風を感じない冷房がヒット中 子供から高齢者までが幅広く支持する理由
どんどん暑くなる日本の夏。もはやエアコンは欠かせないが、長時間冷房の風に当たると冷えを感じたり肩こりになったりと不調をきたしてしまう人も多いだろう。特に、在宅ワークが増えている中で、自宅で長時間冷房に当たっているとその傾向は顕著になる。
東芝ライフスタイルが調査したところによると、男女問わず7割の人が冷房の風に当たりたくないという回答をしたという。冷房時の冷えすぎや風が直接肌に当たるのを抑える「無風感冷房」を搭載したエアコン『大清快DT/Rシリーズ』(東芝)。部屋を冷やすのに風は感じないという技術はどのように生まれたのだろうか?商品企画担当者が語る苦労とは?お話を伺った
「冷房の風に当たりたくない」という声が多かった
商品企画担当の下沢さんは、「暖房の風に当たりたくない人が多いのはわかっていたが、冷房の風が嫌だという人がこんなに多いのは意外だった。私は、冷房の風は当たりにいくものだと思っていたので、正直驚きました」と話す。
こうした悩みを解消してくれるのがルームエアコン「大清快」の新製品、G-DT・G-Rシリーズ。業界初の「無風感冷房」を搭載している。
実は、風を感じない冷房というのは冷房専用で使用する海外ではすでに商品化されている機能だ。同じような機能が日本でも受け入れられてほしいという考えのもと、’18年に開発はスタートした。
「無風感冷房」は、風を感じさせずにどのように部屋を冷やすのだろうか?
ポイントは無数の小さな穴が開けられた「無風感ルーバー」にある。この無風感ルーバーから出る風は細かい噴流になる。一方、その下の吹出口からは通常の噴流が出ている。噴流に層流が引き寄せられて性質の異なる2つの風がぶつかると、乱流となって風の流れがなくなり、部屋の上からミストのように冷たい空気を落とすことができるというわけだ。
こうして風を感じさせない技術を確立することはできたが、この機能にユーザーは価値を感じてくれるのか?
快適性を感じてもらうための実験に多くの時間を費やした。というのも、快適性は年齢や性別、暑がりか寒がりかによっても異なるからだ。年齢や性別ごとの平均値を割り出し、数か月間、朝から晩まで実験は続いたという。
肌の水分量を99%保持、肌や喉の乾燥が気になる人も快適に
’20年4月に発売すると、冷房で体調を崩しやすい人だけでなく、小さい子供がいる家庭や高齢者などからも幅広く支持を受けることとなり、膨大な時間をかけた実験が実を結ぶこととなった。さらに、「無風感冷房」は肌の水分量を99%以上保持することができるため、直風による肌や喉の乾燥が気になる人も快適に過ごすことができる。
「今後は暖房機能としても活用できるよう無風感を進化させたい」と語る下沢さん。暖房の風が当たりにくいエアコンは各社から発売されているが、大清快シリーズの進化を楽しみに待ちたい。
【データ】
『大清快DT・Rシリーズ』(東芝ライフスタイル)
オープン価格(実勢価格12万8000円前後〈DT6畳用〉、10万3000円前後〈R6畳用〉)。
※女性セブン2020年7月23日号
https://josei7.com/