猫が母になつきません 第192話「まける」
腕まくらをはずしてしばらくすると肩先に顔を寄せて上目遣いで拗ねたような表情でじーっと見つめてくる…これに負けないひとがいるのでしょうか。これまで常に腕まくらをしていたわけではないのですが、なぜか今は腕まくらにすごくハマっているようでベッドに入るとすぐに定位置に陣取ります。腕が出てくると両方の前脚をちょこんと乗せ、体をもぞもぞさせていい体勢を探る。そこで私が手伝おうとしようものなら「にゃっ!」と一喝。最近は自分のベストな頭や体の位置が決まったようで、スッと寝る体勢に入れるようになりました。とても小さな事だけど、猫は猫なりに自分の生活を日々アップデートしているのだなーと感心。私はここでも負けている気がする…。こうなったら腕がちぎれるまで腕まくらさせていただく所存です。
作者プロフィール
nurarin(ぬらりん)/東京でデザイナーとして働いたのち、母とくらすため地元に帰る。典型的な介護離職。モノが堆積していた家を片付けたら居心地がよくなったせいかノラが縁の下で子どもを産んで置いていってしまい、猫二匹(わび♀、さび♀)も家族に。