マスクにファンデーションがつかない裏技|介護士ほか達人のマスク対策
化粧が崩れてマスクにファンデーションや口紅がつくのが不快…。そこで介護士や看護師はじめ、マスク愛用歴が長い達人たちに対策を聞いた。さらに、マスクにつきにくいメイク法から、シニアにもおすすめのアイテム、ついちゃった化粧汚れの洗い方まで徹底リサーチ。
マスクの達人に聞いたメイクがつかない方法
新型コロナの影響でマスク着用が必須に。マスク不足から使い捨てマスクを洗って再利用している人も多い。
1日中マスクをしていると化粧が崩れメイクがマスクについてしまう。さらに、年齢を重ねるとしわやシミを隠そうとファンデーションが厚塗りになり、余計にマスクについてしまうことも…。
そこで、介護士や看護師、整体師など、コロナ以前からマスク必須の職業の達人たちに、普段の対策を聞いてみた。
●介護士「マスクの下にガーゼ」
「介護の仕事をするときは、患者さんたちにすっぴんだと元気がないなって思われてしまうので…。私の身近な介護士さんも看護師さんたちもマスクの下はみんなしっかり化粧しています。
私は使い捨てマスクの下にガーゼを挟んでいます。ファンデーションや口紅がついてしまったときは、ガーゼを洗うようにしています。看護師さんの中には、吹き出物対策に殺菌作用のあるアロマスプレーをしたガーゼを挟んでいる人も」(病院勤務・介護士40代女性)
●元看護師・ネイリスト「口紅はつきにくいティントを」
「落ちにくくマスクに色が移りにくいティントリップを使っています。いろいろ試した結果、私が気に入っているのがメイベリンの『Super Stay Matte Ink(スーパー ステイ マットインク)』。
ティントといってもすぐに崩れてしまうものもあるのですが、これはマスクにも色が移らず、一日中キレイな色のままなので重宝しています。マスクを外したときも顔の印象を明るくしてくれます」(ネイルサロン勤務・ネイリスト30代女性)
●エステティシャン「ガーゼだけ洗う」
「マスク必須のコロナ時代ですが、接客業なのでしっかりフルメイク。マスクの大きさにあわせてカットしたガーゼをマスクの下に当てていますよ。使い捨てマスクは貴重なのでなるべくメイクをつけないように使い、洗って再利用しています」(エステサロン勤務・エステティシャン40代女性)
●整体師「お茶パックで化粧汚れ防止」
「布マスクの下にお茶やだしのパックを切ったものを挟んで化粧汚れが付くのを防いでいます。食べ物に使うシート状の繊維なので口元につけても安心ですし、通気性も意外といいんです」(マッサージ店勤務・整体師40代女性)
●看護師「ファンデに乳液を混ぜて薄く」
「眉毛とアイメークはしっかりしますが、ファンデーションは薄めにしています。クリームファンデを乳液と混ぜて使っているのですが、こうするとあまりマスクに付着するのが気になりません」(介護施設勤務・訪問看護師40代女性)
●薬剤師「パウダーをマスクにはたく」
「ファンデーションはつけず日焼け止めだけのことも多いですね。しっかりメイクするときは、ベビーパウダーやルーセントパウダーを、マスク側に軽くはたいておくとサラサラしてファンデーションが付きにくいですね。洗うときにも汚れが落ちやすい気がします」(薬局勤務・薬剤師50代女性)
→新型コロナでデイサービスに行けない!? 北海道の介護職員から悲痛な声
マスクにファンデや口紅がつく3つの原因とは?
マスクにファンデーションや口紅など化粧汚れがつく原因をメイクのプロに聞いた。
「原因は、ずばり摩擦、湿気、皮脂の3つ。
年齢を重ねるとシミやしわを隠そうとファンデーションをしっかり塗ってしまう人もいますが、マスクの場合はそれが逆効果に。
また、マスクで取れやすいからと、ファンデーションも口紅も厚塗りすると余計に崩れやすくなり、マスクにもたくさん汚れがついてしまいます」
こう語るのは、ヘアメイクとして撮影現場で長年マスクを愛用してきた大嶋祥枝さんだ。
3つの原因を詳しく見ていくと…
1.肌とマスクがこすれる摩擦でメイクがマスクにつく
2.マスクにこもる湿気でメイクが崩れマスクに付着
3.熱い季節は特に皮脂でメイクが崩れやすい
この3つに注意してメイクをするのがポイントだという。
「マスクのときは、ファンデーションは“薄く”が鉄則。ベースから仕上げまで、いつものステップを見直してみましょう」(大嶋さん、以下同)
化粧汚れがつかないメイクの見直しポイント5
マスクにメイク汚れがついてしまう悩みに対する解決策は、
・つかないようにメイクを見直す
・マスク側に対策を施す
・ついたら洗ってマスクを再利用
などの方法ががある。まずは、マスクにつきにくくするためにメイクの見直しが必須だという。5つのポイントとは?
