がん研究ひと筋の医師が勧めるがんを予防する食事|糖質を抑えた食材・地中式料理レシピ
がん予防食の要は食材選び。がんの餌となる糖質や塩分、食品添加物などをなるべく取らないようにし、野菜、脂、肉、魚、果物などをバランスよく取ることが重要。
例えば、穀物なら精製されていない玄米、そば、全粒粉のパンやパスタ。油はケトン体を多く生産するココナッツオイルやオリーブオイル。野菜は抗酸化成分やビタミンが豊富な、緑の濃い葉もの野菜がおすすめだ。食べ方は懐石料理のように、おかずからゆっくり食べて最後に穀物を取るスタイルが有効。ただし肝機能疾患のある人は、糖質を必要とするケースもあるので専門医に相談を。
●穀物
・玄米
糖質摂取量を減らす最難関が穀物。種類や食べ方を工夫して対応したい。玄米は血糖値の上昇を防ぎ、食物繊維が豊富。穀物なら一押し。
●肉
・鶏肉
がん予防の分野では、動物性脂肪の多い赤身肉は発がんリスクを高めるといわれている。脂肪が少なく良質なたんぱく質の鶏肉がよい。
●魚
・刺身
魚はがん予防効果の高いオメガ3不飽和脂肪酸を多く含み、積極的に取りたい食材の1つ。焼くより刺身など生魚の方が効果が高い。
●野菜
・葉もの野菜
小松菜、菜の花、ブロッコリー、クレソン、ケールなどアブラナ科の葉もの野菜は、糖質が少なく抗酸化作用が高く、がん予防に向く。
●果物
・アボカド、レモン、ライム
おすすめは甘みの少ない果物。オレイン酸が多いアボカドや、クエン酸が多いレモンやライムは、がん予防、循環器疾患に効果がある。
●油
・ ココナッツオイル
ココナッツオイルに含まれる中鎖脂肪酸は、ケトン体を大量に産生できるので、糖質制限をしているときのエネルギー源として最適。
●きのこ
・まいたけ、しいたけ、しめじ
きのこに含まれている成分はリンパ球を刺激して免疫力を高める働きがある。特にまいたけは薬効が高く、がん予防に効果的。
●海藻
・もずく
もずく、芽かぶ、わかめなどの海藻類に含まれている水溶性食物繊維は水に溶け、余計な糖などを排出する効果がある。
●豆・卵
植物繊維の多い納豆は、血糖値を抑える効果がある。良質なたんぱく質が手軽に取れる卵も、糖質を制限したケトン食向きの食材。
●調味料
糖質の多い調味料の代わりに、ゆずこしょうや豆板醤など薬味で味付け。酢やだしなど、なるべく糖質の少ない調味料で工夫したい。