物が多い!高齢者の住まいリセット術「テーブルの上」から始める片付けの簡単ステップ【家事アドバイザー解説】
年齢を重ねるほど物が増え、いざ片付けようと思っても、「どこから手をつけていいのか分からない」と感じることも。「家全体ではなく、身近な場所をスッキリさせておくことが大切です」と、家事アドバイザーの矢野さん。手始めに片付けに着手すべき場所とは?
この記事を執筆した専門家
節約・家事アドバイザー・矢野きくのさん
家事の効率化、家庭の省エネを中心にテレビ・講演・連載などで活動。NHK『ごごナマ』準レギュラー他テレビ出演多数。新聞での連載のほか自動車メーカー、家電メーカーなどの企業サイトでコラムの執筆経験も。近年は中高年層の家事アドバイスや家庭でできるSDGsについての講演、SNSでの情報発信でも活動している。著書『シンプルライフの節約リスト』、『「節電女子」の野菜レシピ!』など。https://yanokikuno.jp/
年齢を重ねるほど、片付けが難しくなる理由
年齢を重ねるにつれて、家の中に少しずつ物が増えていくのはとても自然なことです。長年大切にしてきた思い出の品や日常生活で使うものに囲まれていると、どれが必要でどれが無駄なのか、判断が難しくなってしまいますよね。
そのような状態で、ご家族から「終活のために片付けよう」「部屋をきれいにしよう」と言われても、「何から手をつければいいのか分からない」「今のままでも特に不便は感じていない」と思ってしまうのは当然のことです。
テーブルに物が溜まることで生じる4つの問題点
普段過ごす部屋やテーブルの上に物が山積みになっていると、見た目だけでなく、暮らしの中にいくつかのリスクが潜んでいます。
1.必要なものを探すのに時間がかかる
どこに置いたかを忘れてしまい、書類や爪切りなどの小物を探す時間が増えて大きなストレスを感じやすくなります。
2.災害時の避難の邪魔になる
地震などが起きた際、山積みになった物が崩れたり床に散らばったりして、足の踏み場がなくなり余計に危険です。
3.大切な書類が埋もれてしまう
自分に万が一のことがあったとき、残されたご家族が見ても、本当に保管すべき重要書類がどれなのか判断できなくなってしまいます。
4.心までスッキリしなくなる
そして慣れすぎて気づいていないのですが、散らかったテーブルを前にしていると、気分もスッキリしないものです。
こうしたリスクを回避するためにも、まずは家全体よりも身近な場所をスッキリさせておくことが大切です。
今回は、普段一番長く過ごす「ダイニングテーブル」や「こたつテーブル」の上をきれいにする具体的な手順をご紹介します。
テーブルの上から始める片付けの6ステップ
多くのお宅のテーブルの上でよく見られるのは、ペン類、郵便物の封筒やはがき、メモ、チラシ、電気・水道の検針票、読みかけの本、化粧水などが山積みになっています。目指すゴールは「テーブルの上には基本的に何も置かない状態をつくること」です。焦らず、以下の順番で進めていきましょう。
ステップ1:大きめのごみ箱を用意する
まずは作業をスムーズにするための準備から始めていきましょう。ポンポンと捨てる作業をするためのゴミ箱を用意します。ごみ袋だと捨てる都度、“ごみ袋を開く”という作業が発生し、それだけで捨てる作業が滞ってしまうのです。あとで捨てることを考えて、ダンボール箱やカゴにゴミ袋をセットしたものもおすすめです。
ステップ2:テーブルの上のものを全部下ろす
テーブルの上にあるものをすべて、テーブルの下に一度下ろしましょう。机の面が見える状態をつくります。物をすべて移動させることで全体量を可視化でき「これから何を片付けるのか」を把握しやすくなります。
ステップ3:明らかなゴミを迷わず処分する
集めたものの中から、ひと目で不要とわかるものから捨てていきます。
●期限の切れたチラシ、用事が済んでいる封筒やDMなどのはがき
●電気や水道の使用量の通知(検針票)
●インクが出ないペンや小さくなったメモ用紙
ステップ4:残ったものの数を間引く(数を絞る)
まだ使えるものでも、「ありすぎるもの」は数を減らします。
●ペン類: 何本もあっても使うものは限られます。書きやすいお気に入りの2~3本だけに絞ります。
●みかけの本・雑誌: 最近読んでいないものは本棚へ戻すか処分します。
ステップ5:残った「必要なもの」の定位置を決めて戻す
手元に残った必要なものは、本来あるべき収納場所へ戻します。
●化粧水や爪切りは洗面所や専用の棚へ
●文房具は引き出しへ
●重要なお知らせは書類立てや専用の保管場所へ
ステップ6:仕上げ/テーブルの上を水拭きする
最後に、何もなくなったテーブルの上を布巾でキレイに水拭きします。拭き上げることで「片付けが完了した」という達成感が生まれ、きれいな状態を保ちたいという気持ちが高まります。
やってはいけない「片付けの落とし穴」
片付けの途中で、「このチラシは後で折ってゴミ箱を作るから取っておこう」「この箱は何かに使えるかも」と考えて残してしまうことがあります。
普段なら素晴らしい知恵ですが、今回は「散らかった状態を一度スッキリとリセットすること」が最優先です。「次のステップ」を考えて物を残すと、結局テーブルの上は元の山積みに戻ってしまいます。このようなものも今回は思い切って処分しましょう。
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テーブルの上に物がなくなってスッキリすることで、部屋全体が明るく見え、お茶を飲んだり食事をしたりする時間がぐっと快適になります。物を探す無駄な時間が減り、万が一の際にも安心です。目に入るものが減ることで、気持ちまでスッキリし、心にもゆとりが生まれます。
一気に家全体を片付ける必要はありません。まずは毎日目にする「テーブルの上」をリセットする心地よさを、ぜひ実感してみてください。
