《芸能界から介護職に転職》「ミスマガジン2003」同期の岩佐真悠子さん&西田美歩さん「介護職は笑顔になってもらう仕事」「家事スキルも上がり、若くいられる」
“責任逃れ”の介護用語もやさしい言葉に変えたい
西田:私、介護士になってからより明るくなりました。介護士や職場の空気が明るいと、利用者さんに伝わるし、逆もしかりなんですよね。タレントのときは、テレビの前の視聴者にちゃんと伝えられているかなと不安でネガティブになったこともありましたけど、介護士になってからは利用者さんのプラスの面を引き出そうとポジティブに考えるようになったんです。
岩佐:もともと明るい性格なのに、これ以上明るくなって、どこに行くの?(笑い)。でも、そもそも“不穏”や“徘徊”などの介護用語もなんだかよくない気がしますよね。徘徊なんて言わず、散歩程度のやさしい言葉でいいのにと思います。
西田:私はまず不穏にさせてしまっている、徘徊させてしまっていると思っちゃう。けれど、介護者の中にはなんだか都合のいい言葉で「徘徊してるね」と責任を逃れているように感じるんですよね。私たちは徘徊しないように、その人のために何ができるんだろうと考えることが必要ですし、「歩き出すの減ったよね」とプラスな方向の言葉づかいになったらいいなと思います。
岩佐:当たり前に浸透しているので、なかなか変えるのは難しいかもしれないけれど、介護士同士が話している時くらいは、違う言葉に置き換えられるといいなと思うんですよね。
◆岩佐真悠子
元俳優・現介護職員。2020年に芸能界を引退し、現在は介護士として活躍中。
◆西田美歩
介護タレント。現在、リハビリ型デイサービスと訪問介護の施設で働きながら、介護タレントとして介護の魅力を日々、自身のSNSで発信している。元めざましテレビリポーター 。
取材・文/イワイユウ