チャーハン栄養士が検証!おいしい炒飯の作り方5つのポイント「ご飯は硬めの炊き立てがベスト」
簡単でがっつり食べられる料理の定番といえば、“炒飯”。冷蔵庫にあるものでパパッと作れるからこそ、「お店の味にはかなわない」と思っていませんか? そこで、中華街で修業経験もある管理栄養士・佐藤樹里さんに炒飯作りを教えてもらった。強火で作るや、冷えたご飯の方が作りやすいなど、巷で言われている手法は本当なのか検証した結果も必見!
教えてくれた人
佐藤樹里さん/チャーハン栄養士
炒飯をこよなく愛する管理栄養士。メディアへの出演も多数。著書『うちで作るチャーハンがウマい!』(池田書店)の写真展が東京・小川町の三省堂書店(仮店舗)で開催中。
「シンプルで簡単な作り方」が一番いい!
これまで5000食以上の炒飯を食し、町中華で修業した経歴を持つ佐藤樹里さん(以下同)が試行錯誤の末に行きついた作り方は、シンプルで簡単。米はホロッとほぐれるようなパラパラ感があり、具材もしっかり味わえる。
「具材を準備した後、火にかけたら1分半で完成。火力は弱めで、あせらないのがポイントです!」
チャーハン栄養士流 基本の炒飯
チャーハン栄養士佐藤さんが作るチャーハンレシピ。
【材料】(1人前)
長ねぎ…1/3本
卵…1個
ご飯…180g
サラダ油…大さじ1
鶏がらスープの素(顆粒)…小さじ1/2
塩・こしょう…各少量
【作り方】
【1】長ねぎは縦半分に切れ目を入れ、粗めのみじん切りにする。卵は軽く溶く。
【2】フライパンにサラダ油を熱し、卵を入れる。中火で軽く混ぜ、半熟になったら、ご飯を加えて炒め合わせる。
【3】鶏がらスープの素、塩、こしょうを入れて味を調えたら、長ねぎを加え、全体を炒め合わせる。
佐藤さんが教える5つのポイント
ポイント1:ご飯は硬めに炊く
米の量に対して通常の約80%の水で炊いたご飯を使用。「炊き立ての硬めご飯で作るだけで、お店のようなパラパラ炒飯にグッと近づきますよ」。
ポイント2:油は多めに!
テフロン加工のフライパンの場合も多めの油でコーティングすることで、米同士がくっつかずベタつかない。「具材の風味や味の邪魔をしないので、基本の炒飯ではサラダ油を使用。使う油によって味の印象が変わるので、ごま油やラードを好みで使い分けても◎」。
ポイント3:具はシンプルに卵とねぎのみ
「ねぎは粗めのみじん切りにして、食感を楽しみます。2食材だけで充分おいしいから、食べたいときにすぐ作れます」
ポイント4:卵は混ぜすぎない
白身と黄身、それぞれの味を際立たせるために、卵はあえてあまり混ぜない。「10~15回程、軽く溶くくらいにするのがこだわりです」。
ポイント5:火力は中火でご飯に卵をなじませる要領で
炒めるときは、強火もフライパンを振る必要もなし!「フライパンに油を入れてよく熱したら、卵を加えてすぐにご飯を投入。フライパンは置いたまま、中火で卵とご飯をなじませるように、広げながら炒めます」。
応用編:ゴーヤと豚肉の炒飯
基本編を踏まえてもうひとつレシピをご紹介! ゴーヤの苦みが合う夏の栄養炒飯!!
【材料】(1人分)
ゴーヤ…1/2本
しょうが…小さじ1(チューブで3㎝程)
卵…1個
豚バラ肉…50g
ご飯…180g
塩…小さじ1
ごま油・サラダ油…各大さじ1
鶏がらスープの素(顆粒)…小さじ1/2
塩・こしょう…各適量
かつおぶし…大さじ1
しょうゆ…小さじ1
【作り方】
【1】ゴーヤは縦半分に切ってわたを取り、1㎝幅の半月切りにする。塩小さじ1をまぶして軽く揉み、約10分おいたら、さっと水で洗って水気を絞る。卵は軽く溶く。
【2】フライパンにごま油を熱し、しょうが、豚肉を入れ、中火で炒める。ゴーヤを加え、さらに炒めたら取り出す。
【3】【2】のフライパンの油を拭き取りサラダ油を熱し、卵を入れる。中火で軽く混ぜ、半熟になったら、ご飯を加えて炒め合わせる。
【4】取り出した【2】を加えて鶏がらスープの素、塩、こしょうで味を調えたら、かつおぶし大さじ1/2を加えて鍋肌からしょうゆを回し入れ、混ぜ合わせる。 【5】器に【4】を盛り、残りのかつおぶしをかける。
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