頭痛や老け顔の予防にも!すぐできる頭のコリをほぐす簡単セルフマッサージ法
一向に収まる気配のない新型コロナウイルスの蔓延…。先が見えない不安や閉塞感に、心も体も頭も疲れがたまる一方。特にスマホやパソコンを頻繁に使うオンライン化による頭痛に悩まされる人も少なくない。頭のコリをほぐす方法を専門家が指南!
頭部のツボを刺激することで全身にいい影響
「体と同じで頭も疲れてくるとむくんだり、こったりしやすくなる」
と話すのは、深頭筋ヘッドセラピストの山本幸恵さん。
「むくみやコリは血流が悪くなって筋肉が縮こまることで起こります。体はストレッチなどで筋肉を伸ばせば改善できますが、頭部はストレッチができない。そこで効果的なのがヘッドマッサージです」(山本さん・以下同)
頭部には多くのツボがあり、そこを刺激することで全身にいい影響を及ぼす。特に、ヘッドマッサージは眼精疲労に効果があり、在宅ワークでパソコンなどの画面を見る機会が多い人に有効だ。
「最近は、マスクのせいで大きな口を開けて会話をすことが少なくなり、頰筋や口輪筋が衰えて、ほうれい線が目立つという人が増えています。それらの悩みもヘッドマッサージで解消できるとともに、コリやむくみをとって頭の血流をよくすることで気分がスッキリして、リフレッシュ効果もあります」
自宅で手軽にできるセルフヘッドマッサージで頭のコリもとっておこう。
まず頭部の筋の位置を理解しよう
【1】帽状腱膜(ぼうじょうけんまく)
頭頂部を覆っている組織が、帽状腱膜。考えごとの多い人がこりやすく、額にたるみをつくる原因に。
【2】前頭筋
おでこにある表情筋の1つ。筋力の低下や悩みごとが多いときに硬くなりがちで、目のまわりのたるみやおでこの横じわの原因に。
【3】側頭筋
ものを噛むときに使う筋肉。ストレスが多く、常に何かに耐えてがまんしている人ほどこり固まってしまう。
【4】後頭筋
首や背中とつながりのある筋肉。目の酷使や自律神経の乱れによってこの筋肉が硬くなり、首のコリや肩コリ、頭痛などを引き起こす。
→骨密度低下が“老け顔”の原因!?しわ・たるみを招くのは頭蓋骨の急劣化だった
どこでもできるお手軽頭皮マッサージのやり方
場所を問わず簡単にできる頭皮マッサージでほうれい線の予防&気分リフレッシュ!
【1】左右の耳を囲むようにして指の腹を頭皮に当てる。爪を立てないよう注意しよう。
【2】側頭部から頭頂部へ、地肌を持ち上げるように、ゆっくり指を滑らせる。
【3】頭頂部では左右の指を交差させ、髪の根元を両手で掴んで頭皮を持ち上げる。
【4】髪を掴んだまま、口を「お」という形にして5秒キープ。これを繰り返す。
毎日の入浴時の日課にしたい!シャワー・ヘッドマッサージ
お風呂で手軽にできるシャワー・ヘッドマッサージは、リラックス効果抜群。さっそく試してみよう。
頭皮を動かして頭頂部を刺激
【1】頭頂部の中央にある「百会(ひゃくえ)」のツボを水圧強めのシャワーを当てて数十秒間刺激しながら、ゆっくり呼吸。
【2】両手のすべての指で頭をしっかり掴み、地肌をグッと中央に寄せて、そのまま3秒キープして離す。この「寄せて、キープして、離す」を10回行う。
側頭筋を指でマッサージ
【3】左右の耳のすぐ上に4本指を当て、左右の側頭部の地肌を前後にマッサージするように5回小刻みに動かす。
【4】【3】の位置を起点として、頭頂部までを5段階に分けてさらにほぐす。側頭筋をほぐすことで気になるほうれい線やたるみの改善にも期待大。
後頭筋をしっかりほぐす
【5】左右の耳の後ろに4本指を当て、上の【3】と同様に、地肌を指で上下に小刻みに5回動かす。
【6】【5】の位置を起点として後頭部中央に向かって3段階でほぐしていく。後頭部から首すじにある後頭筋をしっかりほぐして、首のコリや肩コリを改善しよう。
親指でツボを強めに押す
【7】耳の後ろの髪の生え際に近い「天柱(てんちゅう)」など、目のツボを中心に刺激する。5本の指で頭蓋骨をしっかり掴み、親指だけポイントを押さえて動かしていく。押さえるのは耳の裏側にある骨の突起から、中央に向かって平行に5か所。親指は少し強めに押すのがコツ。
教えてくれた人
ヘッドスパ美容施術家・山本幸恵さん/美容師やヘッドスパサロン経営者を経て、独自に開発した深頭筋マッサージ(R)や顔筋矯正マッサージが多くのメディアに注目され、これまでに3万人を超える施術を担当。YouTube『山本幸恵の深頭筋研究室』で、セルフヘッドマッサージ方法などを配信中。
取材・文/北武司 イラスト/坂木浩子(ぽるか)
※女性セブン2020年12月10日号
https://josei7.com/
●激痛が起こる片頭痛・群発頭痛など一次性頭痛の特徴 鎮痛剤の乱用で慢性化も