元気の秘訣<たんぱく質>足りていますか?手軽に補える食材と5分でできる強化レシピ4選
「たんぱく質」は、一生歩ける体や筋肉を維持するために欠かさず摂りたい栄養素だ。しっかりおかずを食べているつもりでも、たんぱく質は不足気味の人が多いのが現実。1食分のたんぱく質の摂取目標をクリアするには何に気をつけたらいいのだろうか。
教えてくれた人
小山浩子さん/料理家・管理栄養士・フードコーディネーター。大手食品メーカー勤務を経て2003年フリーに。全国での講演活動、メニュー開発、栄養コラム執筆、NHKをはじめ健康番組出演等幅広く活動している。
たんぱく質は「毎食20~30gを目安に」
「お肉が好きだから、たんぱく質は足りている」という人でも、「実際は目標摂取量に達していない人が多い」と嘆くのは、管理栄養士の小山浩子さん。
「50代女性のたんぱく質の平均摂取量は1日に約64.1gですが、目標量は98g。30g以上も足りていません。一度にたくさん食べても、せいぜい40gまでしかたんぱく質は吸収できません。たとえば、夕食に牛ステーキを500g食べて、72gのたんぱく質を摂ったとしても、有効活用できるのは半分ほど。摂っているのに足りないという残念な結果になりかねません」
たんぱく質を効率よく摂るには、朝昼晩に20~30gずつ、肉、魚、乳製品、大豆製品、卵の5種からバランスよく食べることだ。
肉や魚は手のひらにのるサイズのものが約100gで、16~20gのたんぱく質を含み、ご飯1膳(150g)にも3.8gのたんぱく質が含まれる。これをベースにおかずを足していけば、たんぱく質が大きく不足することはない。
「プラス食材として覚えておきたい卵や牛乳・豆乳、納豆などからは、1食分で約6~9gのたんぱく質が摂れます。意外と便利なのがスライスチーズ。1枚で約4g、粉チーズも大さじ1杯で2.6g摂れますから、いつもの料理にトッピングするといいですね」(小山さん・以下同)
加齢とともに食が細くなっている場合は、間食に牛乳やヨーグルト、チーズ、卵などを食べるのも◎。
「毎食20gが無理でも、合間に少量ずつ積み重ねて、成人の場合は1日トータルで100g、75才以上の女性は目標値の83gを目指して食べましょう」
たんぱく質を手軽にプラスできる食材
・牛乳・豆乳1杯(200ml)6~7g
・卵1個(55g)約7g
・木綿豆腐 1/3丁(100g)6~7g
・納豆1パック(約50g)8~9g
・スライスチーズ1枚(18g)約4g
・ツナ缶1缶(約70g)約12g
・魚肉ソーセージ1本(約90g)約9~10g
・枝豆10さや(40g)約4~5g
5分でできる朝におすすめ「たんぱく質強化レシピ」
具体的に何を食べればいいのかわからない場合は、おすすめの朝食メニューを参考に。いずれもコンビニ食材で簡単にできるものなので、たんぱく質補給メニューの定番に!
●エビのクリーミーリゾット
たんぱく質12.9g 塩分3.1g
【作り方】
冷凍エビピラフ(市販品)1袋(180g)を深めの耐熱容器に入れ、牛乳150mlを注ぎ、スライスチーズ1枚をのせてラップをふんわりかける。電子レンジ(600W)で5分、様子をみながら加熱する。
【さらにUP!】
加熱後、粉(パルメザン)チーズ10gをかければ、たんぱく質が4.4gプラスできる。
●ツナヨーグルトソース
たんぱく質15.2g 塩分0.4g
【作り方】
水切りヨーグルト1個(100g)とツナ缶の小1/2缶(35g)をオイルごと混ぜ、塩と粗挽きこしょうを適量ふるだけ。
【さらにUP!】
食パン(6枚切り)1枚をトーストして一緒に食べれば、4.4gのたんぱく質がプラスできる。これにマカロニを和えたり、蒸し野菜のドレッシングとしてもおすすめ。
●バナナといちごのスムージー
たんぱく質11.7g 塩分0.4g
【作り方】
ポリ袋にバナナ中1本、いちご5粒、スキムミルク大さじ2を入れ、手で潰す。袋の先を切ってグラスに絞り出し、はちみつ大さじ2、牛乳200mlを加えて混ぜる。
【さらにUP!】
はちみつを加糖練乳にすれば1.4g、ベーグル1個と一緒に食べれば7.4gのたんぱく質がプラスできる。
●焼き鳥缶のマヨチーズトースト
たんぱく質19.5g 塩分2.5g
【作り方】
食パン(6枚切り)1枚にマヨネーズ大さじ1を塗り、焼き鳥缶の小1缶(塩味は油を除く、たれ味はたれごと)と、スライスチーズをのせてトースターで焼く。
【さらにUP!】
牛乳1杯(200ml)と一緒に食べれば、たんぱく質が7gプラス、たんぱく質が豊富なプレミルなら10gプラス。
取材・文/山下和恵
※女性セブン2024年4月4日号
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