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健康

眼鏡作製技能士が指南「レンズの色は薄い方がいい」「UVカットでも十分ではない」紫外線から目を守るサングラスの選び方

 本格的な夏はすぐそこ。今年も猛暑が予想され、8月頃までは強い紫外線が降り注ぐという。そこで気になるのが「日焼け」。肌は日焼け止めなどで対処する人が増えたが、放置されがちなのが「目」。目が日焼けすると失明にもつながる病気を招く。100才まで見える目を作るためのサングラスの選び方を専門家に聞いた。

教えてくれた人

平松類さん/眼科専門医・二本松眼科病院副院長。わかりやすく医療情報を提供するYouTubeチャンネル「眼科医平松類」の登録者数は33万人以上。『眼科専門医が教える! 目をよくする最強の食べ物図鑑』(山と渓谷社)など著書多数

漆畑博紀さん/1級眼鏡作製技能士・大学卒業後、メガネチェーン店にて勤務。現在はアイウエアセレクトショップを展開する「グラッシーズ」専務取締役。「G.B.Gafas SHIBUYA」で接客の傍ら、YouTubeで眼鏡選びのポイントなどを解説

目はむき出しで無防備。ダメージを受けやすい

「眼球は、臓器の中で唯一、むき出しの状態にあります。そのため、紫外線などの外部刺激からの影響を受けやすいんです」

 と話すのは、眼科専門医の平松類さんだ。紫外線は、人の目には見えない「不可視光線」の一種で、A波(UV-A)、B波(UV-B)、C波(UV-C)がある。このうち、地上まで届いて肌や目にダメージを与えるのがA波とB波。角膜と水晶体で大半が吸収されるため、特に角膜が紫外線の影響を受けやすい。

「紫外線を長時間浴びると、角膜炎や翼状片、白内障、加齢黄斑変性などの発症リスクが高まります。稀ですが、水晶体や虹彩の表面に、白いフケのような物質が沈着する『落屑(らくせつ)症候群』を発症することも。放置すると失明の危険がある『落屑緑内障』を引き起こすこともあります」(平松さん)

 目を紫外線から守るためにはサングラスや帽子、日傘が必須。そのほか、サングラスの正しい使い方を詳述する。

紫外線による主な目の病気

【1】角膜炎

 長時間紫外線を浴び続けたり、海水浴場やスキー場などの反射が強い場所に行ったりすることで発症する急性疾患。目の痛みや充血、まぶしさ、かすみ、涙が出るなどの症状があり、点眼薬による治療が必要。

【2】翼状片(よくじょうへん)

 結膜(まぶたの裏から白目の表面を覆う薄い膜)の組織が増殖して角膜(黒目)の上に伸びてかぶさるようになり、乱視や視力低下が起こる。形状が鳥の翼に似ていることからこの名前がついた。主な治療法は手術。

【3】白内障

 水晶体が白く濁ることにより、ものが見えづらくなる。主な原因は加齢だが、紫外線によるダメージが進行を早めるとの報告も。治療は手術が基本。超音波振動で水晶体を砕いて吸出し、人工レンズを入れる。

【4】加齢黄斑変性

 ものがゆがんで見えづらくなる。加齢により黄斑部の血流が悪くなると新生血管が作られるのだが、新生血管はもろいので、破れて血液が漏れると網膜が腫れ、これが発症の原因に。眼球への注射が一般的な治療法。

目的や場所で使い分けも――「サングラスの正しい選び方」

 目の保護を考えてサングラスを選ぶときはまず、レンズの紫外線防止機能を確認しよう。

「UV400のレンズを選ぶことが大切です。屋外での活動が多く、紫外線ガード機能を強めたい場合は、UV420を」(1級眼鏡作製技能士の漆畑博紀さん・以下同)

 日本の眼鏡店で販売されているサングラスなら、UV400を満たしているが、雑貨店などで売られているような安価な輸入品のサングラスは、「UVカット」などと書かれていても充分なUVカット機能が備わっていないことがあるので注意が必要だ。

 次に選ぶのは、レンズの色。黒などの濃い色を選びがちだが、色と紫外線防止効果に関係はないという。

「むしろ、黒など濃い色のサングラスは瞳孔が開いてしまったり、視界が暗くなったりして見えにくいこともありますから、レンズの色は濃すぎない色を選ぶのがポイントです」

 屋内外で活動する人は、光の量によってレンズの色が変化する調光レンズを。ゴルフや釣り、スキーなどが趣味の人は、地面や水面などの反射光もカットする偏光レンズを選ぶといい。

 フレームの形とフィット感も重要だ。顔とサングラスの隙間から紫外線が入らないデザインが理想的。

「顔に対して眼鏡が大きすぎたり小さすぎたりせず、かけ心地に問題がないものを選びましょう。誰にでも似合いやすいのはボストンタイプとウェリントンタイプです」

 サイドの太いフレームやスポーツタイプなら、より顔にフィットし、紫外線を防ぎやすい。用途に合わせて選ぼう。

「まずはこの形のサングラスを」1級眼鏡作製技能士がおすすめするサングラスの形状

【1】ボストンタイプ

【2】ウェリントンタイプ

より高い紫外線カット効果を望むなら

【3】フレームのサイドが幅広なタイプ

【4】サイドまで覆うスポーツタイプ

取材・文/上村久留美 イラスト/さややん。 写真/Getty Images

※女性セブン2026年7月9日・16日号

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