有料老人ホームとサ高住の両方のメリットを兼ね備えた終の棲家<前編>
医療・介護のサービスを選択できることも、いいとこ取りの1つだ。月2回の往診を別途契約することも、近所やもともとのかかりつけの医師のところに通って診てもらうこともできる。日々の健康管理の手段も自分で選べるのだ。とはいえ、心身の状態に最適な医療機関を選ぶのは、特に他の地域から入居してきた場合は難しい面もある。そういった時には、抱えている疾患に合わせて最適な医療機関も提案してくれるので安心だ。
「介護と看護はこちらでご用意がありますが、福祉用具や外部のデイサービスを利用したいという希望を叶えることもできます。そういったことも入居時の事前面談でご状況を確認します。リハビリをする際に来てもらうのか、自分が行ってリハビリをしたいのか。そういったことも提案しながらご相談にのっています」
リハビリは毎日の体操などが用意されているが、他に訪問リハビリやマッサージを利用したい場合には別途契約をすれば利用できる。一人ひとりの状態に合わせた最適なサービスを組み合わせることができるため、費用面でも無駄がない。
「お客さまの立場に立って、こちらでどういう生活をしていきたいのかということをご家族ともしっかり話し合います。一方的に提供するのではなく、一緒に必要なサービスを考えて決めていき、生活を支援していくところがポイントだと思っています。
ケアマネジャーが常駐しているので、ベッドや車椅子など介護用品の選定、購入のお力にもなれます。お部屋はバリアフリーになっていますが、手すりの設置の相談や入浴の回数など、日常生活における相談は全般的にお受けしていますよ」
アミカの郷亀有は、有料老人ホームとサ高住のそれぞれの利点をバランスよく取り入れていると感じた。そしてそのために、職員の確保や教育など目に見えない努力を積み重ねてきている。
2008年に千葉県から始まったHCMの施設介護事業は東京、神奈川、埼玉に広がり、2018年4月現在、計9か所となっている。また、「あかるく・みぢかな・かいご」の頭文字を取った「アミカ」は在宅介護事業も全国で展開している。有料老人ホームかサ高住かで悩んでいる方はぜひ一度、見学に訪れてみてはいかがだろうか。
撮影/津野貴生
【データ】
施設名:アミカの郷亀有
公式WEBサイト:http://www.amica.jp/kameari/
所在地:東京都足立区佐野1-9-3
最寄駅:JR亀有駅からバス6分、徒歩2分
類型:サービス付き高齢者向け住宅
運営主体:株式会社HCM(ALSOKグループ)
敷地面積:1121.53平方メートル
延床面積:1611.63平方メートル
室数:45室
入居要件:自立・要支援・要介護
構造:鉄骨造地上3階建
開設年月日:2016年11月1日
料金:
・入居時の費用/敷金31万8000円
・月額費用/17万2800円
月額費用内訳は、家賃(非課税)7万9500円、管理費(非課税)3万6900円、基本サービス費(税抜)7500円、食費(税抜)4万8900円(1日1630円・1か月30日として算出)
※「自立」の場合、別途生活サポート費として月6万円(税抜)
※各室および館内共用部(食堂・浴室・脱衣・トイレ・エレベーターなど)の水光熱費月1万5000円(税抜)
※施設のご選択の際には、できるだけ事前に施設を見学し、担当者から直接お話を聞くなどなさったうえ、あくまでご自身の判断でお選びください。
【このシリーズのバックナンバー】
●入居後は元気になる「高齢者向けのシェアハウス」的サ高住<前編>
●入居後は元気になる「高齢者向けのシェアハウス」的サ高住<後編>
●普通のこと普通にできる住まいを目指す介護付有料老人ホーム<前編>