美智子さま お引っ越しまでに2回、400kmの移動のご心配
上皇上皇后両陛下が平成の30年間のほとんどを過ごされた皇居。美智子さまは、その思い出の場所である皇居・吹上仙洞御所から、仮住まいとなる高輪皇族邸(東京・港区)に運び込む荷物の整理をされていたが、19日午前、お引っ越しのため、上皇陛下と共に皇居を離れられた。
負担の大きい高齢者のお引っ越し
一般的に高齢になってからの引っ越しの身体的負担は大きい。80代も半ばを越えられ、ご体調不安を抱える上皇上皇后両陛下も例外ではないだろう。
「荷物の整理が終わり、引っ越し業者が搬出搬入の作業をする3月中旬から4月にかけて、両陛下は東京を離れて葉山御用邸(神奈川県)や御料牧場(栃木県)で過ごされると聞いています。その移動距離はのべ400kmにもなるでしょう。引っ越しまでの2回の大きな移動が、両陛下にとってご負担にならないか、心配が募ります」(皇室ジャーナリスト)
上皇陛下は今年1月、皇居で意識を失って倒れられ、翌2月には長引く風邪のため天皇誕生日に関する行事を欠席された。一方の美智子さまも昨年6月に白内障、9月に乳がんの手術を受けられた。例年行われていた葉山御用邸ご静養時の取材も今年は行われないという。
体力の快復が充分に進んでいるか懸念が残るなか、美智子さまは引っ越しに臨まれることになる。
また、引っ越しが済んだとしても、新しい環境での暮らしに慣れるのは、若い頃のそれとは意味が違う。
あくまで一般論だが、新しい環境に順応する力は、年齢を重ねるごとに弱まっていく。ともに80才を越える上皇上皇后両陛下にとっても、新しいお住まいや地理、生活習慣に慣れ、新しい生活パターンを作るのは決して容易な作業ではないだろう。
「住み慣れた家では、どこに何があるか、階段の高さなどを体が覚えていますが、新居ではそれがおぼつかない。思わぬ家具にぶつかったり、たとえ薄いカーペットでもつまずいたりするものです。それが大けがにつながるなど、家内の移動でいちいち神経を使うことで余計なストレスもかかりがちです」(住宅ジャーナリスト)
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5月には満開のバラが咲く高輪皇族邸前の歩道
高輪皇族邸では、両陛下を迎え入れるための万全の準備が整っているというが、不安は尽きない。
ただ、うれしいことに皇族邸付近に住む住民の間では、歓迎ムードが高まっているという。
「高輪皇族邸の前の歩道には、昨年3月、区によって『プリンセス・ミチコ』のバラが植えられました。今年の5月頃には満開の花が見られるのではないでしょうか。住民は両陛下がいらっしゃるのを、首を長くして待っていますよ」(地元住民)
引っ越しに伴い、大きな移動をされることは美智子さまにとって負担となることは否めないだろう。だが、それを終えれば住民たちが待ちわびる、新天地での生活が待っている。
美智子さまが引っ越しを終え落ち着かれた頃には、力強く咲いたオレンジ色のバラが通りを彩っているだろう。
※女性セブン2020年3月26日・4月2日号
https://josei7.com/
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