防災のプロ国崎信江さんが常に携帯している7つのアイテム「黒いビニール袋」の使い道
災害が起こった際、避難所として頭に浮かぶのは学校や大きな施設を想像するが、危機管理アドバイザー・国崎信江さんは、ホテルでの避難生活も選択肢の1つと考えているという。いざという時、ホテルに滞在する事が出来るための対策と、普段から備えているグッズを教えてもらった。
ホテル避難なら備蓄も最小限ですむ
「ホテルでの避難生活を選択肢の1つに考えています」
とは、危機管理アドバイザーの国崎信江さんだ。
「けがをしなければ、自宅から1時間ほど歩いて、被災していないホテルに向かう予定です」(国崎さん・以下同)
そのため日頃から避難できそうなホテルをピックアップし、防災貯金も続けている。その貯金歴は25年で、最初は月1000円から。現在は月5000円貯金している。
「都内ではほとんどの人が避難所には入れませんし、入れても、衛生状態が悪くプライバシーが守られない環境なので、心身ともに疲弊しがち。その点ホテルなら、何も持たずに駆け込んでも快適に過ごせます。もちろん費用はかかりますから、そのためのお金を用意する必要はあります」
ホテルが避難場所として認められ、補助金が出ることもあるので、被災後は自治体などの情報確認は必須。選択肢として覚えておこう。
家での備蓄リスト7つ
□食べ物(さつまあげ、納豆、シリアル、菓子などのすぐに食べられるもの)
□飲み物(豆乳、トマトジュース、ジンジャーエールなど)
□カセットコンロ
□カセットガス
□救助工具
□ヘルメット
□投てき用消火用具(ファイテック)
★POINT:水以外の飲料をストック
普段からペットボトルの水は飲まないので、代わりに豆乳やトマトジュース、ゼリー飲料など、家族が好きなドリンクを箱買いで常備。非常時にはカセットコンロを使って、トマトジュースでご飯を炊いてもおいしい。
防災ベストが重宝する!ベストに入れておく持ち出しリスト
□ 防災ベスト
□ 折りたたみ式ウオーターバッグ
□ サバイバルブランケット
□ 簡易トイレセット
□ ウエットティッシュ
□ 水に流せるティッシュ×2
□ 三角巾
□ 筆記用具
□ レインコート
□ マスク
□ ポケットラジオ
□ 下着
□ 国崎信江監修『防災虎の巻』
★POINT:防災ベストが重宝する
背負うのが大変な持ち出し袋ではなく、着るだけでいい防災ベストに防災用品を入れて備えるのもおすすめ。
●国崎信江のエマージェンシーベスト 1万9800円/危機管理教育研究所 https://kunizakinobue.com/shop/form.html
携帯リスト
□ ゼリー飲料
□ 菓子
□ ヘッドライト
□ 携帯トイレ(サニタクリーン/総合サービス)
□ 救急時止血用パッド 止血・AID(廣瀬無線電機)
□ モバイルバッテリー
□ 黒のビニール袋
□ ホイッスル など
★POINT:常に携帯したい黒のビニール袋
ポンチョ代わりにもなるし、携帯トイレを使う際の目隠しや、寒さしのぎにも使える。
国崎さんが常に携帯しているグッズ
小型ポーチに入れて常に携帯しているのがこちら。避難時にはいろいろなものが飛んでくるので救急時止血用パッドは必須。
教えてくれた人
国崎信江さん/危機管理アドバイザー
危機管理教育研究所代表。国内外の被災地での支援活動を通して防災対策を提唱しており、国や自治体の防災関連の委員を複数歴任。5人家族。
取材・文/上村久留美
※女性セブン2021年12月9日号
https://josei7.com/
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