寝苦しい夏の快眠習慣5つの正解「スマホの目覚まし、スヌーズ機能はあり?」専門家監修
睡眠に関して悩みや不満がある女性が多いことが「女性セブン」のアンケート調査で分かった。だが、その悩みはもしかした自ら快眠を妨げる環境を作っているかもしれない…。そこで専門家2人に、最新の睡眠習慣について教わった。
正しい睡眠習慣をクイズで理解しよう!
今まで自分が思ってきた常識がもしかしたら違っているかもしれません。2択クイズで正しい睡眠知識を身につけよう。
睡眠クイズ1:部屋の明るさは [A]常夜灯 or[B]真っ暗
正解:[B]真っ暗なほど、メラトニンが分泌される
「常夜灯で寝ることに慣れた人は、フットライトなど、目を瞑ったときに光源を感じないようにするとベター。もし夜間にトイレに起きた場合は薄目にして、照明を見ないようにするといいですよ」(快眠セラピスト・三橋美穂さん以下(三橋))
睡眠クイズ2:お風呂は[A]首まで10~15分 or[B]半身浴30分
正解:[A]38~40℃で首まで10分~15分が正解
「体の深部を温めつつも、就寝時に体温が自然に下がる適温は、自分の基礎体温より1~3℃上くらいのぬるめ。半身浴は温め効果が半分になるので△。風呂上がりに汗だくになるほどの熱いお湯は、眠気を吹き飛ばすので注意。浸かるのは嫌という人は足湯だけでもOK」(疲労回復の専門家・福田英宏さん以下、福田)
睡眠クイズ3:寝苦しい夏、クーラーは[A] 1時間タイマー or[B]一晩中つけっぱなし
正解:[B]一晩中つけっぱなしで、冷やさない寝巻きがベスト
「熱帯夜では1時間後にクーラーが消えればすぐに熱がこもってくるので、部屋と寝具を25℃の冷房で冷やしておいてから、温かい格好をして布団に入り、寝る直前に27℃前後に設定し直して一晩中つけっぱなしにするのが正解。オフタイマーは起床1時間前がベター。室温が上がり、自然に目が覚めますよ」(三橋)
睡眠クイズ4:寝相は[A]横向き or[B]仰向け?
正解:[A]年齢とともに横向きがベターに
「寝返りを打てれば仰向けでも問題ないのですが、年齢とともに寝返りが打ちづらくなる傾向に。そのままだと背中に熱が溜まったり、いびきをかいたりと寝苦しさの原因になります。夏場はとくに、横向きがおすすめ」(三橋)
正しい睡眠習慣1:「寝すぎて不眠」な人も
「睡眠時間が6時間で充分としたら、18時間起き続ける必要があります。起きている時間が短ければ眠気がやってこないのは当たり前。昼寝は15時までに20分以内にしましょう。夕食後にうたた寝する高齢者が多いのですが、それが眠くならない&眠りが浅いという原因にも。寝床にいる時間は、眠っている時間+30分までと心得て」(三橋)
正しい睡眠習慣2:寝酒にはデメリットしかない!
「アルコールはリラックス作用があるので寝付きはいいのですが、アルコールが分解されると交感神経が刺激されて覚醒状態に。眠りは浅く、すっきりしない目覚めに。より良い睡眠=深い睡眠には、寝酒はご法度ですね」(三橋)
正しい睡眠習慣3:遮光カーテンは10cm開けて寝る
「遮光カーテンで余計な光を入れないのは安眠に効果的ですが、少し開けて、すっきりと目覚める準備をしておきましょう。というのも、大音量の目覚ましで無理やり起きるより、光の力で起きる方が脳のストレスが少ないからです。朝の日光は覚醒ホルモンのセロトニンを分泌させます。ここで朝日を浴びておくと、夜の快眠にもつながるいいリズムを作れますよ」(福田)
正しい睡眠習慣4:「目を瞑って横になるだけ」では回復しない
「横になっているだけで疲労は回復できません。体は動きをストップしていますが、本当の意味で回復させるなら、交感神経優位の状態から副交感神経優位へと切り替わることが重要。目が冴えて眠れないときは布団の中でスマホを見たりするのではなく、入浴したり、副交感神経優位になるような準備をしながら、夜の眠気が来るまで待った方がいいでしょう」(福田)
正しい睡眠習慣5:スヌーズ機能は倦怠感の元凶
「目覚ましを止めても一定の時間ごとに何度も鳴るので、二度寝防止機能として便利なスヌーズ機能。ただ、寝たり起きたりを繰り返すのは、すっきりとした目覚めに欠かせないホルモン『コルチゾール』が分泌しづらい状態を引き起こします。そのまま起きると倦怠感が残るので、スヌーズ機能はできる限りオフに。目覚まし時計を遠くに置くと二度寝防止効果が高く、いい目覚めにつながります」(三橋)
教えてくれた人
三橋美穂さん/快眠セラピスト
福田英宏さん/疲労回復の専門家
イラスト/サヲリブラウン 取材・文/辻本幸路
※女性セブン2022年8月4日号
https://josei7.com/
●暑くて眠れないときの”脳冷却”メソッド7 脳を冷やして夏の不調を解決【医師解説】