1.基礎化粧の見直しを
「過剰な油分や皮脂で化粧崩れしやすくなります。オイリー肌なのに保湿系基礎使っていないか、ドライ肌なのにお湯で洗顔することでさらに乾燥を招いていないか、肌質に合ったスキンケアに変えましょう」
2.ベース(下地)の見直しを
「マスクの下に隠れる部分は、夏用のさっぱりした下地や、テカリや崩れを防ぐ下地を選んでみてください」
3.つきにくいファンデーションを選ぶ
「皮脂を吸収する夏用のファンデや崩れにくいクッションファンデもおすすめ。塗った後にピタッと密着してサラッと仕上がるクッションファンデは、ほかのタイプよりマスクにつきにくいですね」
クッションファンデーションとは、リキッドファンデーションをスポンジ状のクッションに染み込ませてあり、パフやスポンジで塗るもので、最近人気となっている。
4.口紅は落ちにくい“ティント”タイプを
「 ”ティント”タイプの口紅は、唇の水分に反応して発色するもので、しっかり色味がついて落ちにくいのでおすすめ。一般的な口紅でも油分や水分が多いものやグロスはマスクにつきやすいので、成分が堅めのしっかりフィットするものを選びましょう
また、口紅を塗ったらティッシュで押さえ、もう一度塗ってさらにティッシュで押さえるとマスクにつきにくくなります。仕上げに軽くパウダーで抑えてもいいでしょう」
5.ミストで定着&クールダウン
「夏場はとくに毛穴が開きがちなので、メイクをした後にスプレーなどでクールダウンさせるといいでしょう。ファンデーションを塗ったらパウダーをパフか筆ではたき、ミストスプレーをしたらしっかり乾くまで待ちましょう。
最後にもう一度パウダーで軽く押さえるとさらにマスクにファンデーションがつきにくくなるでしょう」
●うす付きなのでマスク汚れの心配が軽減!シミ・しわ・毛穴もカバーしながら透明感のあるツヤ肌へ
マスクに化粧汚れをつけないおすすめアイテム7選
マスクのときに使える優秀メイクアイテムとは? シニアの肌にもおすすめのファンデや口紅など、美容のプロが厳選。
1.化粧崩れを防ぐベース
素顔ぼれ 毛穴カバーマットベースN/エリザベス
「蒸れやすいマスクのときは、小鼻の周りなどはとくにベタつきやすいので化粧下地が肝心。『素顔ぼれ 毛穴カバーマットベースN』は、皮脂を吸収してサラッと仕上がるのでマスクメイクのベースにおすすめです」
【データ】
・素顔ぼれ 毛穴カバーマットベースN
・エリザベス
・1320円
2.マスクにつきにくいクッションファンデ
SHISEIDO シンクロスキン セルフリフレッシング クッションコンパクト/SHISEIDO
「クッションファンデの中でも、『セルフリフレッシングクッションコンパクト』は、マットな仕上がりで塗ったあとサラッとしています。スキンケア効果もあり、年齢を重ねた肌にもおすすめ」
【データ】・SHISEIDO セルフリフレッシングクッションコンパクト
・SHISEIDO お客さま窓口 0120-587-289
・4860円 ※ケースは別売(1296円)
3.さらっと仕上がる新感覚の水ファンデ
インデグレート 水ジェリークラッシュ/資生堂
「仕事でも個人的にも愛用しているのが『インデグレート 水ジェリークラッシュ』。肌への密着感があって、つけたあとさらりとして心地よいですよ」
【データ】・インデグレート 水ジェリークラッシュ
・資生堂
・2160円
4.皮脂を吸収し化粧崩れを防ぐパウダー
エンリッチシルキープライマー/エトヴォス
「『エンリッチシルキープライマー』は、きめ細やかな粉が、皮脂をしっかり吸収してくれるので、撮影が長時間に及ぶモデル撮影などでよく使っています。私は、口紅をつけた上からもこのパウダーをはたきます」
【データ】
・エンリッチシルキープライマー
・エトヴォス
・2750円
