成人病対策、がん予防にも期待!きのこを使った絶品レシピ10
需要の高まりとともに出荷の最盛期を迎える秋は、まさにきのこの季節。栄養豊富で成人病対策&がん予防にも期待が高まるきのこを毎日食べて、健康力をアップしよう。
そこで、著書に『きのこレシピ』(主婦の友社刊)などがあり、広く食養生を学び保存食にも詳しい料理家・石澤清美さんに、栄養たっぷりの7種、えのきたけ、まいたけ、しめじ、エリンギ、しいたけ、マッシュルーム、なめこを使ったレシピを10品教えてもらいました。
まいたけ料理
●食べ応え満点のふんわりオムレツ「まいたけと鮭缶のオープンオムレツ」
《材料》
卵…4個 マヨネーズ…大さじ1 鮭缶…大1缶、ミニトマト…6個 オリーブオイル…大さじ1/2 塩・こしょう…各少量 A:まいたけ…1/2パック マヨネーズ…大さじ1/2 B:まいたけ…1/2パック 玉ねぎ…1/4個 マヨネーズ…大さじ1/2
《作り方》
【1】Aのまいたけは粗くほぐし、Bのまいたけは玉ねぎと共に粗みじん切りにする。
【2】直径18cm程度のフライパンでAを炒め、焼き色がついたら軽く塩こしょうして取り出す。
【3】2のフライパンにBを入れ、しんなりするまで炒める。
【4】ボウルに卵をほぐしてマヨネーズ、3を加えて混ぜ、軽く塩こしょうする。
【5】フライパンを一度きれいにしてからオリーブオイルを熱し、4を流し入れる。半熟に火を通したら形を整え、2、鮭缶、半分に切ったミニトマトをのせ、ふたをして底が焼き固まるまで蒸し焼きにする。
まいたけの豊富な食物繊維と卵のたんぱく質が、血糖値の急激な上昇を抑える。骨ごと食べられる鮭缶を使い、骨粗鬆症予防効果も期待できる。
●まいたけの香りと甘辛味でご飯がすすむ!「まいたけと牛肉の甘辛煮」
《材料》
まいたけ…1パック 長ねぎ…1本 牛こま切れ肉…200g しょうが…薄切り2枚 小ねぎ…2本 ごま油…大さじ1/2 A:だし汁…150ml みりん…大さじ3と1/2 しょうゆ…大さじ2
《作り方》
【1】まいたけは粗くほぐし、長ねぎは斜め切りに、しょうがは細切りにする。
【2】フライパンにごま油を熱し長ねぎをさっと炒め、牛肉を加えて軽く炒める。
【3】Aを注ぎ、しょうが、まいたけを加えて汁気がほぼなくなるまで中火で煮る。
【4】器に盛り、小口切りにした小ねぎを散らす。
肉を柔らかくするたんぱく質分解酵素を含むまいたけと一緒に煮ることで、短時間でも牛肉が柔らかく仕上がる。ねぎ、しょうがも加わり、風邪予防の効果も。
しめじ料理
●パンにのせても合うコク深い味わい「しめじと合いびき肉のラグー」
《材料》
しめじ…1パック 玉ねぎ…2/3個 にんにく…1片 合いびき肉…250g トマトの水煮缶…1缶 オリーブオイル…大さじ1 水…100ml パン…適量 A:赤ワイン…50ml 顆粒コンソメ・塩…各小さじ1/2 こしょう…少量 ローリエ…1枚
《作り方》
【1】しめじは1cm長さに切る。玉ねぎとにんにくはみじん切りにする。
【2】フライパンにオリーブオイルを熱して合いびき肉を炒め、火が通ったら1と塩・こしょうを加えてしんなりするまで炒める。
【3】トマト缶、A、水を注ぎ、時々混ぜながら中火で6~7分煮る。
【4】器に盛り、パンを添え、好みでチリパウダー(分量外)を振る。
しめじ+肉+にんにくで、ビタミン&ミネラル豊富で疲労回復に効果的な一品に。たっぷりのトマトで、抗酸化効果とむくみを予防する効果もアップ。
●うまみの染み込んだ玉ねぎが絶品!「しめじとたらの酒蒸し」
《材料》
たら…2切れ しめじ…1パック 玉ねぎ…1個 すだち…1個 塩・こしょう・しょうゆ…各適量 酒…大さじ3 油…少量
《作り方》
【1】たらは3等分に切り、塩・こしょうを振る。玉ねぎは1cm厚さの輪切りにし、しめじは小房に分ける。
【2】フライパンにペーパータオルなどで油を塗り、玉ねぎをばらばらに広げる。玉ねぎの上にたらをのせ、その上にしめじをのせる。
【3】酒をまわしかけ、蓋をして中火にかける。煮立ってきたら火を弱め、6分ほど蒸し焼きにする。
【4】器に盛りすだちの薄切りを添え、軽くしょうゆをかける。
悪玉コレステロールを減らしダイエットに効果的な玉ねぎ、たんぱく質が多く脂肪の少ないたらと合わせれば、ヘルシーなひと皿が完成。
えのきだけ&しいたけ料理
●梅干しの酸味とシャキシャキ食感がクセになる「梅じゃこえのき」
《材料》
えのきたけ…1袋 梅干し…約4個 ちりめんじゃこ…10g しょうが薄切り…2枚 みりん…大さじ2 薄口しょうゆ…小さじ1
《作り方》
【1】えのきたけは石づきを取って4等分長さに切り、ボウルへ入れ、ちぎった梅干しの果肉、千切りにしたしょうが、じゃこを入れ、みりんをまわしかけてざっくり混ぜる。
