医療法人が運営するクリニック併設の介護付有料老人ホーム<前編>
オープン間近の話題の施設や評判の高いホームなど、カテゴリーを問わず高齢者向けの住宅全般を幅広くピックアップし、実際に訪問して詳細にレポートしている「注目施設ウォッチング」シリーズ。
今回紹介するのは、「ようせいメディカルヴィラ」だ。
ようせいメディカルヴィラ
高齢者向けの施設には様々な形態がある。「有料老人ホーム」、「高齢者向け住宅」、「介護保険施設」、「各種地域密着型施設」、「軽費老人ホーム」…など名前も似ているので、いざ介護が必要になり調べ始めた方は最初戸惑ってしまうのではないだろうか。いったいどの施設が自分自身や家族に適しているのか、ケアマネジャーなど専門家に相談しないとなかなか分からないのが実情だ。
さらに「有料老人ホーム」の中には「介護付有料老人ホーム」、「住宅型有料老人ホーム」、「健康型有料老人ホーム」がある。また、「高齢者向け住宅」も「サービス付き高齢者向け住宅」、「シニア向け分譲マンション」、「高齢者専用賃貸住宅(高専賃)」、「高齢者向け有料賃貸住宅」…のようにさらに細かく区分されている。それぞれ運営者によって建物も違えば、受けられるサービス、費用も違う。
医療法人が運営する介護付有料老人ホームの利点
今回紹介する「ようせいメディカルヴィラ」は介護付有料老人ホームだ。そしてその最大の特長は、運営主体が医療法人であること。そして1階に入院設備のある「ようせいクリニック」が併設されていることだ。
入居に年齢制限はない。経営母体が医療法人であるため、自立、要支援、要介護、そして要医療までどのような状態であっても入居できる。部屋での看取りも可能だ。要医療で入る施設を探している本人、そして家族にとっては心強い存在だ。実際に様々な所から相談が来て、医療依存度が高い高齢者も受け入れているという。
2007年4月の医療法改正により、医療法人運営による有料老人ホームが設置可能になった。それを機会に、地域に密着した医療・介護活動を展開してきた「医療法人社団容生会」は介護付有料老人ホームを開設した。医師である増田勝彦容生会理事長にその意義や理想について聞いた。