野菜を「丸ごと冷凍」で旨みを引き出す!トマト・ピーマンの冷凍法とアレンジレシピ
使いきれないお野菜も、冷凍保存すればいつでも食べられるので節約&時短になっておおすすめ。「野菜を丸ごと冷凍」すれば、手間がかからず素材の旨みを引き出せますよ。冷凍のプロに野菜ごとの保存のポイントを教えてもらいました。冷凍だからこそできる簡単でおいしく仕上がるレシピも紹介するので、ぜひ試してみて!
※材料は記載のないものはすべて2人分。
『トマト』の冷凍保存
ヘタ付きのまま1個ずつラップに包んで凍らせる
完熟トマトがたくさん手に入ったら、迷わず冷凍。皮がむきやすく、加熱すると果肉が崩れてつぶしやすくなるので、ソースやジャム作りが簡単になる。溶けるとべちゃっとしやすいので、加熱調理向き。
◆1個ずつラップに包む
熟れて水分が多いトマトは割れやすいので、必ずラップに包んで保存袋に入れる。
◆水にかけるだけで皮ツルン!
凍ったトマトに水を少しかけるだけでも、皮が簡単にむけるので湯むきの手間が省ける。
■保存期間
3か月
■冷凍方法
ヘタを付けたまま、1個ずつラップでぴっちり包んで冷凍する。
■解凍・調理法
生で食べたいなら凍ったまま、すりおろしてもOK、皮むきも簡単。加熱すると果肉がつぶしやすい。
●冷凍トマトの炊き込みピラフ(4人分)
【1】米2合は洗って水気を切って炊飯器に入れ、水2合分、顆粒コンソメ大さじ1と1/3、おろしにんにく(チューブ)2cm分を入れる。
【2】冷凍トマト1個、缶汁を切ったツナ1缶分、バター10gをのせて炊く。
【3】炊き上がったらトマトをつぶしながら混ぜ合わせて器に盛り、好みでパセリのみじん切り適量を散らす。
●トマトの炭酸ジュース
【1】室温に5分ほど置いた冷凍トマトをざく切りにする。
【2】グラスに入れて炭酸水を注ぐ。甘みのあるサイダーや、アルコールにもよく合う。
『ピーマン』の冷凍保存
丸ごと冷凍してOK!
果肉が薄い冷凍ピーマンは、室温に3~5分置けば簡単に切れる状態に。繊維に沿って縦切りにすると解凍後もシャキシャキ感が残り、生のままお浸しに変身。独特の苦みやえぐみが和らぐ。果肉が厚めのパプリカも同様に。
■保存期間
3か月
■冷凍方法
水気をよく拭き取り、丸ごと冷凍用保存袋に入れて冷凍する。
■解凍・調理法
室温に戻して切って使う。苦みが和らぐので、ヘタ付きのまま、種と一緒に加熱してもよい。
●ピーマンのお浸し
【1】室温に戻したピーマン2個のヘタと種を取り、繊維に沿って縦の細切りにする。
【2】器に盛り、かつおぶしをのせて食べる直前にしょうゆをかける。
『もやし』冷凍保存
翌日以降に使いたいなら袋ごと冷凍を
消費期限が約3日しかないもやしは、その日のうちに使い切れなければ、迷わず冷凍するといい。買ってきた袋のまま冷凍し、使用前に袋の上から軽くもむか割りほぐして取り出す。水分が多いため、冷凍後は繊維が壊れてしんなりした食感に。
■保存期間
3週間
■冷凍方法
封を切らずに袋のまま冷凍。開封したものは、残りを冷凍用保存袋に移して冷凍する。
■解凍・調理法
凍ったまま煮物やスープに入れてサッと加熱すればOK。炒め物は水分が出やすく不向き。
教えてくれた人
東京海洋大学特任教授 鈴木徹さん
冷凍学の専門家として、科学的でわかりやすい解説に定評がある。冷凍に関する著書多数。
料理研究家 島本美由紀さん
冷蔵庫収納&食品保存アドバイザー。消費者庁主催の食品ロス削減推進大賞で審査委員会委員長賞を受賞。
料理/島本美由紀 撮影/田中宏幸 スタイリング/宮田桃子 取材・文/山下和恵
※女性セブン2023年4月27日号
https://josei7.com/
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