5.ティントタイプで鮮やかに密着
ケイト CCリッププライマー(ティント)
1本使いでも、下地としても使えるティント下地。保湿成分配合で唇をケアしながら、強めの血色感が持続する「ブラックティント」、淡い血色感を維持する「クリアティント」の2色展開。
【データ】
・ケイト CCリッププライマー(ティント)
・カネボウ化粧品
・全2色、各500円(税抜き・編集部調べ)
6.化粧崩れを防ぐスプレーミスト
メイクカバー うるおいミスト/GR
「化粧の密着度を高め、マスクにつきにくなるスプレー。ミストはしっかり乾くまで待ってからマスクをします。
『メイクカバー うるおいミスト』をメイク後の肌全体にスプレーすると、メイクがぴたっとフィットします」
【データ】
・メイクカバー うるおいミスト
・GR(ジーアール)
・65g 1320円
7.メイク汚れを防ぐさっぱりミスト
シェイクミスト<さっぱり>/アヴァンセ
「メイク崩れを防ぐオイルインミスト『シェイクミスト』は、「柔らかくてキメ細やかなミストでメイクの仕上がりがさらっとして心地いいんです」
【データ】
・シェイクミスト<さっぱり>
・アヴァンセ
・100ml 1540円
マスクについた化粧汚れの洗い方のポイント3
マスクに化粧汚れがついてしまったときの、効果的な洗い方について洗剤のプロに聞いた。新型コロナを機に、マスク専用洗剤をリリースして話題となったE・T・Iの洗濯アドバイザー・杉山司さんに洗い方のポイントを教えてもらった。ポイントは3つ!
→【動画付き】使い捨てマスクの洗い方|正しく洗えば10回は使える
1.化粧汚れがついた部分は”軽くもみ洗い”
「中性洗剤を少量溶かした水に、30~1時間浸けておき、最後に軽く押し洗いしましょう。化粧汚れがついている部分は、軽くもみ洗いすることで汚れを効果的に落とすことができます。
注意すべきは、押し洗いも、もみ洗いも”軽く”がポイントです」(杉山さん、以下同)
2.マスク専用洗剤かおしゃれ着用の中性洗剤で
「使い捨てマスクやマスクはデリケート素材ですので、マスク専用洗剤がなければ、おしゃれ着用洗剤(中性洗剤)で洗うのもおすすめ。食器用の中性洗剤で洗っても大丈夫ですが、食器用は界面活性剤の割合が多いため、すすぎをしっかりと行ってくださいね」
【データ】
・マスクスッキリ洗剤
・泥スッキリ本舗(E・T・I) https://senzai-shop.com/?pid=149902904
・660円(送料別)
3.やさしく手洗い、干す前にタオルドライを
「マスクはデリケートな素材なので、必ず手洗いしましょう。手洗いするときも、ゴシゴシ洗わないこと。また、洗濯機で脱水せず、干す前にはタオルに挟んで水分を充分にとる、タオルドライをしましょう。
そして、干し方のポイントは、雑菌を繁殖させないようになるべく早く乾かすこと。マスク専用洗剤で洗う場合は天日干しでも大丈夫ですが、基本は陰干し。扇風機の風を弱にしてあてると30分ほどで乾きます」
withコロナ、新たな生活様式として夏でもマスク着用は必須に。蒸し暑い時期こそマスクを少しでも快適にするために、達人たちの技を取り入れて乗り切りたい。
教えてくれた人
ヘアメイク・大嶋祥枝(おおしま・よしえ)さん
『女性セブン』をはじめ、女性誌や広告、映像業界などでヘアメイクとして活躍。一般女性からモデル、女優まで本人の持つ素肌の美しさを引き出すメイクに定評がある。
教えてくれた人
洗剤アドバイザー・杉山司さん
静岡・浜松の老舗洗剤メーカー、E・T・Iに所属し、“洗剤王子”として洗剤研究に邁進。さまざまな洗剤の調合や実験を重ね、マスク専用の洗剤『マスクスッキリ洗剤』を開発し注目を集めている。
●簡単!ハンカチマスクの作り方|マスクが買えない! 縫い物も苦手な人へ…