天災への備え、本当にに必要な「ストック」リスト【3.11を忘れない】
東日本大震災を振り返ると電気の復旧までに約3日、水道が約7日、そしてガスが30日ほどだった。
在宅避難の場合、基本的に公的救援はあてにしないほうが無難。以下のストックリストは、「あなぶきハウジングサービス」の防災備蓄倉庫を参考に女性セブン編集部で選定。これをベースに家族に合ったアイテムをプラスして揃えておこう。
缶詰・おいしい防災食・自然解凍OKの冷凍食品
「熊本で支援作業中に食べた、みかんだったかな、フルーツ缶詰が泣きたくなるほど胸にしみたんです。甘ったるいシロップもむちゃくちゃおいしかった。フルーツ缶はかなりおすすめです」(あなぶきハウジングサービス HG経営本部 あなぶきPMアカデミー館長・藤原剛志さん)
レトルトや保存食系はちょっと奮発していいものを用意しておこう。食品は食べながら補充するのを基本に。
食品加熱パック・カセットコンロ&カセットボンベ
ガス復旧までの間、調理道具の核となるのがカセットコンロ。カセットボンベはなるべく多めにストックを。また、「ホットイート1」は、袋に加熱パックと缶詰やレトルト食品などを一緒に入れると、発熱してすぐに温まるスグレモノ。
非常時用トイレ袋
水道が止まっていちばん困るのはトイレ。マンションの排水管は上階から下階につながっているため、用を足して汲み水などで流すと、排水管の破損や漏水といった二次災害の原因にも。トイレ回数は1日1人当たり6回使用すると想定して、7日分を備蓄しておこう。
給水時に便利なポリケース
「熊本地震の際、給水車が来たものの、水を入れる容器がなくて困った人が続出しました。使わないときは畳んでおける取っ手付きのポリタンクを2~3つ用意しておくと便利です。キャンプやバーベキューなど、夏のレジャーでも活躍しますよ」(藤原さん)
おしゃれで賢い“持ち運べる電気”
重さ5.3kg。充電式リチウム電池搭載の蓄電機で、自宅のコンセントや車のアクセサリーソケットから充電可能。USB2口、交流コンセント2口に対応し、スマホ、パソコン、ミニコンポ、扇風機…と、合計500Wまで使用可能。スッキリかわいいデザインで、玄関先で“魅せる”充電がおすすめ。
LED充電式ライト・安全靴・南京錠
非常時には建築現場などで使われる鉄板入りで防油・防水の安全靴が最適。5000円程度で意外とかっこよく、普段使いにも◎。
充電式の強力なLEDライトが1機あると便利。南京錠とチェーンは玄関ドアが閉まらなくなった時の防犯用に。
液体歯磨き・大判ウエットティッシュ
水道が復旧し、洗面所で水が流せるようになるまでは、液体歯磨きでうがい磨きを。子供が使う場合は、刺激の少ないものを。お風呂代わりには大判ウエットティッシュ。1枚で大きくしっかり拭けるから無駄もない。
* * *
備蓄品の場所を決めておこう
在宅避難の場合、持ち出す必要がないため、取り出しやすいところに飲料水や食料を収納しておく。飲みながら、食べながら補充するのがコツ。安全靴、あるいは、ブーツや長靴は玄関に置くか、すぐに取り出して履けるところにキープ。
「半年に1度ほど、ゲーム感覚で電気・水道・ガスを使わずに、備蓄品のみで行う“自宅サバイバルキャンプごっこ”をおすすめします。非常食や缶詰も試食できますし、非常用トイレなどは1度使っておくと、いざという時に戸惑いがありません」(藤原さん)
※女性セブン2018年3月22日号
【関連記事】
●地震が発生したら… 経過時間ごと「やること」リスト【3.11を忘れない】