元気な100歳100人にアンケート「日常心がけていることは?」
9月17日の敬老の日を前に、青汁で知られるキューサイ(本社:福岡県福岡市)は2016年から行っている「元気な100歳以上の人100人と、その家族や近親者に対する生活実態調査」の最新結果を発表した。
今回は最も人口が多い「団塊世代」を対象に、「人生100年時代」における思いや不安などの調査を事前に実施。その結果をふまえ、100人の100歳の人に質問、その回答を得た。さて、元気に100歳を迎えるコツとは?
団塊世代が知りたい「どうやったら元気で長生きできるのか」
キューサイは、健康寿命を伸ばしていこうという狙いから「100歳まで楽しく歩こうプロジェクト」を進めており、その一環として高齢者や中高年世代を対象とした各種の調査を行っている。
団塊世代に「元気な100歳に聞いてみたいこと」を質問したところ、以下のような回答があった。
「何をすれば健康で長生きできるのか」(奈良県・70歳・男性)、「どうやったら元気で100歳を迎えられるか」(神奈川県・69歳・男性)、「健康寿命を延ばすために行っていること」(広島県・68歳・男性)など。どうしたら元気に長生きできるのかを聞きたいという要望が多く挙げられた。「何を食べたらいいか」(群馬県・68歳・男性)、「どんな食生活か知りたい」(奈良県・69歳・男性)など食事面に関する質問と、「食事と睡眠、運動についてのポイント」(神奈川県・69歳・女性)、「毎日の生活ぶり」(石川県・70歳・女性)、「日々をどのように過ごしているのか」(埼玉県・71歳・女性)
といった、日常の生活面に関する質問が目立つ。
また団塊世代が、『どんな100歳になりたいか』についての質問では、「自分なりの楽しみを見つけ、明るく暮らしたい」(東京都・68歳・女性)、「色んな趣味をできるようにしたい」(広島県・72歳・女性)、「人の世話にならずに、100歳のシンガーソングライターでいたい」(広島県・69歳・男性)など、生きがいや趣味で人生を謳歌する、理想の100歳像が多く見られた。今後の人生を楽しく生きる上で「趣味が大切だと思う」と、答えた人は96%にも上った。
「三食を規則正しくバランスよく」が秘けつ
これを受けて、元気に暮らしている100歳の人が、どのようなことを心がけているかを、食事と生活の両面から調査を行った。
食事面での結果は、複数回答で以下のグラフのようになった。「三食を欠かさず食べる」84%、「野菜類をよく食べる」66%、「魚介類をよく食べる」64%が、上位にきた。食事はしっかりと摂り、野菜や魚を多く摂取する傾向がうかがわれる。
生活面では、次のグラフのような結果。上位3つは「睡眠を十分にとる」76%、「規則正しい生活をする」66%、「人と話をする、外出をする」64%。
元気な100歳に「健康維持や体力維持のために最も役立っていること」を聞いたところ、「クラブサークルで週1回の体操。朝、夜に体操を日課にしている。少しでも必ず外に出て歩く」(東京都・100歳・男性)、「年齢が上がると行動範囲が狭くなりますが、自分の力で歩けるよう、ほぼ毎日散歩をし、足が弱らないよう努力をしている」(埼玉県・100歳・女性)、「好きなゲートボールをはじめ、草取りなど手足を使い動かしている」(栃木県・103歳・女性)など、体を動かすことが健康維持に最もつながっているという回答を得た。
元気な100歳が70歳の頃に気をつけていたこと
このほか、元気な100歳の人が「70歳の頃に気をつけていたこと」と、団塊の世代が気をつけていることについての比較も行った。結果は以下の表の通り。
食事の面では上位2つが、両方の世代に共通していた。魚介類や肉類など、動物性タンパク質の摂取の意識に違いが見られた。
日常面では、上位5つのうち「TVや新聞をよく見る」、「家事を自分でやる」、「規則正しい生活をする」、「睡眠を十分にとる」と、4つの項目で共通点が見られた。ただし割合で見ると、元気な100歳の人たちが70歳だったときの方が多いという結果となった。
さらに、元気な100歳を対象に「今までの人生を振り返ってみたとき、人生の幸福度は何点くらいか」を聞いたところ、100点満点中、平均点は84点。約8割の人が80点以上の高得点をつけた。団塊世代へも同じ質問をしたところ平均点は73点と、10点以上も低い回答となった。
元気な100歳の共通点は?
これらの結果について、調査を監修した並木病院の山本勇夫院長(脳神経外科)は、以下のようにコメントしている。
「今回の調査から見られる『元気な100歳以上』の方の共通点は、身体を動かす、三食欠かさず食べ、十分な睡眠をとる。趣味を持ち、好奇心を失わないことです。適度に身体を動かす有酸素運動は、生活習慣病の予防だけでなく、持久力の筋力の維持・向上、さらに認知症の改善にも期待できます。食事は腹八分に控えるとともに、高齢者の“うつ”予防のためにも、動物性タンパク質、特に肉類の摂取が重要です。趣味を通じてストレスを発散したり、外出して人と話をし、TVや新聞などから常に新しい情報を吸収することは脳の活性化のためにも効果的です」
【調査概要】
・団塊世代調査
調査時期:2018年3月28日~4月2日
調査地域:全国
調査方法:WEB調査
調査対象:68~72歳の男女200名
・100歳100人実態調査
調査時期:2018年4月27日~6月20日
調査地域:全国
調査方法:100歳以上の方自身に対するヒアリング、家族に対する質問紙による自記入式
調査対象:100歳以上の男女100名、100歳以上の方のご家族・近親者
キューサイ株式会社 100歳まで楽しく歩こうプロジェクト公式サイト
【関連記事】