料理芸人や食文化研究家などがガチ判定！便利な“鍋つゆ”『しょうゆ味』『寄せ鍋』ベスト5｜みんな大好き定番味が進化中！
手軽に本格的な味わいになる“鍋つゆ”は、さまざまな商品が出ている。なかでも、定番の『しょうゆ味』『寄せ鍋』のどの世代にも人気が高く、各社が力を入れているジャンルだ。そこで、鍋に詳しい食のプロが数々の商品を実食して採点。ベスト5を紹介します！
※商品は首都圏の大型スーパーやコンビニエンスストアで10月上旬に購入したもので、価格は編集部調べです。
私たちがガチで食べ比べました！
■料理芸人 クック井上。さん
お笑いコンビ『ツインクル』ツッコミ担当。料理上手としても知られ、近著は『魔法の万能調味料 料理酒オイル』（ダイヤモンド社）。
■食文化研究家 スギアカツキさん
東京大学で学んだ知識を生かし、食全般の専門家としてメディア出演等で人気。食のトレンドについても詳しい。
■日本鍋文化研究所所長 安井レイコさん
日本一鍋に詳しい料理家としてメディアに多数出演。日本のみならず、世界に向けて鍋の魅力を普及する活動を行っている。
■管理栄養士・料理研究家 柴田真希さん
レシピや栄養情報の提供のほか、テレビの料理番組出演、商品開発など、幅広く活躍。鍋のトレンドやだしにも詳しい。
●採点方法
各商品を識者4名、編集スタッフ3名の計7名で審査。「総合的なおいしさ」を100点満点で採点し、7名の平均点で順位を出しています。各ジャンルの評価ポイント3項目については、それぞれ10点満点で評価し（数値が高いほど強い）、同様に7名の平均点を記載しています。
※評価コメントは、（ク）がクック井上。さん、（柴）が柴田真希さん、（ス）がスギアカツキさん、（安）が安井レイコさんです。
鍋つゆ『しょうゆ味』ランキング
定番の味だけにハズレは少ない傾向
食べ慣れた味のせいか、全体的にやや辛めの採点に。「それだけ愛されている味ともいえます。最近は消費者の健康志向を意識してか、塩分は抑え気味の傾向に。野菜がメインのタイプも増えた印象です」（ス）。
■5位 ミツカン『辛屋 やみつき醤油』3～4人前（750g）416円
●食のプロ評価 66.0点：香り5.6 旨み5.6 だしの風味5.1
甘さを抑えた大人の辛さが魅力
「汗をかくほどあったまる、ヒーハーな辛鍋。ビールとの相性もよさそう！」（ク）、「唐辛子がビリッと効いた味。旨みが少なめなので、肉などをたっぷり入れて、旨みを補うのがおすすめ」（安）。
■4位 味の素『鍋キューブ 鶏だしコク醤油』1人前×8個（8.9g×8）322円
●食のプロ評価 66.6点：香り5.7 旨み6.6 だしの風味6.3
オーソドックスで具材を選ばない味
「万人受けする、くせのない味。人数や食べる量で調整しやすいのも◎」（柴）、「無難だが、突出した魅力や鶏のコクに欠ける」（安）。
■3位 セブン＆アイ・ホールディングス『セブンプレミアム 山形風いも煮つゆ 醤油仕立て』3～4人前（750g）257円
●食のプロ評価 69.1点：香り6.4 旨み6.6 だしの風味6.7
懐かしい甘じょっぱ味だが、ややくどい印象
「もろみしょうゆのコクがあり、ほかとは違う味わい。でも甘すぎるかな」（柴）、「甘みが立ちすぎて旨みが負けてしまっている感じ」（安）。
■2位 ヤマサ『いきなり〆ちゃう鍋 醤油ゆずこしょう鍋つゆ』1人前×4袋（35g×4）400円
●食のプロ評価 73.7点：香り6.7 旨み6.9 だしの風味6.7
しょうゆ感は弱めだが味は高評価
