乾燥する冬は「口呼吸」に要注意!のどのイガイガや痛みに負けない7つのケア方法を専門家が解説
のどと声帯の不調を改善する方法を紹介する。
【1】声を出すときは5分に1回、水分補給
のどの粘膜や声帯の乾燥防止に不可欠なのが水分補給だ。
「1日に1.5Lの水は摂るようにしましょう。一気に飲むのではなく、できるだけこまめに摂るのがおすすめです。特に声を出すときは口呼吸が優位になるので、黙っているときに比べてのどや口腔内が乾燥しやすくなります。声を出し続けると声帯は17分で炎症を起こします。これが続くと声帯が損傷する危険性も。会話をしたり歌ったりするときは、5分おきを目安に水分補給を心がけてください」(楠山さん・以下同)
【2】部屋を加湿する
就寝中は口呼吸になる人が多い。起床時に口腔内が乾いている人やいびきをかいている人は口呼吸をしている証。特に注意が必要だという。
「加湿器は各部屋に1台が理想。特に寝室には常備し、湿度50~60%を保ちましょう」
【3】刺激物やアルコールを避ける
「辛い食べ物や過度のアルコール摂取は、のどの粘膜を傷つけます。さらに、食べてすぐ寝ると逆流してきた胃酸でのどを痛めることも。乾燥している時期は特に飲食物に気をつけ、食後2~3時間は横にならないようにすること」
【4】マスクを着用する
「マスクは空気中に含まれている異物やウイルスを防ぐだけでなく、湿気を含んだ呼気がマスク内にこもることで、口腔内を保湿してくれます」
コロナ禍が落ち着き、マスク生活を卒業した人も、乾燥が気になるこの時期は活用を。
【5】唾液を増やす
「唾液はストレスや加齢などにより分泌量が減り、のどを乾燥させるだけでなく虫歯や口臭などの原因にもなります。唾液の分泌を促すには3か所ある唾液腺のマッサージが効果的。耳下腺は上の奥歯あたりにあるので、そこに人差し指を当て、円を描くようにマッサージを。顎下腺はあごの骨の内側の柔らかい部分にあるので、耳の下からあご先まで指で順番に押していきます。舌下腺はあご先の内側にあるので、そこを親指で突き上げるように押して」
唾液腺は3か所あり!やりやすい部分を1か所でいいので5~10回程度押そう。
<1>舌下腺(ぜっかせん)マッサージ
<2>顎下腺(がっかせん)マッサージ
<3>耳下腺(じかせん)マッサージ
【6】毎日10分音読する
音読はのどや声帯だけでなく、舌や表情筋、呼吸筋などのトレーニングにも役立つという。
「口を大きく動かし、ゆっくりと大きな声で読みましょう。毎日10分でいいので続けると肺活量も増えます」
【7】腹式呼吸をする
「胸式呼吸の場合、肩や首の筋肉にも力が入り、のどに負担をかけますが、鼻から息を吸いつつお腹を膨らませる腹式呼吸なら、お腹まわりの筋肉が鍛えられて肺活量が増え、のどや声帯に負担をかけずに声を出せるようになります」
取材・文/永浜敬子 イラスト/さややん。 写真/ゲッティイメージズ
※女性セブン2024年2月22日号
https://josei7.com/
●1日たった3分、声を出して本を読むだけで“のど”がみるみる若返る