痛みやコリ、身体の不調に!話題の“イラストを見るだけ”改善法
自分の骨格や筋肉がどのように動いているのか、普段、想像することはあまりないもの。でも、間違ったイメージで体を動かしていると、体に余計な負担がかかってしまい、痛みやコリの原因になることも。
「体を動かす時に、実際に動く場所と、皆さんがイメージしている場所が、ちょっとずつ違うんです。間違ったイメージで体を動かしていると、運動能力が制限され、体に余計な負担がかかってしまいます。それが痛みやコリの原因になっているかもしれません」
そう話すのは、『一義流気功治療院』院長の小池義孝さん。
小池さんは、体の不調を改善する方法を独自で研究し、『見るだけで体が変わる魔法のイラスト──健康になる! 運動能力が上がる!』(自由国民社)を出版。60万部を突破した『ねこ背は治る!』シリーズに続き、同書も話題を呼んでいる。
画期的なのはイラストを“見るだけ”で動かすべき正しい位置がわかることだ。
「例えば、足の付け根はどこかわかりますか? 太ももの付け根と思っている人が多いのですが、足は、みぞおちの下あたりから始まっている“大腰筋”が動かしています。つまり、大腰筋が足の付け根ということです。ここを意識して歩くだけで歩幅が広くなり、背中が自然と伸びて姿勢が整います。筋肉がほぐれて骨盤の歪みが取れ、体幹が鍛えられるのでお腹もスッキリ。血行もよくなり、腰痛などにも効果的です」(小池さん)
さあ、イラストを“見るだけ”で、あなたの体が一瞬で変わる、動かし方を教えます!
* * *
大腰筋ウオーキングで歩こう!
歩幅が大きくなるので、歩くスピードも速くなり、エクササイズにも最適! みぞおちの下から大きく動かすイメージで歩くのがポイント。
「血行がよくなり、コリが軽減されて、腰痛の改善にも効果的。高齢者の転倒防止にもオススメです。姿勢がよくなると気分も前向きになりますよ」(小池さん・以下同)。
【大腰筋ウオーキングのメリット】
□骨盤の歪みが正しく整う
□お腹まわりがスッキリする
□姿勢がよくなる
□腰痛の改善
□血行がよくなる
□気持ちが前向きになる
基本動作は5つだけ! 以下のQ&Aを参考に、動かすべき正しい位置を覚えよう。
Q:歩く時、足はどこから動かしていますか?
A:足は、大腰筋から動かすのが正解!
足は太ももの付け根ではなく、みぞおちの下辺りにある大腰筋から動いている。
【POINT】大腰筋を意識して歩くと、骨盤の歪みが改善!
足を動かす筋肉は大腰筋から始まっているため、ここが足の付け根だと意識して歩くことが大切。「大腰筋は下図のようにみぞおちの下辺りから始まっており、インナーマッスルの代表的な存在です。ここを意識して歩くと腹筋が鍛えられ、体幹が整います。筋肉がほぐれるので、骨盤の歪みも改善しますよ」
Q:前かがみになる時、どこを動かしている?
A:曲げているのは背中ではなく股関節
物を拾う時など、背中を前に倒して曲げるイメージがあるが、実際は股関節が動いている。
【POINT】股関節から曲げると、ラクに深く曲がる
股関節を意識するとスムーズに深く体を曲げることができる。「背中や腰にかかる負担も少なくなります。お辞儀をする時も股関節から曲げるように意識すると、美しい動作に見えますよ」
Q:腕はどこから動かしていますか?
A:腕の付け根は肩甲骨だった!
腕の付け根は肩だと思っている人が多い。そのため、多くの人は肩関節から腕を動かし、負担をかけていることも。
【POINT】肩甲骨から動かすと、よりパワーを発揮できる
下図のように、腕は肩甲骨と連動している。肩甲骨は動く範囲が広く、上下左右に大きく動く。「肩関節ではなく、肩甲骨が腕の付け根と意識すると、腕をダイナミックに動かせ、力も入りやすくなります」
図のように、腕は肩甲骨と連動している。肩甲骨は動く範囲が広く、上下左右に大きく動く。「肩関節ではなく、肩甲骨が腕の付け根と意識すると、腕をダイナミックに動かせ、力も入りやすくなります」
Q:息はどのくらい吸えますか?
A:実際の肺の大きさを想像すると深い呼吸に
肺の大きさは普段あまり意識しないが、実際の肺は大きい。空気を満タンにしようと意識するだけで、深い呼吸ができる。
【POINT】大きな肺をイメージすると、風船のように肺が膨らむ
「大きな肺がいっぱいになるよう意識して空気を吸い込むと、自然と深い呼吸になり、胸、背中、鎖骨の上まで、風船のように体が大きく膨らみます。呼吸が深くなるので、体温が上がったり、肩や背中の痛みが取れたりした人もいますよ」
上図のように、肺は肋骨いっぱいに広がっており、鎖骨を越え、背中にも近接するとても大きい臓器だ。
Q:首はどこから動かしますか?
A:首の筋肉は背中の上部から始まっている
首の付け根は図のように両肩の中央だとイメージしがち。だが、実際は、もっと下の背中の上部から始まっている。
【POINT】首がスムーズに動くと、肩コリや痛みも改善
「首の付け根はもっと上だと思いがちなので、筋肉の途中から動かそうとして無理な力がかかってしまい、その結果、コリや痛みの原因になることもあります。首の筋肉は、肩よりも下だと意識すると、首がスムーズに、ラクに動くようになります」。
首の付け根は上図のように背中の上部にある。
知ってますか?あごは下しか動かない!
あごの動きに関しても、間違ったイメージで動かしている人が多いと小池さんは話す。
「顎関節は、下あごを下げることしかできず、上あごを上げる機能はありません。でも、図のようにあごは上下に動くと思っている人も多いのです。それで、動かない上あごを無意識に動かそうとして、それが顎関節症などの原因になることも。あごは、下にしか動かないとわかれば、効率よく動かすことができて負担も軽減。滑舌や声量の改善にも繋がります」
イラスト/あきばさやか
※女性セブン2018年3月15日号
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