草笛光子 美と元気の秘密は「88才のガチ筋トレ」、自宅地下に専用ジム
「米」の文字を分解すると「八十八」になることから、88才の節目を「米寿」と呼ぶ。
御年88才ながら精力的に活動を続けるのは草笛光子だ。三谷幸喜氏(60才)脚本のNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』では源頼朝の乳母・比企尼を演じる。『真田丸』(2016年)以来6年ぶり11度目の大河出演は、女優として歴代最多だ。また、今年3月の日本アカデミー賞では「優秀助演女優賞」と、長年の功績を称えられ「会長功労賞」を受賞した。
いつまでも演じ続けられる秘訣は、彼女の自宅にあった。草笛は、都内にある地上3階、地下1階の一戸建てで暮らす。近隣住民が明かす。
「散歩がてらウオーキングしているのを見かけます。出歩くときはすっぴんですけど、とてもおきれいです。顔を合わせると丁寧にご挨拶もしてくださいますし、とても気さくな感じのかたですよ」
ピンと伸びた背筋と美しい所作から漂う気品。いまも輝き続ける彼女の支えが、日々の筋力トレーニングだという。
「自宅地下にある稽古場を自分専用のジムに作り替えて、週1回パーソナルトレーナーの指導のもと筋力トレーニングに励んでいるんです。もう15年以上も続けているそうです」(芸能関係者)
草笛のトレーニングメニューは次のようなものだという。
●バランスボールで腹筋や背筋といった体幹を鍛える。
●ペットボトルをダンベル代わりにして腕を上げ下げする。
●8kgの重りをつけてスクワット。
●かかとをつけず、土踏まずより先だけで階段を上り下り。
また、東京五輪の聖火リレーランナーを務めるために、近年は「200mの早足歩き」を取り入れた。
「本格的にトレーニングを始めたのは70才を過ぎてから。主演を務めた舞台の千秋楽後に体調を崩したのがきっかけで、体作りの重要性に気づいたとか。90才近い女性のトレーニングとしてはすごすぎて、ちょっと怖いくらいですよね」(前出・芸能関係者)
シニアの筋トレの重要性について、筋肉研究の第一人者で早稲田大学スポーツ科学学術院教授の川上泰雄氏が解説する。
「60才を過ぎると、筋量の減少率は年間2.5%程度といわれています。これは20~60才と比べると5倍のスピードです。しかし、トレーニングをすれば年齢に関係なく筋量の維持や増加は可能です」
とはいえ、運動経験やそれまでの習慣によって、どれほどのトレーニングをするべきかは人によってまちまちだ。
「少し“しんどい”と感じるぐらいのトレーニング強度が、筋肉の増加には効果的です。運動に慣れていない人や筋量が低下気味の人は、特別な道具を使わず、早足のウオーキングなどでも筋肉の維持増進が期待できます」(川上氏、以下同)
草笛が長年続けるトレーニング内容にも太鼓判を押す。
「バランスボールは高齢女性にとって、体のコアに効果があります。体幹が安定すると、立ったり座ったりするときの腰痛防止につながりますし、手足を動かしやすくなることで、つまずいたときなどにとっさに対応できます。
階段の上り下りは太ももやふくらはぎに効果があり、特にオススメしたい運動です。ただし、階段は高齢者にとってけがが頻発しやすい場所。足元が確認しやすい明るい時間帯に行うといいでしょう」
健康のためのトレーニングだが、リスクも伴う。
「いきなり激しい運動をすると、筋肉や関節を痛めやすい。動作速度はゆっくり、ストレッチや軽い全身運動などから始めてください。また、スクワットなどをするときに息を止める“いきみ”は、血圧を上昇させてしまいます。運動中は呼吸を止めないことを意識してください」
かつて草笛は、「80才での引退」を真剣に考えたことがある。消えそうな女優魂に再び火をつけたのは、三谷氏が演出を手掛けた舞台に出演したことだった。これからもトレーニングを欠かさず、草笛は「女優道」を歩む。
※女性セブン2022年5 月12・19日号
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