ぐっすり眠れる不思議なぬり絵って?ぬり絵と睡眠の関係を専門家が解説!【ぬり絵シートがプリントできます!】
今、“大人のぬり絵”に再び注目が集まっている。コロナ禍のストレスや運動不足ですっきり眠れないという人が増える中、『ぐっすり眠れる不思議なぬり絵』が反響を呼んでいる。そこで監修を手がけた睡眠コンサルタントの友野なおさんに、ぬり絵と睡眠の関係について教えてもらった。
シニアの睡眠に…ぬり絵がおすすめ
「年齢を重ねると眠りの質は変化します」と語るのは、睡眠コンサルタントとして活躍する友野なおさんだ。
「ぐっすり眠りたい、眠りの質を高めたいという人には、“スリープセレモニー(入眠儀式)”をおすすめしています。
スリープセレモニーとは、寝る前に好きな音楽を聴く、肌触りのいいパジャマを着る、心地よいストレッチをするなど、寝る前に決まった行動をすることで眠りの準備をすること。“ぬり絵”もそのひとつ。色を塗る単調な作業を繰り返すことで脳への刺激を少なくしてリラックスでき、『キレイに塗れた』『今日はここまで塗れた』という小さな達成感や喜びを感じ、穏やかな眠りへと誘います」
・よい眠りに”ぬり絵”がいい理由
1.色を塗る単調な作業で脳がリラックスして眠りモードへ
2.達成感や満足感で気持ちが満たされ穏やかな眠りへ
ここでは、『ぐっすり眠れる不思議なぬり絵』シリーズの中から2枚のぬり絵作品を紹介する。
コロナ禍で睡眠に悩む人が増えている…
「リモートワークによる運動量の減少や生活リズムの変化、ストレスや不安などから、睡眠に影響が出る人が多いと考えられます」(友野さん、以下同)
実際、睡眠に関するサービスを提供するヒュプノスの調査「コロナが睡眠に及ぼした影響アンケート結果」※によると、
コロナ後の睡眠時間が短くなった人は23%、長くなった人が22%で、約5割の人がコロナ後に睡眠時間に変化を感じている。また、約3割の人が、コロナ後に睡眠の質が下がったと答えている。
※出典/ヒュプノスが実施した『コロナが睡眠に及ぼした影響アンケート』より(10~70代の955名へのアンケート)
https://min-katsu.com/sleep/17627/
「高齢になるほど、深く眠れない、熟睡感が得られにくい、夜中に起きてしまうなど睡眠の悩みを抱えて人もいらっしゃいます」
友野さんによると、シニアの睡眠の質を高める対処法は3つ。
1.ウオーキングなどをして昼間の運動量を増やす
2.昼寝をするなら15時までに30分以内
3.眠れないことを過度に心配しない
「年を取れば若いときのようにたくさん眠れないのは自然なこと。眠れないからと過度に心配しすぎないことも大切です。
よい眠りのためには、眠る前にぬり絵をすることで考えごとやストレスと距離を置いてみましょう」
→快眠!シニアのマットレス選び3つの条件|体圧分散、高反発、あと1つは?【睡眠コンサルタント監修】
寝る前にぬり絵をした人の声は?
「2015年ごろから大人が楽しめる“ぬり絵”が注目されはじめましたが、友野さんが提唱されている“スリープセレモニー”に、ぬり絵は当てはまると考えました。毎日決まった行動をすることで『これをすれば眠れる』というおまじないにもなります」
こう話すのは、『ぐっすり眠れる不思議なぬり絵』の編集を手がけた出版社、西東社の小林陽一さんだ。
実際にぬり絵をした愛用者の声には、
『寝る前にその日にあった嫌なことを考えてしまい、眠れなくなることがあるのですが、ぬり絵を寝る前のルーティンにしたことで、現実を忘れ、自然に眠くなり、ぐっすり眠ることができました』
『眠りが浅く、夜中に何度も目が覚めてしまうことがあったのですが、ぬり絵をすることでなんとなく熟睡できるようになりました』
『寝る前のSNSチェックをやめるきっかけになった』
といった声が寄せられているそうだ。
現在シリーズ10万部を突破しているこのぬり絵は、さまざまなモチーフの美しいぬり絵が掲載され、各ぬり絵は1枚ずつ切り取れるようになっている。それぞれに絵に隠された眠れるしかけや、ぐっすり眠るためのアドバイスも。
お休み前のぬり絵の効果的なやり方は?
「赤や黒といった強い色よりは、ピンクや黄色、オレンジ、薄いブルーなど、パステル系のカラーのほうが心が落ち着き、よい眠りを誘うと思います。また、お休み前に、ぬり絵をするときは、以下のことを心がけると、さらにぐっすり眠る準備につながります」と、友野さん。
・寝室以外の場所で行う
・手元だけ明るくして行う
・温かくして行う
・楽しみながら行う
・スマホは離れた場所に
・眠くなったらやめる
2021年は眠る前の新習慣”ぬり絵”で心を落ち着かせ、質のよい眠りを――。
【データ】
『ぐっすり眠れる不思議なぬり絵』
販売元:西東社 1210円~
監修:睡眠コンサルタント・友野なお
教えてくれた人
睡眠コンサルタント 友野なおさん
睡眠コンサルタント。睡眠の改善より、15㎏のダイエットと重度のパニック障害を克服した経験から、睡眠を専門的に研究するように。企業のコンサルのほか執筆やメディア出演も多数。ブログでは、質の良い睡眠や気持ちのいい目覚めについてのヒントを数多く掲載。公式サイト http://tomononao.com/
構成・文/介護ポストセブン編集部
●ぐっすり眠れるおすすめ”抱き枕”13選|選び方やメリットを睡眠のプロが解説