【2】ラップをして電子レンジに1分かける。取り出して混ぜ、さらに1分かける。
【3】薄口しょうゆをかけ、しんなりするまで混ぜる。
梅干しのクエン酸で疲労感軽減。さらにえのきたけの免疫力アップ効果で、体調管理に役立つ。
●素材をシンプルに味わう秋らしい串焼き「焼きしいたけのゆずこしょうみそ」
《材料》
生しいたけ…4個 ししとう…4本 油揚げ…1枚 ゆずこしょう…少量 A:みそ…大さじ2 みりん…大さじ1/2
《作り方》
【1】しいたけは軸をひねりとる。ししとうは数か所に切れ目を入れる。
【2】油揚げは端から巻き、竹串を刺し、4つに切り分ける。それぞれの串にしいたけの軸、かさ、ししとうの順に刺す。
【3】アルミホイルにのせ、オーブントースターで約10分焼く。
【4】合わせたAとゆずこしょうをのせる。
生しいたけは調理前に10分以上日光に当てると、栄養価がアップする。
エリンギ料理
●マヨネーズのコクでうまみがアップ!「エリンギのパン粉ソテー」
《材料》
エリンギ…2本 マヨネーズ…適量 油…大さじ1 A:パン粉…1/2カップ パセリのみじん切り・粉チーズ…各大さじ1
《作り方》
【1】エリンギは縦に薄切りにし、両面にマヨネーズを塗る。
【2】バットに混ぜ合わせたAを広げ、1の表面にまぶす。
【3】フライパンに油を熱して2を重ならないように広げ、パン粉がカリッとしたら裏返し同様に焼く。
【4】皿に盛りつけ、フライパンに残ったパン粉を振りかけ、好みでレモン(分量外)を添える。 美肌効果のあるエリンギとマヨネーズを使った、満足感のあるヘルシーメニュー。
マッシュルーム料理
●クセがない生マッシュルームがりんごに合う「マッシュルームとりんごのチーズサラダ」
《材料》
マッシュルーム…2個 りんご…1/2個 青梗菜の茎…1株分 クリームチーズ…50g レモン汁・オリーブオイル…各大さじ1 塩・こしょう…各小さじ1
《作り方》
【1】マッシュルームは薄切りにし、りんごは芯を除き皮ごと薄切りにする。青梗菜は1cm厚さのくし形に切る。
【2】クリームチーズを滑らかになるまで練ってりんごに塗り、マッシュルームをのせる。青梗菜と皿に盛り、レモン汁・オリーブオイルをまわしかけ塩・こしょうを振る。
マッシュルームのビタミンDがクリームチーズに含まれるカルシウムの吸収を促進!
なめこ料理
●ほっと癒される、やさしい味わい「なめこと長いもの酢の物」
《材料》
なめこ…50g 長いも…100g A:酢…大さじ3 砂糖…大さじ1/2 塩…小さじ1/5
《作り方》
【1】なめこは軸を切り落とし、耐熱容器に入れてレンジで1分加熱する。
【2】長いもは薄い半月切りにする。
【3】1、2を器に盛り、Aをまわしかける。
栄養価が高く疲労回復効果のある長いもと組み合わせて、スタミナアップ!
●ねばりと酸味のバランスが絶妙「なめこと崩し豆腐のとろみ煮」
《材料》
なめこ…100g 絹ごし豆腐…小1丁 片栗粉…小さじ1 水…大さじ1 おろししょうが…少量 A:だし汁…300ml 薄口しょうゆ…大さじ1と1/3 みりん…大さじ1/2
《作り方》
【1】Aを鍋で温め、なめこを加える。
【2】1に崩した絹ごし豆腐を入れ煮立てたら水で溶いた片栗粉をまわし入れ、とろみをつける。
【3】器に盛り、おろししょうがをのせる。
なめこと豆腐は胃腸にやさしく、しょうがで体がポカポカに。季節の変わり目に◎。
知っておいしい! きのこのはなし
●菌床きのこ栽培は完全無農薬で安心・安全を追求
市販品は農薬や化学肥料を使わず栽培する、菌床きのこが一般的。湿度・温度を管理した衛生的な環境で袋詰めまで行うので、洗う必要はなし!
●捨てないで! きのこの煮汁は栄養満点
きのこは、加熱すると煮汁に水溶性の栄養分が流れ出す。レンチンしたときなどに出る煮汁は、捨てずに食べて!
●冷凍でうまみがアップ。買ったらすぐ冷凍!が正解
きのこは冷凍すると水分が抜け、うまみが増す。食べやすくカットして保存袋に入れて冷凍すれば、すぐに調理でき、約1か月保存可能。
●栄養、おいしさまで流されてしまうので洗うのはNG!
水洗いすると表面のうまみ成分、水溶性の栄養分まで流されてしまう。汚れが気になる場合は、濡らしたキッチンペーパーなどでさっとひと拭きするだけで充分。
●傷がなく、軸が太くかさの張ったものを選ぶ
軸に張りがあり、傷のないものが新鮮。かさが切れているものは避けて。また、水分で傷みやすいので、袋に水滴が付いているものは避ける。
●カンタン、ムダなしの石づきの除き方
えのきたけは、斜めにそぎ落とすとムダが少ない。マッシュルームに土のような菌床が付いているときは、キッチンペーパーを敷いて切ると、始末がラク。
撮影/榎本修
※女性セブン2018年10月11日号