この漢字の読み方は?「うま」ではありませんよ!不思議な漢字クイズ3選
2136字ある常用漢字のほかに、思わず二度見してしまうような不思議な漢字があることを知っているだろうか?豊かで奥深い歴史と文化から生まれた漢字たち。さて、あなたはいくつ読むことができますか?漢字に詳しい専門家に解説してもらった。
1本多い?「ひゃく」ではありません
紹介する3つの漢字は、いまは使われていないが、かつては立派に通用した漢字だ。読み方はわかるだろうか?
音読みは「シュウ」で、意味は「かしら」。
「首」の古字で、人の頭部をかたどった象形文字。上部の「ソ」の部分は髪の毛を表すが、それが省かれ、この字になった。「百」とは無関係。
「空」に似ていても「そら」ではありません
音読みは「ソク」。土で穴を塞(ふさ)ぐという意味の「塞」という字の古字。「穴+土」で形成されている。
「馬」に似てるが微妙に違う…読み方は?
「馬」と「一」から成る会意字。音読みは「ケン」。「一」は年齢を表し、1才の馬を意味する。「馬」と数字を組み合わせた文字はほかにもあり、馬へん+參で「驂(3頭立ての馬の意)」、馬へん+四で「駟(4頭立ての馬の意)」といった文字もある。
→この漢字なんて読む?「たま」ではありません|不思議な漢字クイズ3選
漢字の作られ方
漢字の作られ方(造字法)は、次の4つに分類される。
1.象形文字…物の形をかたどって(まねて)作った文字。山、川、木など。
2.指事文字…点や線を使って事柄を表したり、象形文字にしるしをつけたりして作った文字。上、下、本など。
3.会意文字…象形文字や指事文字を組み合わせて作った文字。森、鳴、信など。
4.形声文字…発音を表す「音符」と意味を表す「意符」を組み合わせて作った文字。文字数がいちばん多く、漢字の80%以上は形声文字だとされる。江、河、材、和など。
教えてくれた人
大修館書店・池田菜穂子さん/『ながめて楽しい 漢字5万字』の担当編集者
監修・漢字解説
笹原宏之さん/早稲田大学社会科学総合学術院教授。文化庁文化審議会国語分科会で常用漢字の選定・改定作業に携わる。『日本の漢字』(岩波新書)、『謎の漢字-由来と変遷を調べてみれば』(中公新書)、『漢字は生きている クイズ120問』(東京新聞)など著書多数。
取材・文/藤岡加奈子 写真/GettyImages
※女性セブン2021年4月15日号
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