服薬忘れや徘徊…介護の心配を解決する「ハイテク商品3選」
「鍵は閉めたかな」「薬はちゃんとのんだかな」…。現在、離れて暮らす軽度認知症の父を介護しているR50記者は、毎日心配なことばかり…。
自ずと、介護に役立つ情報には日々アンテナを巡らせるようになった。そんな私が、今、注目しているのはハイテク技術を利用した介護アイテム。オススメの3つをご紹介します。
進化するハイテクお助けグッズを賢く利用して、介護する人も、受ける人も、快適に、安心して暮らしていきたいですね。
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オススメ1 「鍵かけた?」の不安を解消
つい先日、外出先の父から電話がかかってきて「鍵を閉めたかわからない」と言われ、ひやっとした。こんなとき、心強い味方になってくれるのが、鍵の閉め忘れを確認できる「鍵センサ」(ユカイ工学)だ。
この商品は、同社より発売されている見守りロボット「BOCCO」と連動して使用する。「鍵センサ」をドアに装着しておくと、鍵の開閉状況が「BOCCO」に送信される。そして、その情報が、専用アプリを入れたスマホに通知されるという仕組みとなっている。
これがあれば、外出先からちゃんと「父親が鍵をかけて外出した」、「無事に帰ってきた」ということがわかるので安心だ。
オススメ2 のみ忘れ防止に!時間を教えてくれる薬箱
父は毎日3種類の薬をのんでいるが、お昼の分は忘れがちだという。会いに行った際に、薬の残数を確認し注意をするのだが、なかなか改善されず困っている。
この悩みを解決してくれるグッズが、12月3日に発売されたばかりのおしゃべりする薬箱「けんこうパートナー スマイルメディくん」(デジレクト)。
毎日、本体背面トレイに薬を収納しておくと、設定した服薬時刻(朝・昼・夜・寝る前)に、「お薬の時間ですよ~!」とかわいい声で知らせてくれるのだ。
本体には、他にも、日常会話や健康にまつわる会話など、約600パターンが登録されていて、内蔵マイクが音や声に反応して交流ができるようになっている。
健康に関する情報や早口言葉などを話かけてくれるから、父も喜びそうだ。
オススメ3 徘徊が心配なとき、さりげなくGPSで追跡できる靴
認知症の介護をする家族の多くの悩みに「徘徊」があるという。父は、今はまだ大丈夫だが、外出先で、もし迷子になってしまったら…と、娘としては、いつも気になっている。
こういう悩みは切実。そこでオススメなのがGPSを内蔵したシューズ「GPシューズ『コスモス』」(チェリー・BPM)。この商品は、元介護職についていた社長が、介護の悩みに応える商品開発の必要性を感じ、発案してできたのだそう。超小型GPS端末「GPキューブ」をシューズの内側に着脱する仕組みになっている。
同社社長が介護現場で働いていたのは5年前。その頃は、認知症の人を見守るアイテムとしては、セキュリティー会社が出していたGPS機を身に付けるタイプが主流で、首から下げても外してしまったり、こっそりズボンのポケットに入れておいたら捨てられてしまったりといった悩みが多かったという。
そこで、「靴であれば、外出時に絶対に履くもの」と、GPSを内蔵できるシューズの開発を思いついたそうだ。
本人は、GPSの存在が煩わしくないし、家族は、スマホで位置情報を確認できるので安心。
認知症の徘徊といった深刻なケースでなくても、高齢の人が外出するときに、“さり気なく見守れる”このシューズ、私も父の誕生日プレゼントにいいかもと検討中。
【データ】
「BOCCO 鍵センサ」
価格:4298円
※見守りロボット「BOCCO」3万1320円と連動して使用/WiFi環境が必要
問い合わせ:contact@ux-xu.com(ユカイ工学株式会社)
http://www.bocco.me/
「けんこうパートナー スマイルメディくん」
価格:6264円
問い合わせ:042-686-0671(有限会社デジレクト)
http://www.digirect.co.jp/
「GPシューズ『コスモス』」
(カラー:ブラック/パールベージュは女性用のみ)
価格:1万6200円
◆GPキューブ(黒・内蔵のGPS)
価格:5万4000円(単体のみの発売)
※GPSサービスの利用にあたり、別途初期手数料3240円と月額使用料1728円が必要。
※靴代と初期手数料以外、月額3888円でレンタルもあり。
※出かけたことをチャイムで家族に知らせる介護保険貸与商品「さくらんぼチャイム」用の「タグ」(ピンク)も装着可(別売)。
問い合わせ:03-6805-0068
http://www.cherrybpm.com/(株式会社チェリー・BPM)