認知症予防に!「インド式計算術」で2桁の掛け算に挑戦してみよう【専門家解説】
世界最先端のIT技術を誇るインドには、他国と違った計算術がある。考え方が柔軟で効率のいいインド式計算術は、あなたの頭をやわらかくしてくれるはず。スポーツ心理学者の児玉光雄さんにインド式計算術を教えてもらった!
インド式計算術は「四角形の図」で考える
インドでは小学校の低学年で2ケタの数字同士の掛け算を習うが、日本とはやり方が大きく異なる。
【準備】紙とペンを用意する。紙はできれば方眼紙だと便利だ。
1ケタの掛け算の場合
<やり方>
「3×6」を計算する時は…
【1】紙に長方形を描く
【2】縦の辺を3つに分ける横線を引く。
【3】横の辺を6つに分ける縦線を引く。
すると、長方形の中に18個の四角ができる。それが「3×6」の答えだ。
2ケタの掛け算の場合
<やり方>
「16×23」を計算する時は…
【1】紙に長方形を描き、縦の辺に16、横の辺に23と書き入れる。
【2】縦・横それぞれの辺をキリのいい数字で区切る。この場合、縦は10、横は20がよい。その数字を各辺に書き入れる。
【3】縦・横それぞれの辺の残りの数字を書き入れる。
縦は16−10で6、横は23−20で3を書き入れる。 こうして4つのブロックに分けると計算しやすい。
【4】それぞれのブロックを計算してから、足し上げると「16×23」の答えが出る。
A…10×20=200
B…6×20=120
C…10×3=30
D…6×3=18
最後に4つのブロックの数を足すと「16×23」の答えが出る。
200+120+30+18=368
★Tips
「キリのいい数字で長方形を7分割し、計算しやすくしてから足し上げるのがコツです。こうすれば、繰り上がりなどで面倒な思いをすることがありません」(児玉さん)
実際にやってみよう
このやり方を繰り返しているうちに、自然と頭に四角形がイメージできるようになり、計算がスラスラできるようになる。1日5分でもいいから、時間を決めて挑戦してみよう!
【1】12×13=
【2】17×19=
【3】15×19=
【4】17×23=
【5】15×24=
【6】13×21=
【7】13×18=
【8】12×12=
【9】17×17=
【10】16×35=
世界の割り算を見てみよう
割り算の記号「÷」は世界共通ではなく、使っているのは日本とアメリカ、イギリスだけ。ほかの国では「/(スラッシュ)」や「:(コロン)」が使われている。割り算の筆算(ひっさん)も国によってこれだけ違う。
教えてくれた人
児玉光雄さん/スポーツ心理学者
追手門学院大学スポーツ研究センター特別顧問。京都大学工学部卒業。プロスポーツ選手を中心に、右脳トレーニング研究・開発に努める。著書に『子供のインド式「かんたん」計算ドリル』(ダイヤモンド社)などがある。
取材・文/廉屋友美乃 イラスト/田中斉
※女性セブン2023年3月30日・4月6日号
https://josei7.com/