かかりつけ医はいますか?体調の悪さを医師に相談する人は1割という現実
行きつけの美容院があり、定期預金をする銀行口座もあるのに、いざ体調が悪くなるとその都度近くの病院を調べて駆け込む、なんてことになっていませんか?
新型コロナウイルス感染の疑いがある場合は、保健所ではなく、まずかかりつけ医に――厚生労働省からそんな“お達し”が出たのは9月のこと。
インフルエンザとの同時流行に備え、より病院にかかりやすくするための措置だという。つまり、普段からかかりつけ医を持っておくことが、この冬の明暗を分けるといっても過言ではない。かかりつけ医の存在は、コロナ対策以外においても有効かつ重要だ。
信頼をおけるかかりつけ医を持つことが大切
内科医で『かかりつけ医は選ぶ時代』(北國新聞社)の著書のある土山智也さんは、普段から医師との信頼関係を築くことの大切さをこう話す。
「医師がその患者さんの病歴や日頃の状況を把握していることは非常に大きい。たとえば高血圧や糖尿病、高コレステロールで通院している人が、“胸が苦しい”と言って来られたら、狭心症や心筋梗塞などの病気の可能性を考えてすぐに対応することができます。しかし、まったく知らないクリニックに行けば、問診票に書き込むところから始まり、健診や検査の結果を受け取る頃には手遅れになってしまう可能性がある」
体調が悪くなったときに、まず医者に相談する人は約1割
実際、かかりつけ医を見つけることが健康につながることを指し示した調査結果もある。2017年に日本医師会総合政策研究機構が行った調査によれば、かかりつけ医を持っている人はそうでない人に比べ1.5倍「健康に留意し、生活習慣に気をつけている」と答えた人が多かった。
しかし一方で、コロナ禍で病院へ足が向きづらくなっているいま、実際にかかりつけ医を持つ人は少なく、今年、医療法人社団SEC新宿駅前クリニックが行った調査によれば、「体調に不安を感じたときに相談する相手」として医師や病院を挙げた人はわずか11.5%だった。
かかりつけ医は内科が多数
多くの人が必要としながらも見つけることができていないいまこそ、信頼できる“一生つきあえるかかりつけ医”を見つけたい。
※女性セブン2020年10月29日号
https://josei7.com/
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