脚本家・中園ミホさんが語る、他人との比較をやめて「自分の機嫌をとる」生き方とは? 年を重ねることを恐れる女性に「60代は楽しい」とエール
数々のヒットドラマを手掛ける脚本家であり、占い師としても活動する中園ミホさん(66歳)。著書『60歳からの開運』(扶桑社)では、年齢を重ねる不安を抱える女性たちへ「60代は楽しい」と温かいエールを送っている。機嫌よく毎日を過ごし、運を開いていくためのヒントを伺った。【全3回の第3回】
周囲に振り回されない、自分らしい生き方
――著書『60歳からの開運』には、40代までは他人と自分を比較しては羨んでいたのが、50代以降になると相手が「どんな仕事をしているか」「どこに住んでいるのか」など気にならなくなった、とあります。意識を変えたのでしょうか?
中園さん:気がついたら、そう考えるようになっていました。若い頃は自分の境遇と比較して、成功している人を見るとモヤモヤすることもありました。けれども、50歳くらいになったら、「私はこう生きるしかない」と達観できるようになりました。
まわりと比較しても意味はありません。どこまでいっても、自分は自分にしかなれませんから。無理をして世間に合わせるのはやめようと思った途端に、羨んでいた友人とも仲良くなれましたし、心から笑い合って楽しく過ごせるようになりました。
知識と経験を積んだことで以前より視野が広がり、自分自身や他者とも上手につき合えるようになりました。自分の機嫌の取り方を心得ると、周囲に振り回されることなく、自分らしい生き方ができています。そうして心に余裕が生まれた結果、困っている人に自然と手を差し伸べたり、声をかけて励ましたりと、周囲の人々の幸せまで深く思いやれるようになったと感じています。
強運で「すべてを手に入れた女」は林真理子さん
――中園さんは占い師として、多くの方の相談にのってきたそうですね。運が強い人に共通する特徴はありますか?
中園さん:機嫌がいい人です。運が強いと思っていた人が不機嫌になると、急に運が落ちていきます。ですから、自身の機嫌をとることは、強運の一番の近道です。
――著名人で強運なのは誰でしょうか?
中園さん:私が「すべてを手に入れた女」と呼んでいるのは、作家の林真理子さんです。大相撲観戦や予約のとれないお鮨屋さんなどさまざまな場所に誘ってくれるのですが、いつも子供みたいな笑顔でご機嫌なんです。彼女のような方のまわりには人が自然と集まりますし、運気も上がります。
――最強の開運術の1つに「推し活」を挙げていますが、中園さんの推しを教えてください
中園さん:私は移り気なので、推しがコロコロ変わります。今は仏教学者の佐々木閑さん。彼のYouTubeに夢中になっていて、これから講演会などを追いかけると思います。私は高校生のときから般若心経を写経していたんです。あと、アイナ・ジ・エンドさんをテレビで見て、すてきだなと思って推しています。
占いは人生の落とし穴を回避するための地図
――今回、『60歳からの開運』という切り口で本を出版されたのには、どのような思いがあったのでしょうか。
中園さん:これまで占い師に脅されている多くの人たちの相談にのってきました。特に女優さんはお金もあるのでターゲットにされやすく、「結婚したら相手が死ぬ」「50歳を過ぎたら名声を失う」など、怖いことを言われるんです。占いは人を脅すものではないと、違和感を感じました。
私は占いの先生に、「現実を『表』とするなら、占いは『裏の世界の地図』だ」と教わりました。地図で地形がわかっていれば、穴につまずいて転んだり、池に落ちたりしませんよね。それと同じで、占いで「転ぶ恐れ」がわかれば、注意して歩いたり、転びにくい靴を選んだりと対策ができます。占いは人生の落とし穴を回避するための地図です。占いの結果を、自分の人生の選択にどう活かしていくかが重要になります。
60歳に焦点を当てたのは、特に40代、50代で更年期になり、年を重ねることを恐れている女性たちを見てきたからです。「元気を出して、60代は楽しいよ」と伝えたかった。体力が落ちていくことも受け入れて、機嫌よく過ごし、運気を引き寄せてください。
脚本家・中園ミホ
なかぞの・みほ/1959年東京都生まれ。日本大学芸術学部卒業後、広告代理店勤務などを経て、1988年に脚本家デビュー。2007年に『ハケンの品格』で放送文化基金賞・橋田賞、2013年には『はつ恋』『Doctor-X 外科医・大門未知子』で向田邦子賞を受賞。そのほかNHK連続テレビ小説『花子とアン』『あんぱん』、大河ドラマ『西郷どん』など数多くの大ヒット作を手掛ける。占い師としても活動し、エッセイの執筆や占いサイトの監修も行う。最新刊『60歳からの開運』(扶桑社)が好評発売中。
取材・文/小山内麗香
