痛み・不調を改善する関節ほぐしのやり方|ゆる関節ストレッチを2週間続ける
『1日1分! ゆる関節ストレッチ』(アスコム)の著者で、体幹リメイクトレーナーの渡部龍哉さんは、「関節が硬いまま筋トレなどを行うと、正しい動きができず、ひざなどの痛みが悪化する」と言う。
「悪い姿勢のため、内臓の位置がずれ、血流も悪くなり、胃腸や冷えなどの不調が表れます。冬の寒さもあり、硬くなった関節をほぐせば、不調も改善。健康的になり10才は若返りますよ」(渡部さん)
関節の動きは大きく分けて2つ
体をスムーズに動かすには、関節の動きがなめらかであることが大切だ。
「関節がきちんと働かないと、関節を動かすための筋肉も衰え、関節の動きを滑らかにする潤滑剤“滑液”の分泌も減少。関節が硬くなる悪循環に」(渡部さん・以下同)
関節は全身に約260個あり、その動きは2つに分けられる。肩などの前後左右に大きく動かせるもの(モビリティー関節)と、ひざなど動く方向や幅に制限がある代わりに、姿勢を安定させるもの(スタビリティー関節)。その両方の動きを併せ持っているのが股関節だ。
「可動域の大きな関節は硬くなりやすいのですが、特に体の中心にある胸椎と股関節は体に与える影響が大きく、腰痛の原因に。これらの関節をスムーズに動かせないことで、本来、可動域の狭い腰椎を必要以上に反ったり、ひねったりして痛くなるのです」
悩む人が多いひざは、股関節が硬くなって歩く時にひざを内側にひねるようになり、それをカバーすることで痛みが出ると考えられている。
腰痛やひざ痛を和らげ、寝たきりにならないためにも、関節ほぐしは大切。
まずは、以下にご紹介する2週間続けましょう。
背骨と胸郭をほぐす
脊柱の頸椎と腰椎との間にある12個の椎骨である“胸椎”は、本来よく動くはずの関節。ここをほぐせば、腰痛の解消になる。