「梱包に使うガムテープ、正式名称とは」実は奥深い”テープ”の話 特徴や用途を専門家が伝授
従来のテープよりも機能性に特化している個性派テープ。繰り返し使えて、壁に穴を開けなくてもポスターを貼ることができるなど、かゆいところに手が届くアイテムだ。
【1】これで手芸のテクニックいらず
「アイロン接着テープ 手芸・布用 10mm×10m」(750円/ニトムズ)
貼ってアイロンを20秒かけるだけで、巾着やスカートなどを作ることができる。
【2】賃貸でも壁の装飾が可能に
「はがせる両面テープ 壁紙掲示用」(450円/ニトムズ)
ポスターや写真などの紙類の掲示用途に特化。ピンを使わず貼れて、はがすことができる。
【3】繰り返し使えて便利!
「繰り返し使える両面テープ」(298円/コメリ)
はがした後も水に濡らすことによって繰り返し使用できる両面テープ。
【4】引き戸をラクラク開閉
「引き戸らくらく 21mm」(498円/コメリ)
テープを貼ることで、すべりが悪くなった引き戸をスムーズに開閉できる。木目調で目立ちにくいのも特徴。
【5】屋外用の修正テープ
「防水アルミテープ(ブチル)50mm×2m」(510円/ニトムズ)
屋根や雨どい、波板などの防水補修用テープ。防水性と柔軟性に優れ、トタン板などの破損やサビ穴の補修に使える。
【6】環境にやさしい
「エコロジカル 強力両面テープ粗面接着用(厚手)幅20mm」(645円/ニトムズ)
においに敏感な子供やペットがいる家庭向けで、揮発性有機化合物が少ない。
優れたテープはまだまだたくさん!
上の項目で紹介した個性派テープ以外にも優れものはまだある。
「太陽や蛍光灯などの光を蓄え、暗いところで発光する『蓄光テープ』は、階段や段差部分に貼っておくと、災害で停電になったときにも目印になります」(日東電工広報担当者・以下同)
床や衣服などについたほこりや花粉を取り除く粘着ローラーもテープの一種。
「花粉の季節はハンディータイプの粘着ローラーを玄関先に置いておくといいでしょう。手で払い落とすとわずか6%しか落とせませんが、粘着ローラーを使えば90%以上が除去されるという試験結果があります」
最近は、「養生テープにカラーバリエーションが登場している」と言うのは、前出のコメリ広報担当者だ。
「主にグリーン、ブルー、ホワイトがあります。その中で、テープのはがし忘れを防ぐためにはグリーンを、ブルーシートを使うときはブルーを、台風の際などにガラスの飛散を防ぐために貼るなら、目立ちにくいホワイトと、使い分けるといいですね」(コメリ広報担当者)
テープに関するお悩みQ&A
テープを使っていると、うまく切れない、はがそうとしても粘着物がついてしまうなどのトラブルに見舞われがち。そんなテープにまつわるお悩みを解消する使い方がありました!
【Q】テープのきれいな切り方は?
【A】
「布テープや養生テープは手で切りやすいのですが、セロハンやマスキング、クラフトなどのテープは、手でちぎろうとするとまっすぐきれいに切れないことが多い。ちょっとした工夫で、手できれいに切ることができます」(日東電工広報担当者・以下同)
そのやり方は次の通り。
【1】テープを使用したい長さまで引き伸ばす。
【2】右利きの人は右に、左利きの人は左にテープの端がくるようにして、カットしたい部分で内側に折り曲げ三角形を作る(粘着面は貼り合わせる)。
【3】テープ本体のふちを刃の代わりにして、テープを下に引っ張ると簡単にカットできる。このとき指で三角形の部分を押さえながら引っ張ると、切れやすさがアップする。
「カット後、三角形の部分が端に残るので、次に使うときに便利です」
テープをはさみで切ることが多いと刃の部分に粘着物がくっつき切れ味が悪くなるが…。
「はさみのみならず、粘着物が残った場合は粘着テープが役立ちます。粘着テープをベタベタしている部分に貼ってはがす。これを何度か繰り返すときれいになって、切れ味が戻ります。そのほか、ホームセンターなどで『粘着剤クリーナー』(500円前後)を購入する手もありますよ」
【Q】きれいにテープをはがすには?
【A】
端からゆっくりはがすときれいにはがれる。
「このとき、はがす方向の角度が30度くらいになるよう意識しましょう。これだけできれいにはがせる確率が高まります。両面テープもこの方法が使えます。これ以外にも、はがす際にドライヤーで温めると粘着面が熱でゆるみ、はがれやすくなります」
また、マニキュアの除光液を塗布する、消しゴムでこするだけではがれることもある。
「ただし、いずれも貼られている場所や素材が傷つかないか、色落ちなどしないかをチェックしてから試すようにしましょう」
シールでも応用できる。
【Q】セロハンテープがズレてしまう
【A】
買い置きしておいたセロハンテープが、筍のようにズレてしまった場合、完全には元に戻すことはできないが、改善することは可能だという。
「テープがズレるのは時間の経過、湿度、温度の影響です。ズレを改善するには、テープを平らな場所に置き、上から辞書など“重し”になるものを1週間以上のせておくとある程度は改善します」
セロハンテープのズレを防ぐためには、湿気や気温の変化にも気を配る必要がある。
「直射日光に当てない方が長持ちするので、窓の近くは避けて、高温にならない場所で保管してください」
【Q】段ボールに最適なのはどれ?
【A】
どれも強度に差はない。
「段ボールに使うテープは、主に布テープ、クラフトテープ、OPPテープなどです。手で切りやすい布、引き出しやすいクラフト、透明で目立ちにくいOPPとそれぞれに特徴があります。
いずれも強度に大差はなく、使用頻度や好みによって選んでいただければいいと思います。ただ最近は、養生テープを梱包に使うかたも多いのですが、重い物の梱包には適していないので注意しましょう」(コメリ広報担当者)
取材・文/廉屋友美乃 イラスト/尾代ゆうこ
※女性セブン2023年11月23日号
https://josei7.com/
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