1か所3分!「超ラクトレーニング」でひざ痛・腰痛・肩こりを解消
ちょっとした不調を撃退するには、家で体操をする習慣を持つことが最も有効な手段。家にあるもので簡単にできて、出かける準備も必要なく、習慣にしやすい1か所3分でできる体操をご紹介。毎日続けて不調知らずの体を手に入れて!
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ひざ痛に効果あり!「空き缶ストレッチ」
毎日続ければ 1か月で効くという空き缶ストレッチをご紹介。必要なのは、直径7㎝くらいののり缶かお茶缶のみ。缶はひざ裏の真ん中ではなく、内側にあてるのがポイントだ。
整形外科医で『100歳まで自分の力で歩ける「ひざ」のつくり方』(アルファポリス)の著者、戸田佳孝さんが解説する。
「年を重ねるとひざがかたくなり、歩くときに足をしっかり伸ばせなくなってきます。ひざにいいからとウオーキングする人がいますが、ひざを伸ばさずに歩くと、余計にひざに負担がかかってしまい、ひざ痛がひどくなってしまうことも少なくありません」
このストレッチをすればひざの可動域が広がり、筋肉が効率よく伸び縮みするので、ひざ痛に効果が期待できるという。
●STEP1
可能な限りひざを曲げて30秒間抱え込んでから、伸ばす。これを4セット
●STEP2
缶の中心をひざ裏の内側に置く。脚全体を内側に軽くねじり、缶を1~2分間上下に数cm動かす。朝とお風呂上がりの2回が理想的。
腰痛に効果アリ!3か月で効く!「 ダーウィン体操」
魚類から人類へと進化の過程をなぞって体を動かすという画期的な「ダーウィン体操」。提唱するのは新井病院院長で内科医の新井幸吉さんだ。
「朝起きても、いきなり起き上がらないでまずはこの体操を行ってみて。直前まで眠っていた体を、いきなり大きく動かすと自律神経が乱れ、筋肉が固くなる。すると、全身に血液を送る働きが低下し、腰痛につながります。この体操を行い、少しずつ重力に逆らって起き上がることで、血液とリンパが全身に行き渡り、腰痛やさまざまな体の不調に効果があります」(新井さん・以下同) 新井さん自身、この体操を毎朝行ったことで、椎間板ヘルニアが改善したという。
「ゆっくりと呼吸しながら動きましょう。毎朝この3分の体操を習慣にすると、だるさが驚くほどなくなります」
→自律神経の乱れを整える<2>目覚めに行う「ダーウィン体操」
●STEP1「卵から生まれた魚」
起きたら布団の上で、合わせた両手とつま先を気持ちよく伸ばす。ゆっくり呼吸をしながら10秒。
●STEP2「ゆらゆら泳ぐ魚」
ひじとひざをゆるめ、お尻を左右にすべらせる。へそは天井を向いたまま、10往復。
●STEP3「上向きのカエル」
ひざを立て、足の裏はしっかり下につけ、両手は腰の横へ。手のひらと肩で敷布団を押しながら腰を持ち上げる。呼吸しながら10秒キープ。
●STEP4「トカゲの誕生」
起き上がりながらうつ伏せになり、ひざを曲げて上半身と腕を伸ばしたまま、ゆっくり呼吸を3回。
●STEP5「羽ばたく鳥」
4のポーズからゆっくりと立つ。両手を横に広げてひじを曲げ、指先を肩につける。そのまま肩回しを前に10回、後に10回ずつ。肩甲骨が動いていることを意識して。
●STEP6「立ちポーズの熊」
足は肩幅に開き、腕を上げて、胸を大きく開くようにひじを曲げる。同時に息をたっぷり吸う。次に息を吐きながらひざをできるだけ深く曲げる。体が前に倒れないよう注意。10回。
●STEP7「ゴリラのダンス」
前かがみで足を肩幅に開き、ひざを曲げると同時に、左右の腕で2つの円を描くように肩を大きく回す。ひざを曲げたときに首を前に倒すように脱力させる。10回。
●STEP8「進化したヒト」
立ちあがり深呼吸を3回。2秒で吸って5秒で吐く。
→【腰痛改善】今日からスタート!「毎日“ちょこっと”運動」をイラストで解説
肩こりに効果あり!「あご押し体操」
冬は寒さに身をすくめるので、肩こりがひどくなりやすい。柔道整復師・酒井慎太郎さんは「あご押し体操」をすすめる。
「肩こりや頭痛の主な原因は、いわゆる『ストレートネック』。パソコンやスマホの使いすぎで、本来ゆるやかにカーブしている首の骨が真っすぐになることで、首や肩に大きな負担がかかっている状態です。この体操は筋トレと違って、関節を動かして頭を後ろに下げ、ストレートネックを改善します。イスの背もたれや壁に背中をつけると行いやすい」(酒井さん)
1回やると効果が5〜6時間続く。
●STEP1
頭だけを前に出し、利き手の親指と人さし指をあごにそえる。
●STEP2
地面と平行に強めの力で、あごを後ろ側に押し込む。1と2を数回繰り返す。
イラスト/上田惣子
※女性セブン2019年1月17・24日号