予約の取れない家政婦makoさんが教える“調速ワザ”「ポリ袋調理法「失敗知らずのチーズオムレツ」他
予約のとれない家政婦として知られ、アイデア料理研究家でもあるmakoさんは、“超速ワザ”として実践いるのが「ポリ袋調理」だという。食材と調味料をポリ袋に入れて混ぜるだけ、または鍋や電子レンジで加熱するだけの、超簡単な調理法だ。ポリ袋の中で調理が完結するため、手も汚れず洗い物も激減。非常時の食事作りにもおすすめとも。今回は、ポリ袋レシピを使った「蒸し料理」を教えてもらったので、紹介する。
教えてくれた人
ｍakoさん／アイデア料理研究家・栄養士
3時間で30品の作り置き料理を完成させる“超速ワザ”がテレビで話題に。著書に『予約の取れない家政婦マコのポリ袋でつくりおき』（ワニブックス）ほか。
使っていいポリ袋は「高密度ポリエチレン」一択！
使えるのは、高密度ポリエチレンでできた半透明で耐熱温度が100～110℃のポリ袋。透明のビニール袋や低密度ポリエチレンは沸騰や電子レンジ加熱に耐えられないのでNG。必ず耐熱温度や使用可能な用途を確認して。
袋の種類／耐熱温度
・高密度ポリエチレン／100～110℃
・低密度ポリエチレン／70～90℃
・塩化ビニル樹脂（ビニール袋）／60～80℃
「立て置き」「平置き」で美しい仕上がりに
液状の材料を成形して固める場合は立て置きのまま湯煎。食材の中まで加熱するには食材が重ならないよう平置きするのが鉄則。
ポリ袋を使った「蒸し」料理4選
味も仕上がりも失敗なし
蒸す方法は2つ。袋を完全密閉して鍋で湯煎する、名づけて「セミ真空調理」と電子レンジによる加熱。「どちらも袋内で調理するので、少ない調味料でしっかり味つけできます」。
1.チーズオムレツ
失敗しやすいオムレツもポリ袋ならパーフェクト
【作り方】
【1】ハム2枚は縦4等分にして1cm幅に切る。
【2】ポリ袋に【1】、卵2個、冷凍ほうれん草大さじ2、ピザ用チーズ40g、牛乳大さじ2、塩・こしょう各少量を入れ、振り混ぜる。
【3】【2】の卵液の形を整えた状態で、口を縛り湯煎で15分、または口を折り電子レンジで6分立て置きして加熱する。器に盛り、あればトマト適量を添える。
2.白身魚のしょうが煮
しょうがの旨みが染み込んだ料亭の煮魚風
【作り方】
【1】ポリ袋に、しょうゆ大さじ2、水・砂糖各大さじ1を入れて振り混ぜ、さわら2切れ（200g）とおろししょうが大さじ1/2を入れ、魚が重ならないように並べる。
【2】【1】の口を縛り湯煎で15分、または口を折り電子レンジで5分平置きして加熱する。器に盛り、あれば貝割れ適量を添える。
3.麻婆豆腐
旨辛の本格派、仕上がりも見事！
【作り方】
【1】ポリ袋に、みそ・ごま油・片栗粉各大さじ1、豆板醤・オイスターソース・おろししょうが・おろしにんにく各大さじ1/2、水大さじ4を入れ、よくもみ混ぜる。
【2】【1】に豚ひき肉100gを入れてもみ混ぜ、平らに整えたら、その上に2cm角に切った木綿豆腐1丁（300g）を並べる。
【3】【2】の口を縛り湯煎で15分、または口を折り電子レンジで6分平置きして加熱する。器に盛り、青ねぎの小口切り適量を散らす。
ここがポイント
豆腐が崩れる心配もなし！
ポリ袋に入れたままの状態で仕上がるので、煮崩れ予防の豆腐をゆでる工程も必要なし。
4.洋風蒸し鶏
「セミ真空調理」の真骨頂！ しっとりジューシーな鶏料理
【作り方】
【1】鶏胸肉1枚（300g）は味が入るように表面をまんべんなくフォークで刺す。セロリ1/2本とパプリカ（赤・黄）各1/2個は細切りにする。
【2】ポリ袋に塩・砂糖・オリーブオイル各小さじ1、こしょう少量と【1】の鶏肉を入れ、よくもみこんでなじませたら、【1】のセロリとパプリカを入れる。
【3】【2】の口を縛り湯煎で20分、または口を折り電子レンジで8分平置きして加熱する。
「セミ真空調理法」
鍋で加熱する場合
STEP1：すべての材料を入れて平らにならす
ポリ袋に入れた食材の型崩れを防ぎ、均一に火が通るよう食材を平らにして空気を抜く。ゴロゴロした形やサイズの大きいものは重ならないよう、ならして入れる。
STEP2：真空にしてポリ袋は食材の「少し上」を縛る
食材のギリギリの位置で縛っても、余裕を持たせすぎて縛っても、熱でポリ袋が膨張して破裂する可能性が。袋内の空気をできるだけ抜いて食材の「少し上」を縛るのがベスト。
STEP3：鍋底に皿を置いてポリ袋をのせる
湯煎はポコポコと泡が出ている火加減をキープ。大きめの鍋にたっぷり水を入れて耐熱皿を鍋底に置く。火にかけて煮立ってきたらポリ袋を沈める。このとき、鍋底や鍋肌にポリ袋が直接触れないよう注意。
レンジで加熱する場合
袋の口は開けたまま皿にのせる
口を縛ると熱でポリ袋が膨張して破裂する可能性が。口は縛らず、折った状態で加熱する。電子レンジの内皿がない場合は、耐熱皿にのせて加熱を。
撮影／田中宏幸 取材・文／佐々木めぐみ
※女性セブン2024年4月4日号
https://josei7.com/
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