68歳女性ライターが年を重ねて実感した人との「縁」 永田町で遭遇した“遠い親戚”、林家ペーさんとも“つながり”が!?
年を重ねていくとともに、人と交流や縁を大事にするようになったという人は多い。林家ペーさんの元マネジャーで、オバ記者ことライターの野原広子氏(68歳)もそのひとりだ。人との出会いを通じて改めて感じた「縁」について野原氏が綴る。
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意識するようになった“人との縁”
若いころ、と言っても漠然としているけれど私の場合は50代から60歳の前半くらいまでは前ばかり見ていた気がするの。20 代の延長で30代になり、40代になったら「もしかしたら私、中年?」と思わなくもなかったけれど、次の瞬間にはいやいや、まだまだと全力で自分の実年齢を否定。
それにも限界がきたのは、親の介護と死だね。まぁ、こればかりは逃れようがないもの。はい、私は前期高齢者です!と実感を伴って受け入れたのは昨年あたりからだ。65歳から前期高齢者だけど、私がその自覚をもったのは68歳で、その間の3年間は、いわゆるひとつの執行猶予機関だわね。
で、自分の人生の残り時間が限られていると思うせいかしら。人との縁を強く意識するようになったのよ。
永田町で“遠い親戚”に遭遇
先日、バイトをしている田所嘉徳衆議院議員の事務所に、わが郷里から男性4人が国会見学に来たので私が案内することになった。そのひとりが「佐藤です」と言ってにっこり笑うけれど私に見覚えはない。でも「佐藤青果店」という名前を聞いたとたん私の記憶の鍋底から、何人ものなつかしい名前が飛び出してきた。佐藤青果店は私の祖母の実家で、私の前に現れた佐藤さんの祖父も佐藤家から出ていたのよ。
聞けば佐藤さんは私より10歳年下なので面識がないけど、11歳下の末の弟とは交流があるのだとか。
18歳から都会で暮らして、親戚付き合いがないせいか私は“続柄”が覚えられない。いとこはわかるけれど、はとことなると???
で、私は佐藤さんに聞いた。「私たちって血のつながりがあるんですよね?」と。「ありますね」と言うので「じゃ」と写真撮影。メディアに出していいというので公開するけれど、なんか鼻の形がいっしょという気がするけど、町ですれ違っただけでは血縁があるなんて絶対に思わないと思う。
国会議員とも強烈な出会い
縁というか、見えない糸を感じるのは田所議員に対してもそう。なんと代議士のいとこが佐藤家から出た人と結婚しているというの。だから私と代議士は血縁関係はないけれど親戚ということになる。茨城ではこういう親戚を“引っ張り”と言うの。「おめげとうぢはいぐらが引っ張りになってんだよな」と、子供の頃に大人たちがよく話していたっけ。
縁といえば私と田所議員も強烈な出会いをしている。出会った場所は茨城には縁もゆかりもない帝国ホテルの地下の東京三田倶楽部だ。私の古い政治好きの知り合いが慶應大学卒でここで誕生祝いをしたら、そこに政治家のパーティーで知り合ったばかりの田所議員を来賓で招待した。
「ああ、そういえば広子ちゃんも茨城だったよね?」と紹介された田所議員は、私の実家の町が選挙区と聞いて、ひっくり返りそうになったわよ。
「選挙区なら実家の近くのあちこちに顔写真の看板が立ってるでしょ?」というのは政治に興味がある人の話。私みたいに関心がなければ政治家の顔として認識しないんだって。
林家ペーさんとの“縁”
縁といえばもうひとつ。5月29日に私が聞き書きした林家ペーさんの『ヨレヨレ人生漫談』が発売される。
実はぺーさんの本名は佐藤嘉彦さん。お父上は生粋の大阪人だけど母上は群馬県太田市出身。それを聞いたとき、なんか急に縁が近づいてきた気がしたけれど、佐藤という苗字は日本一多くて、全国に180万人くらいいるそうだからね。気のせい、気のせいです!
それにしても永田町は全国から地方出身者が集まるところ。てことは先祖伝来の見えない糸が日本一密集しているところ? そりゃあ、怨念、因縁が渦巻いても当たり前だわねと、佐藤さん御一行が帰ったあと、国会議事堂をしみじみと眺めちゃった。
デカい空想に耽った翌日は思い切り小さなことをしたくなる私。しばらく前に「こんな小さなターミナル駅があるのね!」と感動した亀戸駅から東武線に乗って曳舟まで乗車してみたの。わずか4駅8分の乗車時間だけど見慣れない風景に大興奮! なんて女を先祖はどう思っているのかな、なんてことを目の前に迫るスカイツリーを見上げながら思いを馳せたのでした。
◆ライター・オバ記者(野原広子)
1957年生まれ、茨城県出身。体当たり取材が人気のライター。これまで、さまざまなダイエット企画にチャレンジしたほか、富士登山、AKB48なりきりや、『キングオブコント』に出場したことも。バラエティー番組『人生が変わる1分間の深イイ話』(日本テレビ系)に出演したこともある。2021年10月、自らのダイエット経験について綴った『まんがでもわかる人生ダイエット図鑑で、やせたの?』を出版。実母の介護も経験している。
