有料老人ホームとサ高住の両方のメリットを兼ね備えた終の棲家<前編>
アミカの郷亀有
ALSOKグループの「株式会社HCM」が運営する「アミカの郷亀有」は「最初から最期まで寄り添う介護」をコンセプトとして掲げている。ここはサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)として登録をしているが、有料老人ホームと同等の医療・介護体制を整えていて、いわばそれぞれのいいとこ取りを実現した施設といっていいだろう。
「医療と介護に重点を置いており、介護付き有料老人ホームなどの特定施設と同じ水準の介護を提供しています。職員体制も3:1以上です」(アミカの郷亀有施設長の鈴木辰規さん。以下「」は同)
こちらには日中の時間帯に看護師が常駐しているため、医療依存度が高くなっても入居することができる。自宅での生活が難しくなったり、家族の介護負担が大きくなった方だけでなく、入院中に自宅に戻るのが難しいと判断された方、他施設で状態が悪化して引っ越しを余儀なくされた方も入居可能だ。自立から要介護5の方まで入居できるが、夜間でも対応可能な医療処置などについても相談・確認してみてほしい。
訪問介護施設併設で入居者の状態を常に確認
「入院中に介護度が重くなってしまった方で、こちらに来てから改善する方もいらっしゃいます。自分で身の回りのことが少しずつできるようになり、車椅子から歩けるようになった方もいらっしゃいますよ」
看護師が日中常駐できるのは、訪問看護施設が併設されているからだ。また、看護師が1週間に1回、入居者の状況に応じて病状の管理や日常のリハビリをすることが原則になっている。看護師に看てもらっていることによる安心感は家族にとっても大きい。さらにここでは、看取りも行っている。
「服薬と排泄の介助をして、清潔の保持をすることでも状態は向上していきます。そして、その後に歩行などの活動量をいかに増やしていくのかが重要です。居室から食堂までの距離を歩くだけでも、自宅でずっと座っているのとは運動量が変わってきます。日常的に運動量を増やしていくと、筋力の向上につながっていきますよ」