60才以上の婚活が2年で3倍に!注目の「介護婚活」とは?実例に学ぶシニア世代の婚活を成功に導くポイント
コロナ規制が緩和された今、親や自分の介護を見据えた「介護婚活」をする人が増えているという。コロナ前に比べて60代以上の会員数が3倍に増えたという結婚相談所を運営する婚活アドバイザー・立花えりこさんに、「介護婚活」の背景や成功事例を伺った。
教えてくれた人
婚活アドバイザー・立花えりこさん
コロナ明けで「介護婚活」がより活発に
「両親を看取りましたが、今後は自分の介護が心配」「親の介護で何かと忙しいけれど、今からでもいい出会いがあれば結婚したい」
R60記者の周りでも、おひとりさま暮らしに不安を抱えている人や、親の介護をしながら出会いを探している女性はたくさんいる。特にバツイチの女性たちは「ひとりでは自分の介護資金も含めた老後の経済面がとても不安」と感じ、60代が最後のチャンスだからと再婚に前向きなR60女性が多い。
「婚活市場では、コロナ前に比べてシニア世代が増えています。お話を伺っていると、自分の介護や親の介護をひとりで担うのが不安というかたも多く、介護を見据えた“介護婚活”が活発になってきていると感じています」
こう語るのは、結婚相談所「ブライダルゼルム」を運営するシニア専門の婚活アドバイザー・立花えりこさんだ。母娘2代で中高年に特化した婚活事業を運営し、これまで成婚したカップルは2400組にものぼる。
立花さんも注目するシニア世代の婚活、自分や親の介護を視野に入れて結婚相手を探す“介護婚活”をする人が増えている背景とは?
「実際、60代以上の会員様が、2年前に比べて3倍に増えました。
コロナの規制が緩和されたことで、出会いを求めて行動に移す人が増えたことも背景にありますが、60才を超えたかたの多くは、高齢の親を介護や、自分自身の健康に不安を感じ始めていることも、婚活の動機にあると思います。
ひとり暮らしのかたでコロナにかかったときに買い物にも行けずに困った経験や、行動の制限によって家にこもりきりになって孤独を実感したというかたもいらっしゃいました。
そういった不安な思いがコロナ禍を経てより切実になり、結婚願望が高まったのではないかと感じています」(立花えりこさん、以下立花さん)。
「弊社では気軽に参加できる『婚活パーティー』と、結婚相談所の会員になっていただき『お見合い』をする2つのサービスを提供しています。以前はパーティーだけに参加していたかたが、より真剣に取り組みたいと条件に合う人との1対1のお見合いに切り替えるケースも増えました。
また、婚活をする年齢層の幅も広がっていて、70代のかたも増えています。婚活の動機は、自分の身に何かあった時に寄り添ってくれるパートナーが欲しいというもの。自分の介護を考えて真剣にお相手を探して、成婚されたかたもいらっしゃいます」
コロナで先行きが見えない時代となり、女性だけではなく、男性も経済的な不安が募り、パートナーと協力して生活していきたいと考える人が増えているという。
実際に介護婚活を行った人たちは、どのようにして生涯の伴侶を見つけたのだろうか?実例をピックアップして紹介する。