BTSも大ファン! 韓国カリスマ料理人“ペク先生”が作る本格韓国ごはん6選
日本は「第4次韓流ブーム」の真っ最中。少し前まで気軽に行けた韓国に行けないこともあいまって、家庭で韓国料理を楽しむ人が増えています。そこで本誌は、K-POPグループ「BTS」も大ファンと公言する韓国カリスマ料理人、ペク・ジョンウォンさんの本格レシピを大公開! ぜひ自宅で本場の味を楽しんで!
韓国一有名な“料理するCEO”
ペク・ジョンウォンさん(55)
韓国のテレビで見ない日はないというほど、タレントとしても活躍するペク・ジョンウォンさん。BTSのバラエティー番組『走れ防弾』にもゲスト出演し、メンバーのVには「韓国料理の父」と紹介され、RMには、その感激から「グラミー賞に行ったときでもこんなに緊張しなかった」と言わしめた人物。わかりやすい説明と真似しやすいと人気のレシピの中から、今回紹介するのは6品。
「ぜひ “おうちごはん” の新定番にしてください」(ペクさん)
【Profile】
韓国内外で2000軒以上のチェーン店を経営。日本では、『セマウル食堂』などを展開、連日行列も。各種メディアで活躍し、YouTubeチャンネル『Paik’s Cuisine』の登録者数は530万人。(2022年3月現在)
1.ビビンバ|(비빔밥)
簡単で栄養満点! しっかり混ぜて召し上がれ!!
材料(4人分)と作り方
【1】大根120g、ズッキーニ100g、にんじん60g、玉ねぎ120gは細い千切りに、しいたけ60gは薄切りに、わらびの水煮70gはほかの具材と長さをそろえて切る。
【2】フライパンに少量のサラダ油をひき、大根、ズッキーニ、にんじん、しいたけを別々に、塩を少し振って炒める。玉ねぎはこしょうを振って炒める。わらびは少量のごま油で炒め、それぞれ火が通ったら、別皿に取り冷ましておく。
【3】豆もやし120gは熱湯で軽くゆで、ざるに上げて水気を切る。オルガリ白菜(手に入らない場合は、ズッキーニやほうれん草の量を増やす)100g、ほうれん草80gは沸騰した湯に塩少々を入れてそれぞれ軽くゆでて冷水で洗い、水気を絞り、食べやすい大きさに切る。
【4】ほうれん草にごま油大さじ1/2を入れ、オルガリ白菜には、ごま油を大さじ1/2、いりごまを少々入れてそれぞれ和える。
【5】豚肉150gは細切りにし、サラダ油大さじ1、にんにくのすりおろし大さじ1、クッカンジャン大さじ3、砂糖大さじ21/2、こしょう少々と一緒にフライパンに入れ、よく混ぜながら火を通し、味が染みこんだらごま油大さじ1を入れてさらに混ぜる。
【6】ボウルにコチュジャン大さじ4、水65ml、砂糖大さじ1を入れてよく混ぜ、ビビンジャンを作る。目玉焼きを焼く。
【7】器にご飯を各約180gずつ盛り、具材を盛り付け、目玉焼きをのせる。食べる際に好みの量のビビンジャンを入れて混ぜる。
2.かぼちゃ粥|ホバクチュ(호박죽)
朝食にもスイーツにもなる頼もしい1品
★ペク先生コメント
韓国旅行の朝食の定番・お粥の中でも、特に人気のかぼちゃ粥。もち米粉の代わりに白玉を使えば、絶品スイーツに。
■材料(4人分)
かぼちゃ…600g
小豆…50g
もち米粉…大さじ2(+水190mL)
水…570mL
砂糖…大さじ3 塩…大さじ1/2
■作り方
【1】かぼちゃは適当な大きさに切って種を取り除き、鍋に湯を沸かしゆでる。火が通ったら取り出し、冷ましておく。
【2】小豆はきれいに洗い、豆が壊れない程度にゆでた後、ざるに上げて冷ましておく。
【3】かぼちゃの皮をむいて小さく切り、水(570ml)と一緒にミキサーにかける。
