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健康

《骨粗しょう症対策にも》管理栄養士が、健康で生き生きとした暮らしのために「必ず食べてほしい」と推奨する2つの食材 

 食材には個々にさまざまな栄養効果があり、大小あれど若返りを期待できる食材も少なくない。話題の著書『1週間で勝手に-10歳若返る体になるすごい方法』(日本文芸社)を上梓した管理栄養士・菊池真由子さんによれば、若返りの効果を期待できる食材の中でも優れた食材が2つあるという。その食材と若返る理由について、菊池さんが解説してくれた。 

教えてくれた人

管理栄養士・菊池真由子さん 

1966年大阪府生まれ。管理栄養士。健康運動指導士。NR・サプリメントアドバイザー。大阪大学健康体育部(現・保健センター)、阪神タイガース、国立循環器病センター集団検診部(現・予防検診部)を経て、厚生労働省認定健康増進施設などで栄養アドバイザーを務める。ダイエットや生活習慣病の予防対策など、のべ1万人の栄養指導に携わる。著書に『美味しく食べて勝手にやせる!すごい方法』(三笠書房《知的生きかた文庫》)がある。https://www.diet-class.com/ 

完全栄養食品「卵」の栄養効果 

 若返るとは、見た目の若さだけではなく、健康で生き生きとした毎日が過ごすことができる体を作るということ。そのために欠かせない食材として菊池さんがまず挙げたのが、5大栄養素を含む完全栄養食品の卵だ。 

「卵は、ビタミンCと食物繊維を除く5大栄養素(炭水化物、脂質、たんぱく質、ビタミン、ミネラル)がすべて含まれた完全栄養食品です。若返りには多彩な栄養素をバランスよく摂ることが大事なのですが、1つで摂れる食材は卵以外にはありません。健康的な体を維持するためにも、卵を1週間に6個食べることを推奨しています」(菊池さん) 

 中でも、卵に含まれる良質なたんぱく質は、筋肉や臓器、肌、髪、爪などの材料、エネルギー源、体の機能を調節するなど、若々しさを保つうえで重要な役割を担う栄養素である。 

「たんぱく質を豊富に含む食材はたくさんありますが、たんぱく質の素となる9種の必須アミノ酸をバランスよく含んでいる卵は別格です。これらは体内で十分に合成できないため食事から摂る必要があり、卵は効率よく摂れる優秀な食材です。特に、60才以降はたんぱく質の吸収力が低下するので積極的に摂ってほしいですね」 

筋肉量や筋力を維持するビタミンDが豊富 

 さらに、若々しさを保つために不可欠となるのが筋肉量と丈夫な骨。卵には筋肉と骨の維持に必要な栄養素も含まれている。 

「筋肉量を維持し、骨を丈夫にする栄養素の1つがビタミンD。卵には多く含まれていますから、女性に多いとされる骨粗しょう症の予防対策としてもおすすめです。ビタミンDのほかにも、代謝を活発にするビタミンB群や肌の調子を整える鉄や亜鉛も豊富。代謝も肌も加齢とともに徐々に衰えていきますが、食べることで老化のスピードを遅らせることができます。 

 コレステロールが心配で控えていらっしゃる人もいますが、食事から摂るコレステロールがコレステロール値に直結しているわけではないですし、適量であれば問題ありません。卵のコレステロールには肌の潤いを保つ効果もあるので、むしろ食べない方がもったいない! コレステロールが気になる人は、コレステロール値を下げる青魚類や野菜と一緒に食べるようにしましょう」 

 ただし、コレステロール値が高く気になる人は医師の指示に従ってください。 

スーパーフード「納豆」の栄養効果 

 完全栄養食の卵とともに若返りを後押しするもう1つの食材が納豆。卵と同様に1日1パックを食べるのが望ましいと菊池さん。 

「大豆の栄養を納豆菌で何倍にも増やし、大豆では得られない栄養成分まで作り出しているのが納豆です。その成分の中でも特筆すべきが、若返り成分のポリアミン。ポリアミンには、免疫機能の若返り効果、生活習慣病を防ぎ、さらに肌や髪などの見た目の若返りにもサポートしてくれます」 

 また、納豆に含まれる食物繊維は排便を促し便秘の改善に有効。腸内環境のよさも若々しさを保つ大きな要素だ。 

「腸内環境を整えるという点では、納豆菌パワーも効果大。納豆菌は、胃酸に負けないため生きて腸まで届き、腸内の悪玉菌を抑えて善玉菌を増やしてくれます。善玉菌は整腸作用や食べたものの消化吸収をスムーズにするだけでなく、免疫力を強化する働きもあります」 

脳梗塞や心筋梗塞の予防に 

 さらに、納豆のネバネバの素となるナットウキナーゼという酵素には血栓を溶かす作用がある。 

「血栓を溶かし血流がよくなれば、脳や心臓の血管の詰まりから起きる脳梗塞や心筋梗塞などの予防につながります。継続して食べれば、ドロドロ血液が改善されるため高血圧の予防にも有効です。余談ですが、納豆の栄養効果はかき混ぜるほど高まるということはありません。混ぜるほど増えるのは旨み。全体的に白っぽく泡立つまで混ぜるとおいしさがアップします」 

 ほかにも、脂肪をスムーズに分解するビタミンB2も豊富だ。 

「ビタミンB2の多い食材は動物性食品がほとんどです。そのため脂肪やコレステロールも一緒に摂ってしまうことになるのですが、植物性の納豆なら余分な脂肪やコレステロールをとり込まずにビタミンB2を補給できます」 

 卵も納豆も積極的に食べるのを習慣に! 2つの食材を組み合わせた「卵入り納豆」や「納豆オムレツ」を、“若返り最強おかず”として食べるのもおすすめです。 

取材・文/佐々木めぐみ 

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この記事へのみんなのコメント

  • ヒデさん

    生卵でなくても調理した卵でもいいのですか?例えば、ゆで卵、オムレツなど。

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