中高年のNGメイク「シミやしわを隠すつもりが厚塗りに」正しい方法をプロが伝授!
カバー力のあるファンデーションを使っても目立つしわ、コンシーラーから浮かび上がるシミ…。美しくなるためのメイクが、かえって悩みのもとになってしまうのはなぜ!? メイク指導を行っている浅香純子さんに話を伺った。
“隠す”ではなく“そらす”がコツ
長年、中高年向けの化粧品ブランドを手がけてきた浅香純子さんが、長年の経験で感じているのが「エイジングのスキンケアは時間がかかる」ということだ。
「高級クリームなのにすぐに結果が出ないと、落ち込みますよね。でも、メイクなら一瞬でシミもしわも目立たなくなるから、気分も明るくなるんです」(浅香さん・以下同)
中高年のメイクで間違っているのは「隠す」ことだ。
「シミ&しわを隠そうとすればするほど厚塗りになります。初めは美しく見えても、時間が経つと毛穴やしわの溝にファンデーションがたまり、かえってしわが浮き彫りになってしまいます。大人に必要な美しさ、若々しさのキモは“ナチュラルな清潔感”です!」
若い頃と同じメイクでは、若見えどころか、衰えを際立たせるだけ…。「隠す」代わりに「そらす」のがコツと、浅香さんは言う。
「マスク生活のいまは、目にポイントを持ってくることで、気になる部分から他人の視線をそらすことができます」
早速、厚塗りにならず、目力アップの3ポイントテクに挑戦。メイク下手でも失敗せず、きれいにできました!
【ポイント1】コンシーラーの色選び方と使い方
シミ消しといえばコンシーラーだが、どのくらいの人が使いこなせているだろうか?
「私の生徒さんも、『持っているけれど上手に隠せない』『効果がないから最後まで使い切れない』というかたがとても多くいます」(浅香さん・以下同)
重要なのは、「色選び」と「使う順番」の2点だ。
「私のおすすめは、オレンジ(ベージュに近い)とベージュの2色使いです。オレンジのコンシーラーは珍しいかもしれませんが、オレンジの赤みでシミのくすんだ部分がワントーン明るくなって、見えにくくなるんです。聞いた話ですが、歌舞伎役者もひげを隠すときにオレンジのコンシーラーを使うそうですよ」
「使う順番」は、ファンデーションを塗った後、が鉄則だ。
「ファンデーションだけでもある程度のシミをカバーできます。そのうえで目立つシミだけに使えば、無駄なつけすぎを防いでナチュラルに見えるでしょう」
【1】コンシーラーをブラシの先端にトントンと取る。
【2】シミの部分にブラシを垂直に当ててトントンと塗る。指先で軽くなじませたら、ベージュを軽く塗り、指先でまわりの肌となじませればOK。目の下のクマやくすみなど、やや広い部分は、指を使うと無理なくカバーできる。
【ポイント2】大人こそアイラインを!
「大人のポイントメイクで最も重要なのがアイライン。たるんだまぶたを引き締め、強い目線を作ることができます。色は黒に近いパープルかネイビーを選ぶと、上品な印象になりますよ。
コツは、アイラインを『引く』と思わないこと。年を取るとまつげが細くなるので、まつげのすき間を埋めるつもりで少しずつ描いていきます。苦手な人は、ペンシルタイプがおすすめです」
【1】まつげのすき間を埋めるように目の際全体に描いていく。目尻だけ少し長めに引くと、目元が締まる。
【2】鏡を下に持って眉を上げると、まぶたが伸びて描きやすい。
【ポイント3】パールの輝きでしわをカムフラージュ
「しわをカバーし、かつ厚塗りにならない秘訣は、ツヤを加えること。パールの粉が入ったプレストパウダー(おしろい)で仕上げれば、顔全体にツヤが出て、光の拡散でしわが目立たなくなります。若い女性が使うキラキラの粒が大きいものやラメは、中高年がつけると痛々しくなるので使わないこと!」
【1】ブラシにパウダーをたっぷりと取り、顔全体につけていく。
【2】ブラシを寝かせながらつけるとつややかに仕上がる。
※写真は「Say」の『ブリリアントプレストパウダー N』を使用。
※『Say若創り学教室の講座』やメイク商品については、
https://www.saysay.co.jpまたは、お客様センター 0120-288-653へお問い合わせください。
教えてくれた人
浅香純子さん/Say若創り学教室主宰
中高年向けスキンケア&メイクの指導で活躍中。著書に『50歳からは塗りすぎをやめると美しくなる』(大和書房)。https://www.saysay.co.jp/
取材・文/佐藤有栄 イラスト/鈴木みゆき
※女性セブン2021年11月11・18日号
https://josei7.com/
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