ウイルスから家族を守る健康掃除術|5つのNG!病院清掃のプロが伝授
病原菌やカビに加え、春の掃除の大敵は花粉。そして新型コロナが猛威をふるい、家庭内の衛生状態にも過敏に。そこで病院清掃のプロが体調不良に負けない掃除術を伝授。春の掃除における5つのNGとは…。
掃除の基本はウイルスを飛ばさず広げない
衣類などの繊維くずのほか、花粉や病原菌などが集まったホコリは、換気や人の動きで部屋中に飛散し、やがて塊になり、健康を脅かす原因にもなる。
とはいえ、むやみに掃除をしても効果が期待できないばかりか、かえって逆効果になることも!?
医療環境管理士の松本忠男さんが指摘する。
「汚れはどう発生するかを知ることで、小さな努力で大きな効果が生まれます。常在菌など体を守ってくれる共存すべき菌もいるため、“消毒や除菌”に神経質になりすぎてもよいことはありません。
コロナウイルスを含め、体に害のある汚れは壁につき、空気中に舞い、床に落ちることを繰り返すうちに体内に入り込んでしまいます。飛ばさず、広げない掃除法で、汚れが溜まるところを重点的に、メリハリをつけて掃除しましょう」。
一度コツを覚えてしまえば、最小のパフォーマンスで最大の効果を生み出せること間違いなしの掃除術。まずはこれまでの常識を捨てるところから!
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花粉やウイルス掃除にソレダメ~5つの【NG】
1:スピード感重視で勢いよく掃除機がけ【NG】
一般的に掃除機は、ゆっくり“引く”ときに繊維の中を吸うので、ヘッドを前後に激しく動かしてもホコリは吸い切れない。その上、排気口が床の近くにあるタイプの掃除機は溜まったホコリ舞い上げ、部屋中に広げてしまうため逆効果に!
【OK】掃除機はゆっくりと引く動作で丁寧に動かそう。
2:掃除中はとりあえず窓全開で換気【NG】
家の中には家具など障害物も多く、最近の住宅は気密性も高いので、換気しても完全な空気の入れ替えは難しい。逆に部屋の一部に溜まったホコリを風で家中にばらまいたり、外に漂う花粉などを部屋に取り込む恐れもあるため、換気する場合にはやみくもに窓を開けるのではなく、空気の通り道を作るよう意識して。
【OK】喚起は空気の通り道を作る
3:濡れぞうきんで床掃除【NG】
床の水拭きは、ホコリと水分が混ざって床に汚れを塗り広げることになり、かえって部屋を汚す結果に。水分を含んで重みを増したホコリは床にべったり貼りつき、拭いてもなかなか取れなくなってしまう。床を拭くときは乾いた雑巾や、ドライシートで。
【OK】ホコリた舞わないよう乾いたシートで!
4:ソファのホコリを粘着ローラーでキャッチ【NG】
布製のソファやカーペットなどは、繊維の奥にホコリが溜まる。粘着ローラーでは表面しか取り除けず、歩いたり座ったりするたびに大量のホコリが舞い上がり続けてしまう。しっかりと掃除機でホコリを吸い上げよう。
【OK】掃除機でホコリを吸って!
5:布団はしっかり叩いて汚れを除去【NG】
汗などの湿気でダニの温床になりがちなので、天日干しは◎。ただし、強く叩くと、繊維の奥に潜んでいたダニのフンや花粉が表面に出てきてしまい、アレルゲン量が2~3割増えて逆効果。取り込んでから、粘着シートでそっと取り除くのがよい。
【OK】布団のダニは粘着シートでそっと取り除く
教えてくれた人
医療環境管理士・松本忠男さん/病院等で清掃管理者として従事した後、医療関連会社を設立。著書は『健康になりたければ家の掃除を変えなさい』(扶桑社)などがある。
ラスト/すぎうらゆう
※女性セブン2020年4月16日号
https://josei7.com/
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