眼鏡スタイリストが伝授!顔の第一印象を左右する老眼鏡、正しい選び方
「これからメガネを、特に老眼鏡を作ろうと思っている方は、しっかりフィッティングができ確かな技術を持ったかかりつけ店を見つけるのがおすすめ」と、眼鏡スタイリストの藤(とう)裕美さん。そう言われてもどうしたら…? そこで、お店の探し方、正しいフィッティング方法を藤さんに教わった。
印象だけでなく美容にも直結する
メガネは健康面のほか、美容や印象などにも影響する。
「合わないメガネをしていると目を細めたり、しかめっ面をするようになり、眉間にしわが寄ったり、近くを見るために細めた目の下にたるみができたりします。さらに、眼精疲労で血液やリンパの流れが滞って頭皮が硬くなり、抜け毛や薄毛のリスクも出てきます」(眼科医・梶田雅義さん)
たかがメガネと侮(あなど)っていると、だんだん老け顔になる可能性もあるので注意したい。
しっかりフィッティングできる店を探す
「メガネは視力矯正のためにレンズのパフォーマンスを引き出す医療器具であり、顔の真ん中でその人の印象を決める“自己演出アイテム”です。だからこそ、品ぞろえが豊富で、自分と感性が合う信頼できる店員がいる店を選ぶこと。正しいフィッティングができるお店を探すことが、老眼用の累進レンズメガネを作る上では非常に重要です」(眼鏡スタイリスト・藤(とう)裕美さん・以下同)
現在は、【1】低価格店、【2】量販店(チェーン店)、【3】セレクト店、【4】町の個人眼鏡店など、タイプの違う眼鏡店があり、予算や好みで店選びが可能だ。
「ただ、老眼との長いつきあいを考えると、フレームとレンズをセット販売する格安店より、長く使えるフレームをしっかりフィッティングできる確かな技術を持ち、老眼の進行具合に応じてレンズを替えていける“かかりつけ店”を見つけるのがおすすめです。
『今日は見るだけでもいいですか?』と声をかけ、いろんな店に飛び込み、雰囲気や品ぞろえを楽しみながら、おすすめや気になるメガネを積極的に試着してみましょう」。
フィッティングのポイント
メガネ選びはサイズ選びが重要。レンズの横幅のほぼ中央に黒目がくるのがメガネのかけ方の基本だ。
「鼻の高さや耳の位置の違いも調整しながらフィッティングできるかどうかは、フレームや店の技量次第。レンズの天地幅が狭いタイプは、レンズ中央に黒目がくるのが理想です。天地幅が広めのタイプは、中心からやや上に黒目がくると見映えも見え方もよくなります」
見映え、見え方のよいフレームを選ぶフィッティングのコツ
●レンズの天地幅が狭いタイプの場合
・理想:レンズ中央に黒目がくる
●レンズの天地幅が広めのタイプの場合
・理想:中央からやや上に黒目がくる
フィッティングのカギを握る鼻パッド(鼻盛り)
セルフレームでは鼻パッドがあるものと、はじめからついておらず、つけられない場合がある。
教えてくれた人
眼鏡スタイリスト/藤裕美さん
10年間、メガネのセレクトショップで勤務後ドイツに渡り、メガネブランド『FROST』で1年間働く。2019年から東京・桜新町に自身の眼鏡店『tö』を営業中。
梶田雅義さん/眼科医
東京・芝浦の『梶田眼科』院長。「目の調節機能(ピント合わせ)の適切な補助は自律神経を安定させる」という独自の考えから、遠近両用レンズを使った調節機能の補助を軸とした治療を行う。
取材・文/北武司 イラスト/尾代ゆうこ
※女性セブン2021年8月12日
https://josei7.com/
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