首・肩・腰のコリが20秒でラクになるストレッチ7選|コロナ禍の座り疲労撃退!
連日の巣ごもりやテレワークで、血の巡りが悪くなっていませんか? 「座っているだけなのに疲れる」のは、血流が悪くなっているせいなんです。首・肩・腰を軽くするコリほぐしの術で、いつでもどこでも結構改善。新鮮な血液を常に全身に巡らせよう!
人気ストレッチトレーナーのなぁさんイチオシの『座りすぎ疲労回復ストレッチ』を7種類紹介。たった20秒で、体がスッキリしますよ。お悩みごとに教えてくれたので、今すぐやってみましょう!
肩や首のコリ、腰の痛みは20秒ストレッチで解消!
「寝てもとれない頑固な肩や首のコリ、腰の痛みをとるには、こり固まった筋肉をほぐすのがいちばん」と、ストレッチトレーナーのなぁさん。
「座りっぱなしで筋肉が固まると、血流も悪化します。特に、太ももの筋肉が硬くなると、その周辺の骨も引っ張られるため骨盤の位置がずれ、骨格もゆがんで姿勢が悪くなります。背中が丸まり猫背になると首、肩、背中の筋肉に余計な負担がかかり、疲労感が強くなるのです」(なぁさん)
これを解消するには、ストレッチが最適。まずは実践してみよう。
●ストレッチをより効果的に行うには?
・1回20秒×3セット行う。
・反動をつけず、ゆっくりと行う。
・セットとセットの合間は、あまり感覚をあけずに続けて行う。
・体が温まっているお風呂上がりだと、よりほぐれやすい。
※回数は1日1回以上。呼吸は自然に、ムリしない程度で続けよう。
ストレッチ1.座り仕事の人に…もも裏を伸ばしてほぐす
【1】かかとを椅子にのせ、足の付け根までまっすぐ伸ばす。
【2】両手でひざを押さえながら、少しずつ体を前に倒す。
【1】床に座って足を開き、左脚のひざを折り曲げる。
【2】伸ばしている右脚に沿って体を前にゆっくりと倒す。
ストレッチ2.脇腹をグーっと伸ばす
・STEP1
壁に体の左側をくっつけて、まっすぐに立つ。
・STEP2
右腕を上に伸ばして、指先を壁にくっつけ、天井に向かってゆっくりと伸ばす。お腹が張っている感覚があればOK。反対側も同様に。
■ポイント
体をねじったり、前後に動かすときに使う“腹斜筋”をほぐす。脇腹から伸ばしていくようなイメージで行う。ここをほぐせば、首の重だるさが解消できる。
ストレッチ3.肩こり改善に脇をじわ~っと伸ばす
・STEP1
両腕を上に伸ばして手を交差させ、手のひらを合わせる。
・STEP2
そのまま体を横に倒す。このとき、脇が伸びていることを意識する。
■ポイント
腕を内側にひねるときに使う肩甲下筋(けんこうかきん)が硬くなると、肩関節が前にずれて、首が前に出て呼吸が浅くなる。しっかりと脇を伸ばそう。
ストレッチ4.背中ガチガチで片頭痛も…肩甲骨のハリを解消
・STEP1
床に座って足は肩幅に開く。足のつま先は上を向けて立てる。
・STEP2
右手で、左足の甲の外側部分を軽く持ち、左足のつま先を前に倒すと同時に、右手で左足を手前に引っ張る。反対側も同様に。
■ポイント
つま先と手で、引っ張り合いをするイメージで行おう。
ストレッチ5.足のむくみはアキレス腱伸ばしで血液の循環をよく!
・STEP1
立って足を大きく前後に開く。両足の足裏は床にぴったりつける。特に後ろ足のかかとは浮かないように気をつける。
・STEP2
そのまま体を前にゆっくりと倒し、アキレス腱を伸ばすような感じで、後ろ足のふくらはぎの筋肉をじっくりと伸ばす。
■ポイント
第二の心臓と呼ばれるふくらはぎ。座りっぱなしだと、ここにある腓腹筋(ひふくきん)が硬くなり、足の血流が悪くなる。座ったままつま先を上げたり、下げたりするだけでも同様の効果が得られる。
ストレッチ6.股関節の可動域を広げれば腰の痛みがラクに
・STEP1
椅子に座り、片方の足首をもう片方のひざあたりにのせる。
・STEP2
顔は正面を向き、上半身を前に倒す。お尻の筋肉が伸びるのを感じたらOK。
■ポイント
座りっぱなしだと、股関節の可動域が狭くなり、股関節とつながっている腰の関節も硬くなる。これが腰痛の原因に。股関節まわりを柔らかくすることで腰痛も解消できる。
ストレッチ7.首が張って頭痛も…首筋をじんわり伸ばす
・STEP1
首を横に傾け、傾けた反対の手を腰に当てる。
・STEP2
あごは少し上に向け、手で頭をつかみ、斜め後ろにゆっくりと倒す。反動をつけるとけがの原因になるので、必ずゆっくり行おう。
■ポイント
耳の後ろから鎖骨あたりまでの胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)は、首のコリの原因に。左が張っているなら右側、右が張っているなら左側と、反対側の胸鎖乳突筋を伸ばすと楽になる。
1時間に1回の貧乏ゆすりでふくらはぎの血流をよくする
「行儀は決してよろしくはないかもしれませんが、貧乏ゆすりはふくらはぎの血流をよくする効果がある」と、東京疲労・睡眠クリニック院長の梶本修身さんは言う。
「アメリカの研究で、デスクワークで貧乏ゆすりをする女性は、しない人に比べて、死亡率が低いという結果が出ています。これは、ふくらはぎを動かすことで血流がよくなり、心臓に血液が送り込まれるからだと考えられます。2時間以上、座り続けている場合は1時間に1回、片足20回くらいの貧乏ゆすりをして血流をよくしましょう」(梶本さん)
周囲に気づかれない程度に、静かに行うのでも充分だ。
教えてくれた人
ストレッチトレーナー なぁさん
ストレッチ専門店「Nストレッチ」代表。著書を多数持つ。
医学博士・医師 梶本修身さん
東京疲労・睡眠クリニック院長。 疲労、睡眠が専門。
取材・文/廉屋友美乃 イラスト/中村知史
※女性セブン2021年1月28日号
https://josei7.com/