ、すっきりとした味わいのしょうゆやかつお節と昆布の魚介スープのうま味が染み込んでいる、手の込んだ1品。麺料理のトッピングなどにもぴったり。1個当たり75kcal。
「完全栄養食と言われる卵は積極的に食事に取り入れたい食品。髪の毛・爪・肌などを作るたんぱく質も豊富です。煮たまご作ると意外と手間なので、ストックできて便利な1品」
『きんつば』(セブンイレブン)
●小豆の粒感が残る食べ応えのある和菓子
北海道産小豆「きたろまん」を使用した、粒感とうま味が感じられるきんつば。小豆には良質のたんぱく質や豊富なビタミン類、カリウム、リン、鉄、食物繊維などが幅広く含まれている。1つ157kcal。
「コンビニ和菓子の中でもクオリティが高いのがこのきんつば。甘さ控えめで小豆の食感もよく、糖質・食塩量の表記もあるので選ぶときにも参考にしやすい点もお気に入り。高カロリーな洋菓子を食べるよりも、食物繊維やビタミン、ミネラルが豊富な小豆を使った和菓子がおすすめです」
料理研究家・タレント:宮前真樹さん
1989年に歌手デビュー。不規則な生活と食事が続く中、数々のダイエットと食事制限を経験。その後、「食」を本格的に勉強するため芸能界を引退。フランスの名門料理学校に入学し、同時に食に関する資格を多数取得。卒業後、銀座・麻布十番の人気店にオリジナルスイーツを提供し自ら販売、接客を行う。その後は、大手野菜通販会社へのレシピ提供やフランス老舗パン店とのコラボ、百貨店での催事、エプロンブランドのプロデュースなどを手がける。2010年に青山、2013年蒲田にカフェレストラン「M.nature」をオープン。美味しくて食べて太りにくい食事作りを目指し日々活動中。
撮影/黒石あみ 取材・文/竹腰奈生