「いきなりシメずに、もっと鍋として楽しませてほしいおいしさ（笑い）」（ク）、「ほろ苦さも感じる、ユニークな味わい。うどんや豆腐との相性もよさそう」（ス）。
■1位 モランボン『コク旨 至福のゆず醤油 鍋用スープ』3～4人前（750g）289円
●食のプロ評価 74.3点：香り6.9 旨み6.7 だしの風味6.6
ゆず皮と鶏油がふわりと香るまろやかな味わい
「しょうゆの香りとやさしい甘さ、ゆずの香りとのバランスがいい感じ」（安）、「塩味控えめのやさしい旨みにほっとする」（ク）、「酸味に香りと、ゆずの存在感が際立っている。甘さもあっておいしい」（ス）。
・高級感が漂うパッケージも◎
鍋つゆ『寄せ鍋』ランキング
確実に進化を遂げる定番味
家鍋の定番といえば、いろいろな具材を煮込んだ「寄せ鍋」。「寄せ鍋のつゆが原点というメーカーも多く、力の入れ方もすごいんですよ。実は、毎年細かい変更を重ねています」（安）。
■5位 西友『みなさまのお墨付き 鍋つゆ あっさり上品 寄せ鍋』3～4人前（750g）226円
●食のプロ評価 68.4点：香り6.0 旨み6.0 塩味5.7
あっさりすぎて印象も薄め
「酸味が強く、好き嫌いが分かれそう」（ス）、「豚の脂の味を引き立ててくれそう」（ク）。
■4位 セブン＆アイ・ホールディングス『セブンプレミアム 寄せ鍋つゆ』3～4人前（750g）257円
●食のプロ評価 69.1点：香り5.6 旨み6.7 塩味6.0
5種類のだしで深いコクと旨みを実現
「だし感が強いので、シンプルに豆腐とねぎで食べてもよさそう」（ク）、「ふくよかな香りで印象に残りますね」（ス）、「酒の香りが強いのが気になる」（柴）。
■3位 ミツカン『〆まで美味しい 寄せ鍋つゆ』3～4人前（750g）416円
●食のプロ評価 75.6点：香り6.6 旨み7.7 塩味5.9
美しく澄んだ色みもおいしさの秘訣
「塩味・酸味・甘みが好バランス」（安）、「ひときわ酸味を感じる。シメはうどんが合いそう」（柴）、「これぞ定番味。いつまでも食べていられる」（ク）。
■2位 トップバリュ『ベストプライス だし香る 寄せ鍋つゆ』3～4人前（750g）246円
●食のプロ評価 76.3点：香り7.0 旨み7.1 塩味6.0
だし本来の旨みが凝縮し後味すっきり
「関西風の透明感あるだしが特徴。うどんのつゆにも◎」（ク）、「かつおだしの香りがしっかりしていて秀逸」（安）、「いい意味で個性が弱く、安心できる味」（ス）。
■1位 久原『あごだし寄せ鍋』3～4人前（800g）354円
●食のプロ評価 80.9点：香り6.6 旨み8.0 塩味6.1
上品なコクでワンランク上の鍋が完成
「あごだしが主役。家族皆に喜ばれそう」（柴）、「昆布だしの存在感あり。甘みも強く、やわらかく上品な味わい」（ス）、「高級感あふれる味わい。魚介をメインにした鍋におすすめ」（ク）。
「寄せ鍋」と「ちゃんこ鍋」の違いは？
どちらもさまざまな具材を煮込む鍋料理だが、一般的に「寄せ鍋」は魚介だしを使ったものを指し、「ちゃんこ」は相撲部屋で食べられているものを指す。「ちゃんこ鍋はゲンを担いで鶏がらだしが主流」（柴）。
撮影／菅井淳子 調理／山根みずえ（smile meal）、野村美由紀、松村香織（M’s） スタイリング／網渕礼子
※女性セブン2023年11月23日号
https://josei7.com/
●「鍋つゆ」ランキング1位全部見せ！しょうゆ、みそ、豆乳ほか7種の味をプロが判定
