SNSで話題の再生野菜「リボベジ」って?簡単で楽しい栽培のコツを写真で解説
いまインスタなどSNSで話題の「リボベジ」(リボーンベジタブル、再生野菜)。キッチンで野菜を育てるリボベジにおすすめの野菜や上手な育て方を、ガーデニング・カウンセラーの岡井路子さんが指南。ぐんぐん育つポイントを写真付きで解説する。
リボベジとは? 野菜の切れ端や根を育て、再び収穫すること
おうち時間が増えたことで、密かなブームとなっている“リボべジ”。普段は捨ててしまう野菜の切れ端や根を育て、再び収穫するリボーンベジタブル(再生野菜)の略で、経済的にもやさしく目にも楽しい栽培方法だ。ポイントを押さえれば誰でも簡単にできるので、この機会に是非。すでに始めている方にも、栽培のコツをお伝えする。
リボベジの魅力とおすすめ野菜
・手軽で簡単!普段捨ててしまう野菜の切れ端でできる
・経済的!豆苗など1株で3回収穫もできる野菜も
・楽しい&おしゃれ! インテリアとしても素敵
育てやすいおすすめ野菜6選
・豆苗
・小ねぎ
・三つ葉
・ミント
・クレソン
・アボカド
以下で6種類の野菜の育て方を写真付きで解説。それぞれ上手な育て方のポイントを、ガーデニング・カウンセラー岡井路子さん(以下同)に伝授いだたいた。
【豆苗】安くて育てやすく収穫は1株で3回も!
【1】豆苗の根元の上をカットする
根元の上をはさみで切りそろえる。根の部分はそのままでOK。
【2】水を与える
水の量や成長をよく観察できる透明の容器に豆苗を入れて、根の部分がひたひたになるくらい水を入れる。直射日光は避け、明るい窓辺やベランダの軒下などに置く。常に根の部分が水につかった状態になるよう、水やりをする。特に夏は水の減りが早いので気を配る。
【3】3日後には芽が伸びる
芽が伸びてくる。真夏は容器内の水温が上がり、豆が腐ったり、カビが生えるなどのトラブルが発生するので、こまめに様子を見る。水が汚れていたら、全部入れ替える。
【4】始めてから6~7日後に収穫
芽が充分に伸びたら収穫する。再び育てて収穫したい場合は、脇芽よりも上の部分をカットする。ポイントを押さえて上手に育てれば、3回は収穫可能。
★豆苗を上手に育てるには?
【小ねぎ】ずっと収穫可能、収穫後に冷凍すれば保存も
【1】根より5~7cm上でカットする
透明の容器に入れて、根がつかるくらいに水を張る。置く場所は、直射日光を避けた明るい窓辺やベランダの軒下などへ。真夏は水がにごりやすいので、水替えは毎日行う。
水耕栽培を続けてもよいが、植えかえることで何度も栽培できる。鉢は小さめのを用意し、土は肥料の入った元肥入りの野菜用培養土を選ぶとよい。植えつけたら手で土をならして株元を軽く押さえ、鉢の下から水が流れ出るまでたっぷりと水を注ぐ。
【3】7~10日後に収穫
土の表面が乾いたら、たっぷり水やりをして育てる。ねぎの青い部分が伸びたら、はさみで1と同じ場所で切って収穫する。切ったねぎはすぐ使わなくても刻んで食品保存袋に入れて、冷凍しておけば新鮮なまま保存できるので、いつでも料理に使えて重宝する。
★小ねぎを上手に育てるには?
【三つ葉】和食の飾りやアクセントに!
【1】水につける
根より約5cm上でカットしたら、透明の容器に入れて、根がつかるくらいに水を注ぐ。直射日光は避け、明るい窓辺やベランダの軒下などに置く。
【2】3日後には葉が出る
根の部分が常に水につかるように水やりをし、水が汚れていたら入れ替える。茎が伸びて、新しい葉が出てくる。
【3】1週間後には土に植えかえる
葉と茎が充分に成長したら、小さめの鉢に野菜用培養土を入れて植えつけ、鉢の下から水が流れ出るまでたっぷりと水を注ぐ。
【4】2~3週間後には収穫
土の表面が乾いたら、水やりをする。葉と茎が伸びてきたら、茎を少し残すようにして収穫する。
★三つ葉を上手に育てるには?
【ミント】清涼感ある香りで暑さも吹き飛ぶ!
【1】水につける
茎つきのミントを透明の容器に入れて、茎部分がつかるように水を注ぐ。直射日光は避け、明るい窓辺やベランダの軒下などに置く。
【2】3~7日後、根が出る
水を減った分こまめに足しながら、根が伸びてくるまで待つ。
【3】1週間後には土に植えかえる
充分に根が伸びたら、鉢に培養土を入れて植えつけ、鉢の下から水が流れ出るまでたっぷりと水を注ぐ。
【4】収穫
土の表面が乾いたら、水やりをする。充分に育ったら収穫する。
★ミントを上手に育てるには?
上部の葉を摘み取ることで脇芽が出て葉数も増え、丈夫に大きく育つ。ためらわず、どんどん摘み取って。
【クレソン】茎を切るとすぐに成長!
【1】水につける
クレソンの茎部分を透明の容器に入れて、茎部分がつかるように水を注ぐ。根元は切っても切らなくてもOK。直射日光は避け、明るい窓辺やベランダの軒下などに置く。
【2】4日後には根が出る
水をこまめに足しながら、茎から根が出てくるまで待つ。
【3】土に植えかえる
充分に根が出たら、鉢に培養土を入れて植えつけ、鉢の下から水が流れ出るまでたっぷりと水を注ぐ。土の表面が乾いたら水やりをする。伸びたら茎を切って収穫する。
★クレソンを上手に育てるには?
土に植えかえた後の水やりは、毎日ではなく表面が乾いてから!
【アボカド】10年育てれば実の収穫も!
【1】種を水につける
種をきれいに洗い、上下(とがっている方が上)を見極めて真ん中よりやや上に、つまようじを3本挿す。透明のカップに入れて、種のおしりがつかるくらいに水を注ぐ。直射日光は避け、明るい窓辺やベランダの軒下などに置く。
【2】1か月後根が出始め、40日後に芽が出る
種のおしりが常に水につかるよう、こまめに水をやる。根が生え、芽が出るまで焦らずじっくり育てる。
【3】鉢に植えかえてから1か月後、葉をつける
根が生えて、芽が少し出たら、鉢に植えかえる。鉢に、培養土を入れ、根が折れないように注意して植える。種の上部には土をかぶせなくてよい。明るい日陰に置き、水やりをして育てる。10年ほど育て続けると、アボカドの実がなることもある。
★アボカドを上手に育てるには?
※成長過程の日数は目安です。育てる環境によって若干の差が出ます。
教えてくれた人
岡井路子さん/ガーデニング・カウンセラー。主婦の視点から暮らしの中で無理なく楽しめるおしゃれなガーデニングを提案。テレビや雑誌などメディアで幅広く活躍中。
撮影/菅井淳子
※女性セブン2020年7月23日号
https://josei7.com/
●初めてでも簡単!ハーブと野菜の寄せ植えでおしゃれな家庭菜園