【4】【3】を鍋に入れ、弱火にかけて木べらで混ぜながら煮る。
【5】もち米粉と水(190ml)を器に入れ、ダマが残らないように溶き、【4】に加え、かき混ぜながら沸騰させる。
【6】火が通り、黄色く透き通ってきたら【2】を入れ、お粥が鍋底にくっつかないようかき混ぜながらさらに煮る。
【7】砂糖と塩を入れて味を調えたら火を止める。
3.干しだらのスープ|プゴクッ(북어국)
二日酔いの体に染みる、酔い覚ましの定番
★ペク先生コメント
たらの栄養が満点のプゴクッは、胃腸をやさしく整えてくれるスープ。アミの塩辛を入れることで、さっぱりした味わいに。
■材料(4人分)
干しだら…40g
大根…180g
木綿豆腐…180g
長ねぎ…25g
卵…1個
サラダ油…大さじ1/2
ごま油…大さじ2 1/2
水…1500ml
にんにくのみじん切り…大さじ1
クッカンジャン…大さじ1
アミの塩辛…大さじ1/2
こしょう…少々
■作り方
【1】大根は0.5cmの太さで長めの細切りに、豆腐は3×4cm角で厚さ1cmに切り、長ねぎは小口切りに。卵は溶きほぐしておく。
【2】干しだらは水に浸してすぐに取り出す(たらの風味が抜けてしまうので長く浸さない)。
【3】鍋にサラダ油とごま油をひき【2】を炒め、大根を入れてさらに炒め、大根に火が通り始めたら、水を入れて中火で煮込む。
【4】10~20分程度煮込んだら、にんにく、クッカンジャン、アミの塩辛を入れて味つけし、塩味が足りなければ塩(分量外)で味を調える。
【5】豆腐を入れて、スープが沸騰するくらいまで軽く煮込み、溶き卵を回し入れてかき混ぜる。こしょうを振り、長ねぎを入れたら火を止める。
4.たこの辛炒め|ナクチポックン(낙지볶음)
ご飯もお酒もグングン進む、やみつきになる辛さ
★ペク先生コメント
低カロリー、低糖質で、コレステロール値を下げる働きもあるたこに野菜を加えたピリ辛スタミナ料理。ぜひ新鮮な生たこでお試しを!
■材料(4人分)
たこ(足のみ)…400g
ズッキーニ(または韓国かぼちゃ)…140g
にんじん…60g
玉ねぎ…140g
長ねぎ…120g
青陽とうがらし…40g
サラダ油…大さじ4
にんにくのみじん切り…大さじ2
しょうゆ…大さじ10
砂糖…大さじ4
粉とうがらし(粗挽き)…大さじ3
コチュジャン…大さじ1
こしょう…少々
水…65mL
ごま油…大さじ2
■作り方
【1】ズッキーニ、にんじんは半月形に薄切り、玉ねぎは3cm角にざく切り、長ねぎは長さ3cm、青陽とうがらしは大きめのぶつ切りにする。
【2】たこの足は6~7cmの長さに切る。
【3】フライパンを火にかけ、サラダ油、にんにくを入れて炒め、にんにくの香りがしてきたら、しょうゆ、砂糖、粉とうがらし、コチュジャン、こしょう、水を入れる。中火にし、調味料が焦げないように混ぜながら煮込む。
【4】【3】に【1】を入れて手早く混ぜ、水気を切ったたこを入れ、強火で手早く炒める。たこに火が通ったらごま油を混ぜあわせ、火を止める。
5.20分ユッケジャン|イシップンユッケジャン(20분육개장)
焼肉のシメはコレ! 人気のひと皿が20分で完成
★ペク先生コメント
伝統的なレシピだと3時間かかるところを、“ペク・マジック”で20分に時短。冷ましてからもう一度煮込むと、味がいっそう深まります。
■材料(4人分)
薄切りの牛肉…180g
卵…2個 韓国春雨…120g
長ねぎ…2 1/3本(228g)(ユッケジャン用…2本、薬味用…1/3本)
ひらたけ…80g
しいたけ…60g
