断捨離しすぎは認知症リスクがあがる!? 何をどう残すべきか脳科学者が解説
Q5:思い出の品をトランクルームなどに保管してもよい?
A:思い出の品は、ふと思いついて手に取ることの方が多いため、預けた場所に出かける手間が増えると、思い返す頻度も減り、そのもの自体の存在を忘れてしまう可能性も。
「思い入れの強いものほど、手元に置いて見返すことが大切です。トランクルームなどに預ける場合は、通いやすい場所を選び、半年に1度訪れるなど、頻度をルール化するのがおすすめです。何を預けているか記録することも忘れずに」
Q6:大量の写真はどう残せばいいの?
A:過去の写真が大量にあったり、昔ながらの厚いアルバムに写真を収めていると、取り出して見返すのも億劫になるもの。また、デジカメで撮影した写真は、現像すらしないことも多く、プリントした写真よりも見返す機会が極端に少ない傾向にあり、記憶に残りにくい。
「すべて保存しようとせず、厳選して目に見えるように整理するといいですね。また、1人で見るだけでなく、家族や友人と見返して思い出話に花を咲かせると、自分では忘れていた出来事を思い出したりして、さらに効果的。年に1度くらいはアルバムを整理し直すと、当時を振り返れて記憶として定着します。また、その作業自体が脳を活性化させて認知症予防にピッタリ! 時系列に整理することで記憶も正しく整理されます」
最近は写真を選んで本にしたり、写真データをテレビ画面でスライドショーのように見られるサービスもあるので、利用してみるのもおすすめだ。
Q7:捨てるものは忘れてもよいものなの?
A:捨てると決めたものにも何かしら思い出があり、捨てようと決めた時に、何らかの心境の変化があったのかもしれない。
「何を捨てたのかだけでもノートに記録しておくと、それを使っていた時のことと、捨てようと整理した時の状況が記憶に残せます。捨てることも人生の1ページ。記憶の蓄積になりますよ」
※女性セブン2017年3月30日・4月6日号