食べ合わせの工夫で「ロコモ」「認知症」の予防を|長生きできる絶品レシピ
古来、中国では最適な組み合わせの食材を調理して薬の代わりにし、食事で病気の予防や治療をしてきた。そんな中国の漢方や薬膳の考えをもとに、食べ合わせの研究を続けてきた“食べ合わせ博士”こと田村哲夫さんが、ロコモ(※)、認知症予防のレシピをご紹介。さっそく今日から試してみて!
※ロコモとは、筋肉、骨、間接、椎間板といった運動器のいずれか、あるいは複数に障害が起こり、「立つ」「歩く」といった機能が低下している状態をさす。
納豆じゃこ飯
納豆でじゃこのカルシウムを効率よく吸収!
じゃこのカルシウムは、納豆のビタミンK2と一緒に摂ることで吸収率が上がる。さらに、ロコモ予防には筋肉をつけることも大事。エネルギー源となる糖質(ご飯)を一緒に食べると、筋肉がつきやすい体に。
【作り方】
【1】納豆2パックと、付属のからし2個分、しょうゆ小さじ2、小口切りにした万能ねぎ10cm分、ちりめんじゃこ大さじ2、青のり小さじ1/2を合わせてよくかき混ぜる。
【2】ご飯2杯にそれぞれ、【1】を半量ずつかける。
桜えびと小松菜のみそ汁
えびと小松菜のWカルシウムがもろくなりがちな骨を強化!
えびのカルシウムは殻に含まれるので、殻ごと食べるのがおすすめ。カルシウム豊富な小松菜と合わせれば、相乗効果で骨の強化に。成分を丸ごと摂取するには汁ものが最適。
【作り方】
【1】小松菜1/6束(約30g)は4cmの長さに切り、まいたけ1/4パックは食べやすい大きさに裂く。
【2】小鍋に水2カップ、桜えび4g、【1】のまいたけを入れて強火にかけ、煮立ったら【1】の小松菜を入れて中火で煮る。
【3】【2】の小松菜に火が通ったら弱火にし、みそ大さじ1と1/2~2を少しずつ加える。
続いて、認知症を予防する食べ合わせレシピをご紹介。
カマンベールチーズと玉ねぎのサラダ
脳内の老廃物はチーズで掃除。玉ねぎで血液をサラサラにすれば、掃除もはかどる!
白カビの発酵過程で生成されるオレイン酸アミドとデヒドエルゴステロールには、脳内の老廃物を取り除く効果が。玉ねぎの含硫アミノ酸で血液をサラサラにすれば、老廃物をより流しやすくなる。
【作り方】
【1】カマンベールチーズ1/2個は8等分に切る。玉ねぎ1/4個は縦にスライスする。トマト1/2個はくし形に6等分し、さらにそれを半分に切る。クレソン1/2束は4cmの長さにざく切りにする。
【2】ボウルに、ぽん酢大さじ1、粒マスタード小さじ1、塩・こしょう各少量を入れてよく混ぜ、オリーブ油大さじ2を少しずつそそいで乳化させる。
【3】【1】を混ぜて器に盛りつけ、【2】のドレッシングをかける。
豚肉のおろし煮
脳の疲れを取る豚肉のビタミンB1を大根の食物繊維でもれなく吸収!
脳の疲労回復に有効な豚肉のビタミンB1をすべて取り込むために活躍するのが大根に含まれる食物繊維(ペクチン、セルロース)。食物繊維には胃腸をきれいにし、ビタミンの吸収率を上げる働きが。
【作り方】
【1】大根200gはすりおろして軽く水気を切る。大根の葉はさっとゆでて細かく刻む。
【2】鍋に、だし汁1カップ、しょうゆ・みりん各大さじ1、しょうが汁大さじ1/2を入れ、煮立ったら豚もも肉150gを入れる。
【3】【2】がひと煮立ちしたら、あくを取り、【1】の大根おろしを全体に広げるように入れる。ひと煮たちしたら火を止め、器に汁ごと盛りつけて、【1】の大根の葉を散らす。
かじきの抹茶塩焼き
抹茶カテキンがコーティングして青魚のDHAとEPAの酸化を防ぐ!
脳神経の情報伝達をスムーズにしてくれるDHAとEPA。かじきの酸化とともに、これらの有効成分も弱まるので、脳細胞の老化を防ぐ抹茶カテキンをまとわせ、酸化を防止するのがおすすめ。
【作り方】
【1】かじきまぐろの切り身2枚は塩適量を振り、約10分置く。
【2】【1】の水気を拭いて抹茶小さじ1/2をまぶし、オーブン用シートを敷いたフライパンで焼く。仕上げに抹茶適量を振りかける。
教えてくれた人
田村哲夫さん/中国の漢方や薬膳の考えをもとに、食べ合わせの研究を続け「食べ合わせ博士」と呼ばれている。
撮影/坂本道浩
初出:女性セブン
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