実家の生前整理を業者に依頼した実例ビフォー・アフター 費用や段取りも公開
近年、実家の生前整理を専門業者に依頼する人が増えている。時間が取れない、実家が遠いという場合は、思い切ってプロに頼むのも手。短時間で終わるから心も体も断然ラク。実際に2つの業者さんにお願いした場合の実例も、詳しく教えてもらいました。実家の片づけは、「仕分け」「不用品回収」「片づけ」「掃除」まで、ぜーんぶ業者に丸投げでストレスなし!
遺品整理より負担が少ない生前整理が近年人気に
不用品の仕分け、回収、片づけ、清掃まで一手に引き受け、短時間で実家をきれいにしてくれるのが片づけの専門業者。
「親が亡くなってからの遺品整理は精神的負担も大きく費用も子供持ち。親の負担でできる生前整理の人気が上昇中です」とブルークリーン株式会社の藤田隆次さん。
同じ片づけ業者でも、清掃に強い、買い取りありなど、それぞれ特徴があるという。
「汚れがひどく臭いが取れない場合は清掃に強い業者、まだ使えるものが多い場合は買い取りに強い業者など実家の状態に合った業者を選ぶといいでしょう」(トレジャー・ファクトリーの小野倫敬さん)。
片づけ始めてはみたものの、挫折したという人にも人気!
■問い合わせから施行までの流れの例
問い合わせ
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ヒアリング(電話)
↓
現地調査(立ち合い)
↓
見積もり(無料)
↓
本申し込み
↓
支払い
↓
片づけ実施
実家が遠い場合は事前の現地調査だけ立ち会い、あとはお任せも可能。重要書類など、見つけてほしいものはあらかじめ伝えると保管してもらえる。追加費用なしの先払いで安心。
●業者を選ぶポイント
・古物商、産業廃棄物収集運搬業許可等の資格を確認
・見積書の明細が詳しく、金額の根拠が明確か
・公式ホームページなどで事例や利用者の声を確認
・安すぎる業者は、不法投棄などの不正を行っている可能性もあるため注意
●少しでも安くあげるコツ
・自治体回収があるゴミは可能な範囲で捨てておく
・自力で片づけられない部屋だけを依頼する
※片づけ後にリフォームする場合はクリーニングを省略するなど、見積もり明細を見てサービスの取捨選択を。
部屋が片づくと自然と心も前向きに!
「もとはきれい好きな人でも高齢で掃除がおっくうになると、一気に汚部屋になる可能性があります」と藤田さん(以下同)。
親が自力で片づけることが困難になったら気軽に専門家に頼ってほしいと話す。
「部屋の状態は心の状態。引きこもりがちだった親が、きれいになった部屋を見て“友達を呼びたい”と言ったという例もあります。反対に悪い状態の部屋は気分も落ち込み、アレルギーなど疾患の原因にもなります」。
まずは寝室だけでも業者を利用して、最初の一歩を踏み出してみて。
【業者ファイル1】掃除に強い片づけ業者の場合
ペットの臭いが取れない、汚れがひどい、カビだらけ、虫がわいたなど、一般のクリーニングでは取れない汚れがある場合にオススメ!
●自力では困難な汚部屋は多人数で対応
・Before
掃除や片づけがおっくうになり、自分では片づけられなくなった事例。ゴミや古新聞などで足の踏み場もない。
・After
不用品を仕分けし、必要最低限のものを残して処分。床に汚れがこびりつき一般清掃では取れなかったためハウスクリーニングも依頼。
間取り:3LDK
作業時間:8時間
作業人数:7名
作業内容:不用品の仕分け・生ごみ清掃・整理整頓・ハウスクリーニング
【費用】30万~40万円
●小さな片づけは事前の作業で費用を節約
・Before
親が入院して空いた部屋を自力で片づけようとしたが、ものが多く、大型家具は手に負えなかったため業者に依頼。
・After
不用品の仕分けや可燃ごみの処分は自力で。大型家具や家電、不用な食器等の撤去作業のみを依頼したため短時間・低コストで完了。
間取り:2DK
作業時間:1日
作業人数:5名
作業内容:不用品の仕分け・不用品の撤去
【費用】15万円
片づけと同時に買い取りしてもらえて費用も節約
買い取りに強い片づけ業者なら、不用品の査定と片づけが同時に解決。買い取りが成立したものは捨てずに売ることができる。ものを捨てることに抵抗が強い親世代も「だれかの役に立つなら」と、手放すのを納得しやすい。
「売れるものを捨ててしまわないよう、仕分けの段階から依頼するのがいいでしょう。意外なものに高値がつくこともあるので、売れるものはないと思っても見てもらうのがオススメ」(小野さん)。
片づけにかかる費用から買い取り料が差し引かれるため、支払い金額が減るのがうれしい。