わらびの水煮…140g
豆もやし…280g
しょうがのすりおろし…少々
にんにくのすりおろし…大さじ1 1/2
粉とうがらし(粗挽き)…大さじ3
クッカンジャン…60ml
塩…大さじ1/3
こしょう…少々
ごま油 大さじ6
サラダ油…大さじ2 水…1080ml
■作り方
【1】わらびの水煮は長さ5cmのざく切りに、春雨はぬるま湯で戻しておく。長ねぎ2本(ユッケジャン用)は縦半分に切ってから長さ5cmに切り、長ねぎ1/3本(薬味用)は0.3cm幅の小口切りにする。牛肉は繊維を断つように幅2cmに切り、しいたけは0.4cm幅の薄切りに、ひらたけは大きなものは手で小さく裂く。
【2】深めのフライパンにごま油とサラダ油を入れて火にかけ、ユッケジャン用の長ねぎを入れ、柔らかくなるまで炒める。
【3】牛肉を入れて肉の赤みがなくなるまで炒めたら、粉とうがらしを入れて炒め、油となじんだら水を注ぐ。
【4】わらび、しいたけ、ひらたけ、にんにく、塩、クッカンジャンを入れて強火で煮込み、火が通ったら、豆もやしとしょうがを入れる。
【5】グツグツと沸騰し始めたら卵を溶きほぐして回し入れ、かき混ぜながら火を通す。 【6】春雨を入れてひと煮立ちさせてから器に盛り、こしょうをふり、薬味用の長ねぎをのせる。
6.チャプチェ|(잡채)
祝宴のごちそう。春雨にしっかり味が染みて美味
★ペク先生コメント
調味料を豚肉と一緒に炒め、チャプチェ全体に味つけを広げるのがペク流。彩りも美しく、韓国では祝宴やおもてなしなどハレの日の1品。
■材料(4人分)
韓国春雨…300g
しいたけ…70g(サラダ油…大さじ2)
にんじん…70g(サラダ油…大さじ1)
玉ねぎ…150g(サラダ油…大さじ2、こしょう…少々)
長ねぎ…80g(サラダ油…大さじ1)
豚肉…130g(サラダ油…大さじ3、しょうゆ…大さじ7、にんにくのみじん切り… 大さじ2、砂糖…大さじ3、カラメル…小さじ1、こしょう…少々、ごま油…大さじ1)
ほうれん草…120g
ごま油…大さじ2
錦糸卵…適量
■作り方
【1】春雨はぬるま湯で戻しておく。しいたけと玉ねぎは薄切りに、にんじんは千切りに、長ねぎは斜め切りにする。
【2】熱したフライパンにサラダ油をひいてしいたけを炒め、同様に、にんじん、長ねぎ、玉ねぎ(こしょうをふって半分ほど火が通るまで)も指定量のサラダ油でそれぞれ炒め、皿に取って冷ましておく。
【3】豚肉は細切りにして、フライパンにサラダ油をひいて炒め、しょうゆ、にんにくのみじん切り、砂糖、カラメル、こしょうを加え、汁気が少なくなり茶色になったら、ごま油を混ぜ、汁ごと皿に取って冷ましておく。
【4】沸騰した湯に塩適量(分量外)を入れ、ほうれん草を20~30秒ゆで、冷水ですすいで水気を絞り、3等分に切る。
【5】春雨を沸騰した湯に入れ6分ゆで、ざるに上げて水気を切り、冷ましてから食べやすいサイズに切る。
【6】大きめのボウルに【5】と野菜、【3】を汁ごと入れ、ごま油を混ぜ合わせ(写真)、春雨と野菜がよく混ざったら皿に盛りつけ、仕上げに錦糸卵をのせる。
※青陽とうがらしは青とうがらしで代用可(青とうがらしのほうが、辛みがやわらかい)。
※調味料のクッカンジャンは薄口しょうゆ、ミョルチエキスとカナリエキスは魚醬で代用可。
※韓国春雨の戻し時間は、ぬるま湯で30~40分程度。
取材・文/田名部知子
※女性セブン2022年3月24日号
https://josei7.com/
●人気の激辛”韓国料理”お手軽レシピと作り置きアレンジ|料理研究家・島本美由紀さん