フレイルをセルフチェック!体や生活の虚弱状態を知る「11の質問」
「フレイル」とは「虚弱」を意味する言葉で、要介護の一歩手前の状態のこと。「フレイル」は、人生100年時代を迎えた日本で、いつまでも元気で暮らしていくためのカギになるといわれている。まずは自分の今の状態を知ることが先決。さっそく、次の表を使って、「フレイル」のセルフチェックをしてみよう。
→フレイルとは?予防する3つ対策、心理的、社会的フレイルも要注意
体や生活の状態を知る「イレブン・チェック」
●栄養について
Q1:ほぼ同じ年齢の同性と比較して、健康に気をつけた食事を心がけていますか?
はい→〇
いいえ→◇
Q2:野菜料理と主菜(肉または魚)を両方とも毎日2回以上は食べていますか?
はい→〇
いいえ→◇
●口腔について
Q3:「さきいか」、「たくあん」くらいの硬さの食品を普通に噛みきれますか?
はい→〇
いいえ→◇
Q4:お茶や汁物でむせることがありますか?
はい→◇
いいえ→〇
●運動について
Q5:1日30分以上の汗をかく運動を週2日以上、1年以上実施していますか?
はい→〇
いいえ→◇
Q6:日常生活において歩行または同等の身体活動を1日1時間以上実施していますか?
はい→〇
いいえ→◇
Q7:ほぼ同じ年齢の同性と比較して、歩く速度が速いと思いますか?
はい→〇
いいえ→◇
●社会性・こころ
Q8:昨年と比べて外出の回数が減っていますか?
はい→◇
いいえ→〇
Q9:1日に1回以上は、誰かと一緒に食事をしますか?
はい→〇
いいえ→◇
Q10:自分が活気に溢れていると思いますか?
はい→〇
いいえ→◇
Q11:何よりもまず、もの忘れが気になりますか?
はい→◇
いいえ→〇
■判定
◇の数が2つ以下の場合はほぼ健康。3~5つの場合は「プレフレイル」の可能性があり、6つ以上は「フレイル」の可能性大。すべての項目が〇になるよう日常生活を改善を心がけよう。
【イレブン・チェックの解説】
上の11の質問により、健康を維持していく上で重要な「栄養」「口腔」「運動」「社会性・こころ」の4つに関する、あなたの生活習慣と心身の状態がわかる。
回答の中であなたが、右側の「◇」にチェックした箇所が、フレイルを予防するために特に注意したいところ。以下のQ1~11の改善ポイントを読み、当てはまるところを改善しよう。
【Q1】
食と健康に対する意識不足。健康のためにはいろいろな種類の食べ物をバランスよく食べることが重要だ。
【Q2】
肉や魚に含まれるたんぱく質は、筋肉量を維持するために不可欠。野菜はその助けとなり、多くの健康効果が期待できる。意識して毎日、積極的に摂るといい(腎臓が悪いと指摘を受けたことがある場合は、かかりつけの医師に相談しよう)。
【Q3】
噛む力や口の筋力が弱まっている可能性がある。軟らかいものばかり食べないように注意しよう。
【Q4】
飲み込む力が低下している可能性がある。誤嚥につながりやすいので注意を。
【Q5】
健康維持のためには、汗をかく程度の運動を1回30分以上、週に2回以上行うことが推奨されている。もう少し運動をすることを心がけ、日々の運動を日課にしよう。“継続は力なり”。
【Q6】
少しでも活動量を増やすことが大切。特別な運動でなくても、日常的に歩いたり、体を動かすことをもう少し意識するとよい。
【Q7】
歩く速さは健康のバロメーターの1つ。筋力が低下し始めると、自分でも気づかないうちに歩くのが遅くなっていくもの。足腰の力を見直してみよう。
【Q8】
外出の回数は、社会参加の程度を示している。趣味や地域活動など、自分に合った社会参加の形を見つけて、もう少し外に出てみよう。
【Q9】
誰かと一緒におしゃべりをしながら食事をすることは、幸福感につながる。意識して複数の人と食事をする回数を増やすとよい。
【Q10】と【Q11】
少し心が疲れている可能性がある。うつ傾向にあるとも考えられるので、心のうちを話せる誰かを見つけ、家に閉じこもらないよう心がけるとよい。