「左頬にある500円玉大のシミ」に悩む50代女性の美容皮膚科治療に密着!診断結果や治療の種類、価格を大公開
【1】部分シミ取りレーザー/境界線のはっきりした目立つシミは、レーザーのスポット照射で取る
レーザー治療では、メラニン色素をレーザーの衝撃波で破壊してシミを除去する。1980年代に開発されたナノ(10億分の1)秒単位で照射するナノレーザーに対し、2020年頃に登場したピコレーザーは、さらに短い(1兆分の1)秒単位で照射し、メラニン色素を粉々に砕くことができる。より早く、きれいで痛みが少ないのが特徴だ。
「照射翌日にかさぶたになります。かさぶたは長く肌にくっついていた方が治療部位を保護でき、シミがきれいに取れます」(小林さん)
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【施術時間】通院は必要なく、施術当日のみで、15~20分程度。
【痛み】輪ゴムではじくような軽い痛みがある(麻酔クリームあり)。
【ダウンタイム】照射法によって異なるが、約2週間でかさぶたがはがれる。肌色がなじむまでに数か月かかる。
【費用】直径1mm5500円~。Aさんは直径15mmで2万4750円だった。
【2】全体美白の光治療/薄くて小さなシミとくすみには、IPL光治療でスキンケア施術
IPL光治療とは、複数の波長の光を肌に照射し、悩みを総合的に改善する方法だ。
なかでも「セレックV」は、皮膚の深い部分にまでアプローチできるため、くすみや茶色のシミだけでなく、肌の赤みも改善できる。真皮内に熱を加えてハリを改善させるなど、肌の若返りも目指せる。
「年に1回、5年ほど前から光治療を行っている70代の女性がいるのですが、5年9か月後のいまの肌は、治療前よりハリとツヤがあり、若返っています」(小林さん)。
ダウンタイムがほとんどないのも魅力だ。
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【施術時間】通院は必要なく、施術当日のみで、15~20分程度。
【痛み】軽くはじかれるような痛みと、熱感がある。
【ダウンタイム】当日からメイク、洗顔が可能。まれに赤みが出ることがあるが、1~2日で落ち着く。シミは3~4日で薄いかさぶたになり、1週間程度で取れる。
【費用】顔全体で1回3万800円。
【3】内服・外用薬/機械を使いたくないなら、薬や注射で治療する
痛みはほとんどないといわれても、レーザーや光治療に抵抗がある場合、シミのもとになるメラニンの生成を抑えて、体の中から肌を改善する働きのあるトラネキサム酸などの内服薬(1か月4000~5000円)を処方してもらい、時間をかけて薄くしていく方法も。
「ひたすら美白剤(ハイドロキノン、システアミン、レチノール)を塗って薄くしていく方法もあります。
機械を使ったときのような劇的な改善は目指せませんが、放置しておくよりはいいでしょう。
内服薬より早く薬効成分を届けたいなら、グルタチオンや高濃度ビタミンCを1時間ほどかけて点滴注射する方法もあります。自費診療で1万~2万円が目安です」(皮膚科医で田中病院院長の田中優子さん)
取材・文/山下和恵
※女性セブン2024年4月18日号
https://josei7.com/
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