猫が母になつきません 第285話「しゃんぷー」
シャンプーを水で薄めてはいけません。雑菌が繁殖して使えなくなってしまいます。シャンプーに入っている防腐剤が薄まっていわゆる腐った状態になり、成分も分離します。雑菌がうようよした液体でシャンプーするなんて…(泣)。残り少ないからと思って薄めたのでしょうが、母に問いただすと「覚えてない」「そんなことしてない」と…とにかく残りのシャンプーは捨てるしかありません。「もったいない」の心はまったくの裏目に。シャンプーの容器を洗ってさかさにして干しておいたら翌日母が新しいシャンプーに詰め替えてくれていました。しかしその夜、シャンプーをしているのにいつまでたっても一向に泡立ちません。容器を確認しましたが、間違いなくシャンプー。おかしいなぁ…シャンプーをプッシュ、コンディショナーをプッシュ…中身がいっしょ、両方ともコンディショナーでした。確かに間違えやすいですけど…。私だってドラッグストアで間違えて同じのふたつ買ってきてしまうこともありますけど…。仕方なくその日はコンディショナーだけしてお風呂を出ました。今思えば小さなことですが、二日連続で不本意なシャンプーに終わった私はかなり落ち込んでいました。いつも落ち込んだ気持ちは落ち込んだままにすることにしています。たいていのことはすこし経てば笑い話として水に流せる、そう、とくに今回はシャンプーだけに(笑)。*余談ですが、シャンプーを薄めて使いたい場合はその日のぶんだけを薄めてその日のうちに使い切ればいいそうです。
作者プロフィール
nurarin(ぬらりん)/東京でデザイナーとして働いたのち、母とくらすため地元に帰る。典型的な介護離職。モノが堆積していた家を片付けたら居心地がよくなったせいかノラが縁の下で子どもを産んで置いていってしまい、猫二匹(わび♀、さび♀)も家族に。